注目のスタートアップ

AI真贋鑑定サービス「フェイクバスターズ」を運営する「IVA」が8億円調達

company

2023年8月9日、IVA株式会社は、総額約8億円の資金調達を実施したことを発表しました。

IVAは、AI真贋鑑定サービス「フェイクバスターズ」を運営しています。

多彩な経歴を持つ鑑定チームと最新鋭の専門機器・AI鑑定技術を駆使した鑑定サービスを提供しています。

2023年8月現在、スニーカー、ラグジュアリー、アパレル、アクセサリーなど、88のブランドを鑑定することができます。

今後、AI技術を強化して鑑定スピードを向上させ、これまで48時間以内に鑑定を行っていたクイック鑑定において、60分~90分で結果が出る特急オプションを追加する予定です。また、AIが鑑定できる領域を、バッグ・宝石・トレカなどへと拡大していく計画です。

2023年8月現在、日本語・英語・簡体中国語・繁体中国語・韓国語の5カ国語に対応していますが、2023年6月の台湾拠点設立を皮切りにさらに海外へと展開する計画です。


経済産業省の「令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2021年のCtoC-EC(個人間EC)の市場規模は、2兆2,121億円(前年比12.9%増)と推計されています。

CtoC-ECとは、メルカリに代表されるフリマサイトやオークションサイトなど、個人間でモノやサービスを売買するECのことです。

スマートフォンが普及し、大勢の人がインターネットにアクセスできる環境を手に入れたことによって市場が拡大しています。近年は循環型社会の実現のため、モノの廃棄を減らし、利用できるものは最大限に利用するためのプラットフォームとしても注目され、今後さらなる成長が期待されています。

こうした中、CtoC-ECにおいて大きな課題となってきているのが、偽造品・海賊版などの存在です。

とくにスニーカーやブランドバッグなどの希少性が高く、コレクターが多くて高値がつきやすいアイテムは偽造品が多く、鑑定がされていないフリマアプリなどではトラブルのもととなっています。

こうした背景のもと登場したのが、真贋鑑定を行うサービスやプラットフォームです。

フェイクバスターズは、テクノロジーを駆使した鑑定サービスを提供しており、個人向け以外にも、世界各国のマーケットプレイス、大手リユース企業、ECサイト、買取販売店など、さまざまな規模・業態の企業にも導入・利用されています。

IVA株式会社のコメント

このニュースを受けまして、IVA株式会社よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

鑑定領域の拡大を見据え、AI技術の強化やグローバル展開、新規事業開発に充てる予定です。

さらには鑑定人材の増員などの組織づくりや、最適なマーケティングを通じて成長していくために、資金調達を行いました。

・今後の展望を教えてください。

2、3年以内には、累計1000万件の鑑定実績、また1年以内に100社を越えるパートナー企業の獲得を目指しています。

新たな取り組みとして、スニーカーのクリーニングサービスを今秋の開始を予定しています。

今後事業開発や、場合によってはM&Aを通じて、ファション分野に留まらず、多分野における鑑定をしていきたいと考えております。

・読者へのメッセージをお願いします。

年間55兆円分流通しているといわれる偽造品市場に立ち向かっていくことで、日本のみならずグローバル単位で安心安全なお買い物の機会を提供できるように今後も取り組みを強化してまいります。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI AI真贋鑑定サービス IVA アクセサリー スニーカー バッグ フェイクバスターズ ブランド 株式会社 真贋鑑定 貴金属 資金調達 鑑定
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

SaaS型保険システム「joinsure」などを展開する「justInCaseTechnologies」が5.7億円調達
2023年1月30日、株式会社justInCaseTechnologiesは、総額5億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 justInCaseTechnologiesは、SaaS型…
デジタルパス発行・管理サービス提供の「KINCHAKU」が「近鉄ベンチャーパートナーズ」から資金調達
2021年12月9日、株式会社KINCHAKUは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、近鉄ベンチャーパートナーズ株式会社です。 デジタルパス発行・管理サービス「KINCHAKU(キンチャ…
屋外・屋内シームレスな高精度三次元測位サービスの提供を目指す「MetCom」が5億円調達
2021年10月8日、MetCom株式会社は、総額約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 GPSの構造的弱点を補完する、屋外・屋内シームレスな高精度三次元測位サービスの提供に向け、技術検証や…
ゲームのための家具を開発・販売する「Willow」が資金調達
2020年12月25日、Willow株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 ゲーミング家具を開発・販売しています。 2020年12月現在、ゲームのためのデスク「ARCdesk(アークデスク…
新規siRNA創薬の実現に取り組む「ANRis」に「早稲田大学ベンチャーズ」が2億円の投資を実行
2023年11月28日、早稲田大学ベンチャーズ株式会社は、WUV1号投資事業有限責任組合(WUV1号ファンド)の新規案件として、株式会社ANRisに、2億円の投資を行ったことを発表しました。 ANRi…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】