注目のスタートアップ

宇宙進出を目指す人・企業をトータルサポートする「INAMI Space Laboratory」が8,000万円調達

company

2023年6月26日、INAMI Space Laboratory株式会社は、総額8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

INAMI Space Laboratoryは、宇宙に何かを輸送したいと考える企業などに向け、世界のロケットプロバイダーと連携した、人工衛星製作からロケット打ち上げをトータルサポートする事業や、飲食・教育・旅行・医療・衣服・スポーツなどの既存産業と宇宙を組み合わせた新たな産業の創出やそのサポートを手がけています。

宇宙×医療の領域では、株式会社IHIエアロスペースとニプロ株式会社との共同開発により、宇宙での利用を想定した点滴装置の試作品を開発しました。

この装置は微小重力環境下であっても電源を必要とせず、一定の圧力で輸液を体内に注入できることを見込んでいます。

今回の資金は、高品質な宇宙医療機器の開発・提供に充当します。


世界の宇宙ビジネスの市場規模は、2010年に約27兆円だったものが、2019年には約40兆円にまで成長しています。また、2040年代には100兆円以上の市場規模へと成長することが予測されており、大きく注目されている市場です。

宇宙ビジネスが急速に成長しているのは、超小型衛星の開発が進展し、衛生の打ち上げコストが低下したことが大きな理由のひとつです。これにより数多くのスタートアップの参入が相次いでいます。

また、宇宙輸送の低コスト化を目指すため、再利用ロケットなどの新たなロケットの開発や、ロケット打ち上げの最適化を手がけるスタートアップや、人間を宇宙に運ぶ、いわゆる宇宙旅行を手がけるスタートアップなども存在しています。

民間企業による宇宙旅行については、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏が設立したブルースペース社や、イーロン・マスク氏が率いるSpaceX社、前澤友作氏が搭乗したスペース・アドベンチャーズ社など複数のスタートアップが成功させています。

宇宙旅行のプロジェクトは着実に進んでおり、将来的には民間人が海外旅行に行くような感覚で宇宙旅行に行けるような日も訪れることでしょう。

INAMI Space Laboratoryは、こうした民間人が宇宙に進出する新たな時代を見据え、宇宙に関するさまざまなプロジェクトを進めています。

そのひとつがIHIエアロスペース社とニプロ社と共同開発した、宇宙空間での利用を想定した点滴装置です。

点滴は重力の力によって輸液を静脈に投与する方法が一般的に利用されていますが、微小重力下ではこの方法は利用できません。点滴には輸液ポンプを利用するものもありますが、電源を必要とするという課題があります。

このように、宇宙は地上と異なる環境であるため、点滴のように地上では当たり前に利用されている仕組みも利用できないことがあります。

INAMI Space Labは、こうした領域で新規事業を開拓し、宇宙進出を目指す人や企業をサポートしています。

INAMI Space Laboratory株式会社のコメント

このニュースを受けまして、INAMI Space Laboratory株式会社 代表取締役 稲波紀明氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

宇宙ビジネスを拡大させるための人材採用と研究資金になります。

・今後の展望を教えてください。

宇宙ビジネスを拡大させ、5年で上場を目指します。

・読者へのメッセージをお願いします。

宇宙ビジネスを創造していきます。温かく見守っていただければ幸いです。今後よろしくお願いします。

事業の成長には資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、創業期の資金調達について詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ 医療 宇宙 宇宙ビジネス 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

TikTokのマーケティングエージェンシー事業を展開する「NEL」が資金調達
2023年3月2日、NEL株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 NELは、TikTokのマーケティングエージェンシー事業を展開しています。 縦型動画を中心に、企業の要望に合わせたキャステ…
DXパートナーの「ROUTE06」が15億円調達
2022年6月30日、株式会社ROUTE06は、総額15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ROUTE06は、大手企業のデジタル事業の立ち上げやグロース支援を行っています。 今回の資金は、商…
カスタマー・サクセス・チャット「チャネルトーク」提供の「ZOYI Corporation」2.5億円調達
2020年7月28日、株式会社ZOYI Corporationは、コロナ禍の3月17日に2億5,000万円の資金調達を実施し、累計資金調達額が11億8000万円になったことを発表しました。 また、社名…
乳幼児向け食育ブランド「the kindest」を展開する「MiL」が「キユーピー」から5億円調達
2025年3月10日、株式会社MiLは、5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、キユーピー株式会社です。 MiLは、赤ちゃんからの食育をサポートするブランド「the kindest(…
SNS営業自動化の「チャットブック」が1億円調達
2019年12月17日、株式会社チャットブックは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 SNS営業を自動化してくれる顧客獲得システム「ChatBook」を運営しています。 国内外有数のC…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集