注目のスタートアップ

エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」などを提供する「Idein」と「伊藤忠商事」が資本業務提携

company

2022年12月23日、Idein株式会社は、伊藤忠商事株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

Ideinは、エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を提供しています。

AI/IoTシステムを開発・導入・活用する開発者・企業向けのエッジAIプラットフォームです。

安価かつコンパクトなコンピューターであるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)をエッジデバイスとしてサポートすることで導入コストを削減しています。

Ideinの独自技術は、通常数十万円のデバイスで動かすAIモデルを、軽量化することなくわずか数千円のデバイスで動かすことを可能にしています。

さらに、独自の高速化技術と遠隔での一括管理によって運用コストを削減します。

これまで、大手小売、通信キャリア、鉄道などに「Actcast」を通じたエッジAIサービスを提供しています。

Ideinと伊藤忠商事は、伊藤忠商事グループ最大の消費者基盤である株式会社ファミリーマートと、伊藤忠商事とファミリーマートの合弁会社である株式会社ゲート・ワンと共同で、「Actcast」のAIカメラを活用した顧客行動分析等の開発を共同で推進してきました。

これにより、全国3,000店のファミリーマートの店内に設置するデジタルサイネージメディア「FamilyMartVision」に、「Actcast」搭載のAIカメラを一部採用し、広告効果測定の基盤を構築しています。

今回の提携により、既に取り組んでいるAIカメラを活用した顧客行動分析等の開発において、「FamilyMartVision」をベースにパッケージサービス化し、小売事業者や小売以外の他業態に展開していく予定です。

エッジAIとはサーバーではなく現場の端末側で動作するAIのことです。

IoTデバイスなどはコスト・電源・サイズなどの理由により、高い計算性能を持つことができません。エッジAIは、この限られたリソースで動作させることを目的としたAIです。

エッジAIはAIによる解析の結果を遅延なく出力することができます。

一般的なAIであるクラウドAIは、インターネットを介してサーバー側で計算しますが、この場合処理に一定の遅延が生じることと、大量のデータを通信することで帯域が圧迫されるという弱点を抱えています。

エッジAIはこのクラウドAIの弱点を解消することを目的としており、IoT、自動運転車、スマートフォンなどさまざまな場所で活用されています。

とくにIoTは、これまでデータ収集・活用が難しかったアナログな現場におけるデジタル化のためのシステムとして重要であり、今後のさらなる市場拡大が予測されています。

一方で、IoTにおいて高度なエッジAIを導入するには、高価な端末が必要であること、運用にコストがかかることが課題となっています。

Ideinは、この端末コストと運用コストの課題を解決するため、エッジAIプラットフォーム「Actcast」を提供しています。

ビジネスのさらなる成長には戦略的な資金調達やシナジーが見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Actcast AI Idein IoT Raspberry Pi エッジAI エッジデバイス データ プラットフォーム ラズベリーパイ 株式会社 資本業務提携
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

AI警備システム「AI Security asilla」を手がける「アジラ」が4.6億円調達
2024年1月18日、株式会社アジラは、総額約4億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アジラは、AI警備システム「AI Security asilla」を開発・提供しています。 「…
民間宇宙スタートアップの「ALE」が12億円調達
2019年9月5日、株式会社ALEは、総額約12億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、香港を拠点とするベンチャー・キャピタルHorizons Venturesや、スパークス・グループ…
新規核酸医薬品開発の「ルクサナバイオテク」が6.5億円調達
令和2年2月10日、ルクサナバイオテク株式会社は、総額6億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 安全性と有効性の高い新規核酸医薬品を開発しています。 今回の資金は、製薬会社やアカデミ…
「地域観光新発見事業」補助金 地方誘客を目的とした観光コンテンツの磨き上げ・販路開拓・情報発信を支援
「地域観光新発見事業」のご案内です。 地域の観光資源を活用した地方誘客に資する観光コンテンツについて、十分なマーケティングデータを活かした磨き上げから適時適切な誘客につながる販路開拓及び情報発信の一貫…
「凸版印刷」とアートによる障害者支援の「インクルーシヴ・ジャパン」が障害者就労支援で提携
2021年4月9日、凸版印刷株式会社は、特定非営利活動法人インクルーシヴ・ジャパンと業務提携契約を締結したことを発表しました。 インクルーシヴ・ジャパンは、就労継続支援B型事業所「インクルーシヴ・松山…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集