豆腐を原料とした代替肉「TOFU MEAT」を開発・製造する「トーフミート」が資金調達へ

tips

2022年12月20日、株式会社トーフミートは、資金調達を開始したことを発表しました。

トーフミートは、豆腐を原料とする植物由来100%の新食材「TOFU MEAT(トーフミート)」を開発・製造しています。

豆腐を原料に、独自のレシピと特殊な製法により肉の食味を表現、大豆臭を90%削減しており、消泡剤・動物性原料・アルコール類不使用であることを特徴としています。

今回の資金調達は、さらなる事業拡大の加速を目的としています。

世界的な人口の増加により、早くて2030年にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めると予想されています。これをタンパク質危機と呼びます。

現在、タンパク質としては牛肉や豚肉などの畜産物が主流ですが、既存の畜産の仕組みはさまざまな問題を抱えています。

たとえば、ウシやブタを育てるためには大量の穀物が必要となりますが、これ以上飼料となる穀物を生産するための農地の確保が難しくなっています。

さらに、ウシ・ブタはタンパク質の変換効率が悪く、飼料として与えている穀物を人間が直接食べる、もしくは飼料用の農地を人間用の穀物の農地として利用すれば世界の飢餓問題が大きく改善されるともいわれています。

さらに、ウシはげっぷによって温室効果ガスとして知られるメタンガスを大量に排出します。米国では排出するメタンガスの約25%がウシによるものと推定されています。

こうした背景から、畜産肉以外のタンパク質を安定供給するため、植物を原料とした代替肉(植物肉)の注目が高まっているのです。

植物肉の多くは、エンドウ豆や大豆などを主な原料としています。世界各国で開発・普及が進んでおり、すでにユニコーン企業や上場企業が誕生しています。

大豆は国内において植物性のタンパク質として真っ先に挙がるほどポピュラーな食材です。

しかし欧米企業の植物肉はエンドウ豆をベースとしており、大豆はメインとしてはあまり利用されていません。

これは大豆が、アメリカでは搾油用・飼料用・輸出用として栽培されているほか、ヨーロッパでは環境の問題から育ちにくく、大豆を食べる・食品として加工するという知見があまりなかったためです。

また大豆を食用としない文化であったため、大豆臭さを苦手とする欧米人が多く、大豆をベースとした植物肉のグローバル展開の課題のひとつとなっています。

トーフミートは、特殊な豆腐の製造方法により、大豆臭を抑え、肉に近い食味を表現した新たな代替肉「TOFU MEAT」のグローバル展開のため事業を進めています。

SDGsや社会課題は大きなビジネスチャンスとなり得ます。世界に先んじて革新的なプロダクトを開発できれば、大きなシェアを獲得できるでしょう。そのためには開発やマーケティングのために豊富な資金が必要となります。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ TOFU MEAT タンパク質危機 トーフミート 代替肉 原料 大豆 株式会社 植物肉 豆腐 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

専門医による遠隔集中治療ソリューション開発の「T-ICU」が1.53億円調達
2019年10月15日、株式会社T-ICUは、総額1億5,257万円の資金調達を実施したことを発表しました。 専門医による遠隔集中治療ソリューションを開発・提供しています。 遠隔地から集中治療医や専門…
AIで学習を個別最適化する「atama+」提供の「atama plus」が51億円調達
2021年7月21日、atama plus株式会社は、約51億円の資金調達を実施したことを発表しました。 AIで学習を個別最適化する「atama+(アタマプラス)」を全国の塾・予備校に提供しています。…
クラウド・キッチンの「X Kitchen」が5,000万円調達
2019年12月27日、株式会社X Kitchenは、総額約5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 1キッチンで複数のデリバリー・ブランドを展開するクラウド・キッチン事業を展開していま…
「Animoca Brands」がxRクリエイティブプラットフォーム「STYLY」を運営する「Psychic VR Lab」に1億円出資
2023年1月13日、Animoca Brands株式会社は、株式会社Psychic VR Labに1億円の出資を行ったことを発表しました。 Psychic VR Labは、アーティストのためのXRク…
福利厚生プラットフォーム「カフェテリアHQ」などを展開する「HQ」が20億円調達
2024年12月12日、株式会社HQは、総額約20億円の資金調達を実施したことを発表しました。 HQは、福利厚生プラットフォーム「カフェテリアHQ」や、リモートワーク支援プラットフォーム「リモートHQ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集