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AIによる位置情報分析事業を展開する「LocationMind」が「日野自動車」と資本業務提携

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2022年6月30日、LocationMind株式会社は、日野自動車株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

LocationMindは、位置情報をAIで分析する事業を展開しています、

具体的には、位置情報ビッグデータを活用した人流の推定・分析・可視化、測位信号のセキュリティ対策、リモートセンシング機器を用いた空間分析サービスなどを展開しています。

今回の日野自動車との提携により、LocationMindのデータ分析技術・データ活用ノウハウと、日野自動車の商用車・物流業界に関するノウハウ・知見をかけ合わせ、リアルタイムの位置情報を活用した運行管理などの物流ソリューションを開発・提供します。

このソリューションの第1弾は2022年に提供する予定です。将来的には運送事業者・インフラ事業者・自治体へのさまざまなソリューション提供を目指します。

総務省の資料「情報通信白書令和3年版」によると、2020年の個人におけるスマートフォンの保有率は69.3%となっており、スマートフォンが広く普及していることがわかります。

ほとんどのスマートフォンにはGPSが搭載されており、GPS衛星によって位置情報が取得されています。

従来GPSの精度は誤差10m程度となっていましたが、2018年11月に日本版GPS「みちびき」が打ち上げられ、誤差10cm程度の精度を実現しています。「みちびき」は現在4機で運用されていますが、2023年には7機体制へと拡充し、さらに精度が向上する見込みです。

GPSでは、ユーザーの緯度・経度を測位し、測位の際には測位日時や誤差などの情報を取得しています。このデータを用いることで、人が移動した軌跡を知れるため、地理情報と結びつけることでさまざまな分析ができます。

国内においても誤差10cmという高精度の位置情報の取得が可能になったため、さらに位置情報の活用が進んでいくと考えられています。

位置情報はユーザーの行動の予測や、自然災害の被害予測、需要予測、販売促進、物流などにおけるルートの最適化などで活用されています。

物流においては、大型倉庫内におけるルートの最適化、作業員・ロボットの位置の把握など屋内での活用も進んでいます。

LocationMind株式会社のコメント

このニュースを受けまして、LocationMind株式会社よりコメントが届きました。

・今回の資本業務提携の目的は何ですか?

日野自動車は国内トラックの最大手企業であり、位置情報分野から見た場合、日本の物流課題解決に最も重要な企業の1つだと感じます。社会におけるインパクトを考えた時に、日野がもつ車両データには、日本のトラック輸送を変える力があります。日野が本気で取り組もうとしている物流のデジタル化に、私たちが分析技術で協働できることは非常に光栄です。

・今後の展望

当提携によるソリューション第一弾として、位置情報を活用した、社会課題解決に貢献するSaaSサービスを22年度中に提供予定です。

・読者へのメッセージ

私たちは、研究者の目線で社会の課題を解決することを目指し、2019年に創業したAIベンチャー企業です。今後の展開にも是非ご注目ください。詳しくは、当社ウェブサイトへお越しください。 https://locationmind.com/

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