創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2023年11月29日田んぼの自動抑草ロボット「アイガモロボ」を開発する「有機米デザイン」が4.4億円調達
![company](https://sogyotecho.jp/wp-content/themes/techo-web/images/news_top_banner_promising_companies.webp)
2023年11月28日、ヤマガタデザイン株式会社は、グループ会社の有機米デザイン株式会社が、総額4億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
有機米デザインは、田んぼの自動抑草ロボット「アイガモロボ」の開発や、有機米栽培のノウハウ確立に向けた研究開発、有機米の流通支援などに取り組んでいます。
「アイガモロボ」は、水田を自律航行し、水中を撹拌して泥を巻き上げることで光を遮り、水面下にある雑草の生長を抑制するロボットです。これにより除草剤を利用せずに除草作業を省力化します。
2023年1月から500台限定で販売を開始しています。
今回の資金は、アイガモロボの量産化に向けた生産体制構築と品質向上のための研究開発、アイガモロボを活用した有機米の産地形成と販路拡大の強化などに充当する予定です。
有機農業とは、化学的に合成された肥料や農薬の使用を避け、さらに土壌の力を引き出し、農業による環境負荷をできる限り低減させた農業のことです。
日本では安心安全な農作物の栽培方法というイメージが浸透していますが、その本質は環境負荷低減や環境保全にあります。
世界的に近代農業による環境への影響が批判されるようになり、持続可能な農業の実現のための環境負荷低減に向けた動きが活発化しており、その方法として有機農業が拡大しています。
一方、日本ではあまり有機農業が実施されておらず、2020年において有機農業がすべての農地に占める割合は0.6%となっています。
国内において有機農業が拡大しない理由としては、高温多湿の気候であり他国よりも病虫害の被害に遭いやすい、病虫害のリスクを抑えるため非効率的な多品目栽培をとる必要があり有機農業の大規模化が困難、有機農産物は高付加価値であるものの栽培にコストがかかり慣行農業よりも収益が低下してしまうなどが挙げられます。
水稲栽培において雑草は水稲の生育に悪影響を与え、収量・品質を低下させます。雑草を手作業で取り除くのは非常に労力がかかるため、多くの水稲栽培では雑草を取り除くための除草剤が利用されています。
米の有機栽培では、この雑草の問題をどう解決するかがもっとも重要な問題のひとつです。
有機米デザインは、水中を撹拌して泥を巻き上げることで水面下にある雑草の生長を抑制する自律航行ロボット「アイガモロボ」により、この課題解決を目指しています。
企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | Agritech BtoB アイガモロボ アグリテック スマート農業 ヤマガタデザイン ロボット 有機栽培 有機米 有機米デザイン 株式会社 栽培 田 田んぼ 田圃 自動 資金調達 農業 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2024年5月9日、JPYC株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 JPYCは、2021年1月27日から1JPYC=1円で取引される日本円連動ステーブルコイン「JPYC」の発行を開始してい…
2022年10月12日、株式会社ゼブラグリーンズは、資金調達を実施したことを発表しました。 ゼブラグリーンズは、機能性成分が豊富な品種に着目し、生産・流通・消費・健康のバリューチェーンを構築することを…
2019年10月7日、株式会社Adansonsは、資金調達を実施したことを発表しました。 独自技術の前処理不要なAIである“参照系AI”を活用したソリューションを提供しています。 前処理が一切不要とな…
2020年2月26日、株式会社Lean on Meは、資金調達を実施したことを発表しました。 知的障害者の支援者を対象とした、eラーニング「Special Learning(スペシャルラーニング)」を…
2021年11月24日、株式会社Arentは、総額約19億円の資金調達を実施したことを発表しました。 自律型CADシステム「PlantStream」を提供しています。 プラントにおけるプロットプランか…
大久保の視点
世界最大級のビジネスコンテスト「スタートアップワールドカップ」の東京予選である「TOKYO REGIONAL 2024」が、2024年7月19日(金)に開催…
今年のIVSは何が違うのか スタートアップの代表的なイベントである「IVS(アイブイエス)」が、7月4日から6日まで京都市で開催されました。IVSの中で実施…
日本最大級のピッチコンテスト「IVS2024 LAUNCHPAD KYOTO」が2024年7月5日(金)に開催されました。 優勝(スタートアップ京都国際賞)…