注目のスタートアップ

ARグラス用ディスプレイモジュールなどを手がける「Cellid」が3.7億円調達

company

2023年6月23日、Cellid株式会社は、総額約3億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Cellidは、ARグラス用のディスプレイモジュールと、空間認識ソフトウェア「Cellid SLAM」の開発・提供を行っています。

ディスプレイモジュールでは、2022年11月から、FOV(視野角)60度を実現したフルカラーのウェイブガイド方式のディスプレイのサンプル提供を開始しています。

引受先の東京エレクトロン株式会社とは、東京エレクトロンの半導体製造装置開発で培った技術を応用した、ウェイブガイド向け製造装置の開発に向けた連携を開始します。

今回の資金は、量産体制の拡充、品質管理体制の確立、プロセス開発の加速、「Model Builder」をはじめとしたソフトウェアの開発・販売の推進に充当します。


AR(Augmented Reality:拡張現実)とは、現実空間にデジタルデータやコンテンツを重ね合わせて表示することで、現実空間を拡張する技術のことです。

現実世界とデジタル世界を重ね合わせて表示するには、スマートフォンのカメラや、専用のメガネ型デバイスであるARグラス、ヘッドマウントディスプレイなどが利用されます。

ARはデジタル空間と現実空間を融合させた体験をユーザーに提供できることからエンターテインメントの分野での注目が高いのですが、ビジネスにおいても幅広い応用が可能であり、すでにさまざまな領域で活用されています。

たとえば、製造業の現場においては、作業者にARグラスを装着してもらうことで、ハンズフリーで作業に必要なデータを表示したり、管理者などと高度なコミュニケーションをとったりすることが可能となります。

また、ARグラスは次世代のスマートデバイスとして期待されています。たとえば、2023年6月5日に、巨大IT企業であるApple社は、空間コンピューター「Apple Vision Pro」を発表しています。

Cellidのディスプレイモジュールは、明るく、広い視野角を持ち、メガネ型に適した薄さを実現しています。これらの要件は、ディスプレイ機能の高性能化と小型化を両立するものです。

また、Cellidのディスプレイモジュールは、世界で初めてFOV(視野角)60度を実現しています。ARグラスの視野角は、ユーザーの没入感や快適性に大きく影響するものであり、自然に見える視野角として最低でも60度が求められていました。

Cellidはこのディスプレイモジュールによりマーケットリーダーとなることを目指しています。

事業の大きな成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受けるためのノウハウなどを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AR ARグラス Cellid Cellid SLAM FOV Waveguide XR ウェイブガイド スマートグラス ソフトウェア ディスプレイ ディスプレイ・モジュール モジュール 半導体 拡張現実 株式会社 次世代デバイス 空間 視野角 認識 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」などを提供する「Idein」と「伊藤忠商事」が資本業務提携
2022年12月23日、Idein株式会社は、伊藤忠商事株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 Ideinは、エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を提供し…
アートブランド「GAAAT」を運営する「Raptors」が2億円調達
2025年3月18日、株式会社Raptorsは、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 今回の資金調達により、累計調達額は約4.7億円となります。 Raptorsは、アートブランド「GAA…
結婚式場探しサービス「トキハナ」などを運営する「リクシィ」が1.9億円調達
2023年7月13日、株式会社リクシィは、総額約1億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 リクシィは、新郎新婦と結婚式場をオンラインでマッチングするサービス「トキハナ」、結婚手続きの…
広告クリエイティブ運用クラウド「リチカ クラウドスタジオ」運営の「リチカ」が8億円調達
2021年9月28日、株式会社リチカは、総額約8億円の資金調達を実施したことを発表しました。 広告クリエイティブ運用クラウド「リチカ クラウドスタジオ」を運営しています。 ネット広告において、戦略的な…
「大阪大学ベンチャーキャピタル」が創薬支援技術・がん治療薬開発の「Beyond Frontier」に1億円を出資
2019年11月20日、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社は、Beyond Frontier株式会社に、1億円の投資を実行したことを発表しました。 Beyond Frontierは、創薬支援技術や、…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集