注目のスタートアップ

感覚共有技術「BodySharing」の研究開発・事業開発を手がける「H2L」が資金調達

company

2023年8月8日、H2L株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

H2Lは、感覚共有技術「BodySharing」の研究開発、事業開発を行っています。

この技術は、キャラクター・ロボット・他人の身体とユーザーのさまざまな感覚を相互共有する技術です。

今回の資金は、研究体制の強化や、さらなる事業展開に充当します。


人間や動物は、感覚機能によって外界を感じています。

この感覚は視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感が有名ですが、現在は五感以外にも皮膚感覚、内臓感覚、平衡感覚、固有感覚などさまざまな感覚が存在することがわかっています。

このように人間はさまざまな感覚で世界を感じていますが、インターネットの世界は視覚と聴覚以外の感覚をほとんど使っていません。

もし感覚をコンピューターと共有したり、遠隔で他人と共有できるようになれば、デジタルと人間の関わりはより拡張されることになるでしょう。

近年はVR(仮想現実)などのxR技術が注目されています。こうしたVRではよりリアルで没入的な体験をユーザーに提供するため、感覚情報を電子メディアで扱うためのディスプレイの開発や、センサー入力を感覚量としてフィードバックする人工感覚の開発などが進められています。

さらに、これまで以上に高精度なロボットを実現するには、ロボットに感覚を実装することが重要であるとも考えられており、感覚共有の研究はさまざまな領域で重要なものとして進められています。

H2Lは、身体の位置や、抵抗、重さなどを感じる感覚である「固有感覚」を検出・伝える技術に強みを持っており、この技術などをもとに感覚共有技術「BodySharing」の研究開発と事業開発を行っています。

H2L株式会社のコメント

このニュースを受けまして、H2L株式会社よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

H2L独自のボディシェアリング技術の研究体制強化、より多様な分野での事業展開です。

・今後の展望を教えてください。

より多様な分野でのボディシェアリング技術の実用化を進めることで、H2Lのビジョンである「経験の共有によって、豊かな人生経験をユーザに提供する」の実現を目指します。

例えば、以下の分野への展開を考えております。

【農業と福祉の分野への展開】
自身の腕や手の動きで遠隔地のロボットを操作して農作物を収穫する「遠隔農業」により、持続可能な農業への貢献、身体に不自由があっても就業可能な世の中の実現(農福連携)に寄与します。
※弊社では9/8(金)まで、遠隔農業の拡大に向けてのクラウドファンディングを実施しています。

【リモートワーク分野への展開】
疲労度やリラックス度を可視化するメタバースオフィスにより、対面に近い働きやすさを実現し、労働生産性向上と心身の健康を両立させる新しい働き方を提案します。
※最初の最大2か月間は無料で始められます。

【その他(観光やスポーツ分野など)】
部屋の中にいながらにして、能動的な実際の観光体験を楽しめる「遠隔観光」、ゴルフスイング時の力の入れ具合を可視化するスポーツアプリなど、多様な分野に注力していきます。

・読者へのメッセージをお願いします。

H2Lは空間や身体の制約をなくし、より豊かな人生の実現、誰もが平等に体験をできる社会の実現を目指しています。

遠隔農業のクラウドファンディングへの寄付や、疲労度やリラックス度を可視化するメタバースオフィスの導入は、このビジョンの実現に大きく寄与することとなります。

是非、ご興味をお持ちいただけましたら、ご支援やお問い合わせをお待ちしております。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BodySharing H2L キャラクター ロボット 事業開発 体験共有 共有 感覚 感覚共有 感覚共有技術 技術 株式会社 相互共有 研究開発 資金調達 身体
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
起業の仕方サムネイル
起業の仕方を大解剖!初めての素人でも失敗しない起業の6つのステップと手順とは?
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

データカタログソリューション「Quollio Data Catalog」を提供する「Quollio Technologies」が2.2億円調達
2023年4月18日、株式会社Quollio Technologiesは、総額約2億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Quollio Technologiesは、日本のエンタープ…
キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」が団体・貸切向けキャンプ場マッチングサービスを開始
2023年2月16日、株式会社R.projectは、運営する「なっぷ」において、団体・貸切向けキャンプ場マッチングサービスを開始することを発表しました。 「なっぷ」は、キャンプ場検索・予約サイトです。…
遠隔共同子育てロボットを開発する「ChiCaRo」 東芝の「顔認識AIカオメタ」を応用した新サービスの共同開発へ
2022年8月10日、株式会社ChiCaRoは、「Toshiba OPEN INNOVATION PROGRAM 2022」に採択され、東芝デジタルソリューションズ株式会社の「顔認識AIカオメタ」を応…
Web3ゲーム・プラットフォームを開発する「Mint Town」が10億円調達
2023年7月19日、株式会社Mint Townは、総額10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 2023年5月に、Web3ゲームやVRゲームの企画・開発・運営を手がける株式会社Thirdve…
教育ファイナンス事業を展開する「EduCare」が1.2億円調達
2024年12月16日、株式会社EduCareは、総額約1億2000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 今回の資金調達により、累計調達額は約2.5億円となりました。 EduCareは、家庭の…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集