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2023年9月11日トラック運送の中継輸送支援システム「ドラ基地」を手がける「スペース」に「サーラコーポレーション」が出資
2023年9月7日、株式会社サーラコーポレーションは、グループ会社のサーラ物流株式会社が株式会社スペースに出資を実行したことを発表しました。
スペースは、トラック運送の中継輸送支援システム「ドラ基地」を展開しています。
トラックの運行情報データを活用して運送会社同士をマッチングし、荷物載せ替え方式による中継輸送を支援するサービスです。
最適な運送パートナーの紹介、最適な中継地点の紹介、荷主との説明・交渉への同行、荷役誘導員の配置(導入初期のサポート)などを特徴としています。
サーラグループのサーラ物流は、地域のスタートアップ企業への実証の場の提供など、共創による新しい価値の創造を通じて、地域の社会課題解決を目指しています。
「ドラ基地」のサービス展開においては、物流会社視点での運用上の助言や、実証実験の中継拠点の提供などの協業・支援を行っています。
今回、スペースとサーラ物流は、それぞれの強みである中継輸送のプラットフォームと、関東-関西間の中継地点に位置する顧客網を活用し、相互の運送サービスのさらなる充実を図っていきます。
道路さえあれば全国くまなく荷物を運べるトラックは、その利便性から国内貨物輸送の中心的な存在となっています。2020年度は、全輸送のうち55.3%が自動車が担っているというデータがあります。
一方、トラック輸送業は、深刻な人手不足に陥っているほか、「2024年問題」という大きな課題に直面しています。2024年問題とは、2024年度からドライバー1人あたりの時間外労働が年960時間に制限されることから生じる諸問題のことです。
たとえば、時間外労働の制限により、1人のドライバーが担っていた長距離輸送の見直しが必要になります。300km以上の輸送については、鉄道・航空・船などへの転換(いわゆるモーダルシフト)や、中継地点を活用した中距離輸送の導入が必要となります。
しかし、多くの物流会社は中小企業であり、自社のみで中継地点を整備し、中距離輸送を実現するというのは現実的ではありません。
したがって、中距離輸送に対応するには、2社以上の物流会社が協力し、中距離輸送網を構築する必要があります。
一方これにも、荷主への説明、パートナー企業の選定、中継地の確保、運賃の交渉といった課題がつきまといます。
「ドラ基地」は、条件に合うパートナーの紹介、中継輸送に必要な中継地の紹介を行い、中距離輸送の構築をサポートしています。
株式会社スペースのコメント
このニュースを受けまして、株式会社スペースよりコメントが届きました。
・今回の出資受け入れの目的は何ですか?
ドラ基地の本格展開に向けて、物流会社の視点から、物流会社が求めていること、業務運営の留意点について打合せ(2022年7月~)を定期的に行ってきました。SALA様としては、グループ第5次中期経営計画でグループ内外との共創により事業創造、具体的にはスタートアップ企業へのサーラグループの事業を通じた実証の場の提供など、共創による新しい価値の創造、社会課題の解決を目指しております。スペースのドラ基地が、物流業界の2024年問題を解決する一つの手段になると考え、今回の出資に至りました。
・今後の展望を教えてください。
事業拡大することで、ドライバーの労働環境を改善していくことはもちろんのこと、中継輸送は輸送を依頼する荷主にとっても、物流費が高騰する対策の一手として有益であることをご理解、ご活用いただけるよう目指していきます。
・読者へのメッセージをお願いします。
「物流の2024年問題」は運送会社単独で解決できるものではなく、業界を超えて多くの方に知ってもらい協力しなければ課題を乗り越えることが難しくなっています。今、手元にある物、幸せがどのように届けられてきたか見直していただくだけで、より一層働くドライバーの励みになります。
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