注目のスタートアップ

「FRDジャパン」が資金調達へ さらに千葉県富津市にサーモントラウト陸上養殖商業プラントを建設

company

2023年7月20日、株式会社FRDジャパンは、千葉県富津市においてサーモントラウト陸上養殖商業プラントを建設することを決定したことを発表しました。

また、第三者割当増資と、ブルーサステナビリティファイナンスの枠組みを活用した融資による資金調達を実施することも発表しています。

FRDジャパンは、2018年から、千葉県木更津市と埼玉県さいたま市で、サーモントラウトの実証実験プラントを運営しています。

この実証実験プラントは、バクテリアを活用した独自の閉鎖循環システムにより理想的な水質環境を維持することで、海に依存することなくサーモントラウトを安定生産できることを実証することを目的としています。

また、生産した魚は「おかそだちサーモン」というブランド名で販売しています。

5年にわたる実証実験プラント運営により、閉鎖循環システムの改良と養殖オペレーションの効率化を進めてきました。今回の商業プラントの建設を皮切りに、日本を含むアジア圏を中心に1拠点最大1万トン規模のサーモン類陸上養殖プラントを複数展開していくことを目指します。

今回調達する資金は、商業プラントの建設資金や、運転資金、研究・開発・投資などに充当する予定です。


世界的な人口増加に伴い水産資源の需要が増加しています。一方で、乱獲による資源の減少や枯渇が懸念され、水産養殖の重要性が高まっています。

しかし海を利用する海面養殖は適している場所には限りがあるほか、環境汚染や高い環境負荷が問題視されています。

そこで注目されているのが陸上養殖です。

陸上養殖とは、陸上に人工的につくった環境で魚介類の養殖を行う方法のことです。

方式には「かけ流し式」と「閉鎖循環式」の主に2種類があります。「かけ流し式」は海・川などの水を引き込んで新たな水を供給し、同時に古い飼育水は排水するという方式です。コストが低いという特徴がありますが、排水によって環境負荷をかけてしまうというデメリットがあります。

「閉鎖循環式」は、飼育水を濾過システムによって浄化し、循環させてくり返し利用する養殖であるため、環境汚染を引き起こさない、どのような環境でも養殖が可能、細菌・ウイルスなどの混入を防ぎ健康な魚を育てられる、輸送コスト・人件費を削減できるといったメリットがあります。

とくに環境に左右されず養殖が可能であるという点は大きなメリットであり、世界中で陸上養殖に関する技術開発が進められています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ FRD サーモントラウト 千葉県 株式会社 水産 資金調達 閉鎖循環システム 陸上養殖プラント 養殖 養殖プラント
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

カレンダー共有アプリ提供の「TimeTree」19.6億円調達
2019年12月24日、株式会社TimeTreeは、総額約19億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 スマートフォン向けカレンダー・シェア・アプリ「TimeTree(タイムツリー)」…
経済的な支援策をまとめた情報サイト「POTETO コロナ対策特集」のLINE@(β版)がリリース
2020年6月8日、株式会社POTETO Mediaは、「POTETO コロナ対策特集」のLINE@(β版)をリリースしたことを発表しました。 「POTETO コロナ対策特集」は、新型コロナウイルス感…
植物の高温・乾燥耐性を高めるバイオスティミュラント資材を開発する「アクプランタ」が8,000万円調達
2022年6月29日、アクプランタ株式会社は、総額約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アクプランタは、植物をさまざまな環境ストレスから守るバイオスティミュラント資材を開発していま…
耕作放棄地を活用したオリーブの栽培やオリーブ商品の開発を手掛ける「ジャングルデリバリー」が資金調達
2022年10月5日、株式会社ジャングルデリバリーは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、東和SBIお客様応援投資事業有限責任組合(東和SBIお客様応援ファンド)です。 ジャングルデリバ…
建設現場の建機レンタル品管理をデジタル化する「Arch」が5,000万円調達
2022年9月14日、株式会社Archは、5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、「Arch(アーチ)」を正式リリースしたことも併せて発表しました。 「Arch」は、建設現場の建…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集