創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2023年1月17日荷主企業・運送会社向け納入情報管理SaaS「ニューイット」を開発する「knewit」が5,300万円調達
2023年1月16日、株式会社knewitは、総額5,300万円の資金調達を実施したことを発表しました。
knewitは、荷主企業・運送会社向け納入情報管理SaaS「ニューイット」を開発しています。
「ニューイット」は、企業間物流における行き先情報(納入カルテ)を高精度で作成・共有することでドライバーの知らないことをなくし、情報伝達の負担軽減、伝達ミスによるトラブル・事故の減少、社内コミュニケーションの活性化を実現するサービスです。
「ニューイット」のリリースは2023年2月を予定しています。
今回の資金は、導入・サポート体制の拡充、エンジニアの採用に充当します。
物流業界は、深刻な人手不足、燃料費の高騰などの課題を抱えています。
さらに、コロナ禍によってECによる小口需要が高まったこともあり、利用者に直接物を届ける物流の最後の接点であるラストワンマイル物流の業務負担が高まっています。
だからといって企業間物流がラストワンマイル物流よりも抱える問題が小さいかというとそうでもなく、企業間物流ではアナログな手段での情報伝達が主流であり、非効率的な業務によって生産性の低下を招いています。
生産性の低さは労働者の待遇へとつながるため、より人手不足が深刻になっていきます。
さらに物流業界は、「2024年問題」という大きな問題を控えています。
2024年問題とは、働き方改革関連法により、2024年度からドライバー1人あたりの時間外労働が年960時間に制限されることによって生じる各種の問題のことです。
たとえば時間外労働の制限によって、ドライバー1人が担っていた長距離輸送を見直す必要が生じ、300km以上の輸送については、鉄道・航空・船などへの転換や、中継地点を活用した中距離輸送の導入によって対応しなければなりません。
今まで以上に人的リソースが逼迫することが予測されているため、物流業界ではデジタル化による効率化、事業者間の連携による配車・配送の最適化などを実現する必要があります。
「knewit」は、企業間物流において情報伝達を効率化するSaaS「ニューイット」を提供することで、情報伝達の非効率性・不備から生じる問題をなくし、物流業界の課題を解決することを目指しています。
株式会社knewitのコメント
このニュースを受けまして、株式会社knewit 代表取締役 小川直哉氏よりコメントが届きました。
・今回の資金調達の目的は何ですか?
今回の資金は今後展開するサービスの開発費及び顧客サポート体制の充実を目指した人材採用
・今後の展望を教えてください。
データを作り込むだけでなく、現場に根付くサービスを提供し続けられるようになっていきます。knewitのValue(行動指針)の一つに”現場に残る仕事をする”というフレーズがあるのですが、既存のオペレーションの中に溶け込みオペレーションクオリティを昇華させる存在になることを目指していきます。
・読者へのメッセージをお願いします。
物流と一言で括られることも多いですが、大きく分けても物流は陸運・空運・海運と細分化されてきます。さらにそれが、ラストワンマイル・構内物流、販売物流、調達物流…と分かれていきそれぞれに専門性が必要な業態です。複雑であるが故のデジタル導入の難しさがありますが、チャレンジする価値がある業界だと思ってます!難しいけど大きなことにチャレンジしていくのでどうぞよろしくお願い申し上げます!
さまざまな企業がデジタル化を推進する時代において企業を成長させるためには、自社に最適なテクノロジーやシステムを導入・活用することが重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | SaaS コミュニケーション サプライチェーン ドライバー 企業 企業間物流 会社 情報 情報伝達 株式会社 物流 管理 納入カルテ 荷主 資金調達 運送 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2022年10月12日、PaylessGate株式会社は、総額2億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 PaylessGateは、Bluetoothを用いたハンズフリー認証プラットフ…
2023年7月21日、GVA TECH株式会社は、総額約8億円の資金調達を実施したことを発表しました。 GVA TECHは、法務管理クラウド「GVA manage」、AI契約書レビュー支援クラウド「G…
2021年5月28日、KOTOBUKI Medical株式会社は、約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 植物由来の模擬臓器「VTT(Versatile Training Tissu…
2022年8月9日、メドピア株式会社は、EPSホールディングス株式会社と業務提携契約を締結し、EPSホールディングスに対する第三者割当による新株式発行を行うことを決議したことを発表しました。 メドピア…
2023年4月3日、株式会社Greater Fukuokaは、株式会社TBMに出資を行ったことを発表しました。 TBMは、石灰石を主原料とした新素材「LIMEX(ライメックス)」や再生材料を50%以上…
大久保の視点
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…