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VTuber事業やメタバースマーケティング事業を展開する「Brave group」が3億円調達

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2023年1月25日、株式会社Brave groupは、Animoca Brands株式会社から3億円の資金調達を実施し、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

Animoca Brands株式会社は、香港を拠点とするWeb3企業Animoca Brands Corporation Limitedの日本における戦略的子会社です。

Brave groupは、グループ会社を通じ、バーチャルIP事業や、メタバースマーケティング事業、eスポーツ事業を展開しています。

バーチャルIP事業では、バーチャルミュージックプロダクション「RIOT MUSIC」、eスポーツ系VTuberグループ「ぶいすぽっ!」、バーチャルアイドルプロジェクト「Palette Project」、VTuber集団「あおぎり高校」、多言語VTuberプロジェクト「MUGEN LIVE」を展開しています。

「ぶいすぽっ!」を運営する株式会社バーチャルエンターテイメント、「Palette Project」を運営するMateReal株式会社とは、2022年6月7日にM&Aによる経営統合を実施したことを発表しており、これによるグループ経営体制に移行しています。

メタバースマーケティング事業(株式会社MetaLab)では、メタバース構築に必要な標準機能と専門機能を搭載したメタバース開発エンジン「Brave Engine」を基盤に、企業のメタバース進出を支援しています。

2021年8月にはアニメコミュニティを運営する「MyAnimeList(マイアニメリスト)」との協業を開始、2022年5月には『ビルボード』のインドネシア版メディア「Billboard Indonesia(ビルボードインドネシア)」と事業提携を行うなど、グローバル展開のためのパートナーアライアンスを強化しています。

今回の資本業務提携を通じ、Web3の取り組みを強化し、IPをはじめとしたBrave groupのメタバース領域における事業のさらなる成長と、グローバル展開を加速していきます。


Web3とは、暗号資産(仮想通貨)の基盤技術として知られるブロックチェーンを実装した次世代のインターネットや、その領域で展開されるサービスなどのことです。

既存のインターネットは、特定の企業(とくに巨大IT企業)が個人情報を独占してしまうといったプライバシーの問題、企業の一存でユーザーの権利がコントロールされてしまうといった権利の問題など複数の問題を抱えています。

たとえば、電子書籍サービスは、電子書籍の閲覧の権利を売るという仕組みです。この仕組みは既存の物理的な書籍と違い、中古販売が不可能なこと、他人に貸したり譲ったりすることが不可能なこと、資産として子などに継承することが難しいことなどの複数の問題が挙げられますが、もっとも大きな問題は、電子書籍サービスが終了してしまったら、ユーザーは電子書籍を閲覧することができなくなってしまうという点です。

この仕組みが採用されているのは、デジタルデータはコピーなどが容易であるため、自由な閲覧・貸し借りをユーザーに許すと、際限なくネット上で共有されてしまうというおそれがあるからです。

Web3は、ブロックチェーン技術を活用することでデジタルデータの改竄やコピーを防ぎ、デジタルデータをユーザーが直接保有できるようにすることで、インターネット上の権利をユーザーの手に戻すことを目指しています。

ほかにもブロックチェーンを基盤として実装することのメリットがあり、たとえば、仮想通貨による取引は手数料が限りなく抑えられること、ブロックチェーン上ではシステムの運用コストが低くなること、サーバーダウンのリスクがないことなどが挙げられます。

Animoca Brands株式会社は、日本におけるWeb3構築を行っており、さらにWeb3エコシステム内において日本のIPホルダーがコミュニティを構築し、グローバルでファンを獲得できる世界をつくることを目指しています。

今回の提携により、Brave groupのIP事業・メタバース事業がどのようにWeb3と絡み合っていくのか、注目が必要です。

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カテゴリ 有望企業
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