金融庁発表 「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績

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金融庁は、「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績について発表しました。

金融庁は「経営者保証に関するガイドライン」を融資慣行として浸透・定着させていくことが重要であると考えており、金融機関等によるガイドラインの積極的な活用に向けた取組みを促進しています。

ガイドラインの更なる活用促進を図る観点から、民間金融機関におけるガイドライン等の活用実績(2023年4月~2023年9月末までの実績)を取りまとめ、公表しました。


株式会社や合同会社は有限責任であるため、会社が倒産してしまった場合でも、責任は出資した範囲内に限られます。

しかし、一般的な中小企業の経営者は、金融機関からの融資の際に、会社の保証人・連帯保証になっており、実質的に無制限に債務を返済する責任を負う無限責任となっているという実態があります。

この経営者個人が会社の連帯保証人となることを「経営者保証」といいます。

経営者保証は、金融機関には融資への安心をもたらし、中小企業の経営者や企業には信用力の不足を補完するというメリットがあります。

しかしこの制度は、起業や、中小企業の成長、スムーズな事業承継に対する障害になっていると指摘されており、経営者保証を必要としない融資制度の必要性が高まっています。

これらの課題の解決策として、全国銀行協会と日本商工会議所は「経営者保証に関するガイドライン」を策定し、2014年から適用を開始しました。

そして、2022年12月23日には、経営者保証に依存しない融資慣行の確立をさらに加速させるため、「経営者保証改革プログラム」を策定しています。

金融庁が発表した活用実績によると、2023年4月~9月において、「新規融資に占める経営者保証に依存しない融資の割合」は46.7%となっており、ほぼ半数が経営者保証なしの融資であることがわかります。

前年同期の割合が33.8%であるため、着実に経営者保証に依存しない融資が浸透していっていることがわかります。

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「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績について

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