注目のスタートアップ

閉鎖循環式陸上養殖システムを展開する「ARK」に商船三井CVC「MOL PLUS」が出資

company

2023年8月7日、株式会社MOL PLUSは、株式会社ARKに出資を決定したことを発表しました。

ARKは、閉鎖循環式陸上養殖システムの設計・開発・製造などを手がけています。

ARKの養殖システムは、既存の大規模養殖システムとは異なり、小規模な投資と運用で分散型の水産養殖を始められるシステムです。

車1台分のスペースがあれば設置・稼働が可能であること、再生可能エネルギーを活用しオフグリッドでの稼働が可能であることを特徴としています。

ハードウェアに加え、養殖事業に必要となるリモート管理アプリケーションや、資材・種苗の提供サービスも行う予定です。

MOL PLUSは、商船三井のCVCです。今回の出資により、小型・分散型陸上養殖のグローバル社会実装や、MOLグループのアセット活用(船上・港湾・その他不動産)推進において、海運業の立場から貢献します。


世界的な人口増加に伴い、水産資源の需要は増加しています。一方で、乱獲による資源の減少や枯渇が懸念され、水産養殖の重要性が高まっています。

しかし、海を利用する海面養殖は適している場所には限りがあり、環境汚染や高い環境負荷が問題視されています。

そこで注目されているのが陸上養殖です。陸上養殖とは、陸上に人工的につくった環境で魚介類の養殖を行う方法です。

閉鎖循環式の陸上養殖システムは、飼育水を濾過システムによって浄化し、循環させてくり返し利用することを特徴とするシステムです。この養殖のメリットは、環境汚染を引き起こさない、どのような環境でも養殖が可能、細菌・ウイルスなどの混入を防ぎ健康な魚を育てられる、輸送コスト・人件費削減できるといったことが挙げられます。

とくにどのような環境でも養殖が可能という点は大きく、世界中で陸上養殖に関する技術開発が進められています。

ARKの養殖システムは、小規模かつ分散型であることが特徴です。この特徴は、どこでも養殖が可能であるという陸上養殖とシナジーがあります。たとえば、都市・街中においても水産養殖を行い、その新鮮な生産物を輸送コストをかけずに飲食店で利用するといったことが可能となるでしょう。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ システム 再生可能エネルギー 循環 株式会社 水産養殖 養殖
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

アフリカにおいてタクシードライバー向けマイクロファイナンスを展開する「HAKKI AFRICA」が3.2億円調達
2023年12月19日、株式会社HAKKI AFRICAは、総額3億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 これによりシリーズBの合計調達額は19.1億円(融資含む)となりました。 H…
CO2排出量可視化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」を提供する「アスエネ」が資金調達
2024年6月14日、アスエネ株式会社は、シリーズCラウンドの1stクローズとして、42億円の資金調達を実行することを発表しました。 今後の2ndクローズを合わせて50億円の調達を予定しています。シリ…
小型SAR衛星開発やクラウド型衛星データソリューション提供の「Synspective」が119億円調達
2022年3月29日、株式会社Synspectiveは、総額119億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Synspectiveは、小型SAR衛星の開発・運用と、衛星による観測データを活用したク…
スペースデブリ除去など軌道上サービスに取り組む「アストロスケールホールディングス」が「みずほ銀行」と30億円の融資契約を締結
株式会社アストロスケールホールディングスは、株式会社みずほ銀行と、総額30億円の融資契約を締結したことを発表しました。 アストロスケールホールディングスは、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去など、軌道上サ…
チケット販売システムを構築できるシステムを提供する「ECBOスクエア」が4.6億円調達
2021年12月6日、株式会社ECBOスクエアは、総額4億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 チケット管理システム「tDC 票券」、在庫連携データベース「tDC 在庫共有」、Web…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集