注目のスタートアップ

独自のDNA/RNA編集技術による遺伝子治療薬の創薬・研究開発を行う「エディットフォース」が3億円調達

company

2023年5月22日、エディットフォース株式会社は、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。

直近では、2023年3月に18億円の資金調達を発表しています。

エディットフォースは、ISCO株式会社と九州大学・中村崇裕教授により設立された、独自のDNA/RNA編集技術(PPRタンパク質プラットフォーム技術)を有する九州大学発のベンチャー企業です。

PPRプラットフォーム技術を利用することで、RNAレベルで特定の遺伝子を標的とし、ゲノムやRNAを自在に操作・改変することが可能です。

このプラットフォーム技術を利用し、主に神経変性疾患、筋疾患、希少疾患などの領域で遺伝子治療薬の創薬・研究開発を行なっています。

今回の資金は、既存パイプラインの推進、基盤技術の改良、新規パイプライン構築に向けた研究開発活動の拡充に充当します。


遺伝子治療とは、遺伝子や遺伝子を導入した細胞を投与し、それによって疾患を治療する治療法のことです。

これまで根本的な治療の方法がなかった疾患を治療できる可能性があることから、近年のゲノム編集技術の発展により新たな治療法として注目が高まっています。

エディットフォースは独自のRNA編集技術「PPRプラットフォーム技術」を有しており、これまでの技術では難しかった遺伝子編集・制御を実現しています。

この技術をベースに、神経変性疾患、筋疾患、希少疾患などの領域で遺伝子治療薬の創薬・研究開発を行っています。

2023年5月現在、もっとも開発が進んでいるのは、筋強直性ジストロフィー1型を対象としたものです。

筋強直性ジストロフィーとは、骨格筋の変性を引き起こす遺伝性筋疾患である筋ジストロフィーの一種であり、成人でもっとも多い遺伝性の筋疾患となっています。

その症状は、筋強直(ミオトニア)と、進行性の筋力低下・筋萎縮(筋ジストロフィー)であり、その他、不整脈、認知機能障害、白内障、内分泌機能異常などの合併症を発症します。

筋強直性ジストロフィーは近年の研究により遺伝子異常が原因であることがわかってきています。有効な治療法のない指定難病であることから、治療法の確立が求められています。

研究開発を主体としたビジネスでは、ビジネスとして軌道に乗るまでの研究開発費用が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DNA RNA エディットフォース タンパク質 九州大学 医薬品 技術 操作 株式会社 編集 資金調達 遺伝子 遺伝子治療薬
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社と株式会社の違いサムネイル
合同会社とは?株式会社との違い、メリット・デメリットをわかりやすく比較
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

主に知的障害のある作家が手がけるアートデータのライセンスを管理しビジネスにつなげる「ヘラルボニー」が資金調達
2023年12月4日、株式会社ヘラルボニーは、資金調達を実施したことを発表しました。 ヘラルボニーは、国内外の主に知的障害のある作家の描く2,000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまな…
小規模分散型水循環システムを開発する「WOTA」 「共立ホールディングス」からの出資が決定
2022年9月7日、WOTA株式会社は、日本カルミック株式会社などを傘下に持つ共立ホールディングス株式会社から出資を受けることが決定したと発表しました。 WOTAは、持ち運べる水再生プラント「WOTA…
クラウド郵便受取サービス「atena」提供の「N-Technologies」が1億円調達
2021年9月13日、株式会社N-Technologiesは、総額約1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 クラウド郵便受取サービス「atena(アテナ)」を提供しています。 クラウド住所を発…
ハンズフリー認証プラットフォームを提供する「PaylessGate」が1億円調達
2023年6月7日、PaylessGate株式会社は、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社レアゾン・ホールディングスです。 PaylessGateは、スマートフォンを起点…
土地評価サービスを展開するJAXA認定宇宙ベンチャー「天地人」が資金調達
2022年12月9日、株式会社天地人は、資金調達を実施したことを発表しました。 天地人は、JAXA衛星をはじめとする地球観測衛星などから得られる宇宙ビッグデータを活用した土地評価サービス「天地人コンパ…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集