注目のスタートアップ

家具・家電のサブスクリプションサービス「CLAS」を運営する「クラス」が19億円調達

company

2022年11月2日、株式会社クラスは、売掛債権の流動化ならびに銀行融資等により、総額19億円の資金調達を実施したことを発表しました。

クラスは、家具・家電のサブスクリプションサービス「CLAS(クラス)」、法人向け「CLAS BUSINESS(クラス ビジネス)」を運営しています。

返却された商品は専用チームによって修繕・クリーニングを行い、より長く家具・家電を利用できる仕組みを構築しています。

将来的には、家具・家電だけでなく、耐久財のPaaS(Product as a Service:商品のサービス化)プラットフォームとして、取り扱いカテゴリー・商品数を拡大することを目指しています。

今回の資金は、商品の仕入れを中心とした運転資本に充当します。これにより、取り扱いカテゴリー増強の上、在庫数を2022年10月時点約8万点から2025年までに約22万点に増加させる計画です。

月額料金でサービスやプロダクトの利用権を提供するビジネスモデルであるサブスクリプションサービスはさまざまな領域に広がっています。

音楽や動画のストリーミング配信などからはじまったサブスクは、今ではクルマや家具など高価な商品にも広がっています。

とくにクルマ・家具などは高価であり、品物自体もサイズがあるため、売却・処分が難しいのですが、サブスクはこうしたデメリットを軽減してくれます。

さらにクルマ・家具は機能性だけでなく、その見た目も魅力のひとつです。とくに家具は部屋の印象を決定づけるものであるため、もし気軽に家具を買い替えられるのであれば、さまざまな家具を試してみたいという潜在的なニーズがあると考えられます。

家具のサブスクリプションサービスは初期費用が安いことや、処分費用がかからないこと、模様替えのハードルが下がることなどのメリットがあります。

さらに、廃棄の削減と家具の二次利用が促進されることにより、環境負荷を低減できるという点も強く注目されています。

国内では、親元を離れて暮らす人が増加しているほか、仕事の都合で引っ越す可能性もあります。このような状況では家具を長く使うということは困難です。

しかし家具のサブスクリプションサービスはこの状況を変え、より循環性の高い家具の利用を促進できる可能性を秘めています。

株式会社クラスのコメント

このニュースを受けまして、株式会社クラスよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

今回のアセットファイナンスとデットファイナンスのハイブリットで調達した資金は在庫の調達を始めとした運転資本に対して充当し、エクイティファイナンスで調達した資金は成長投資へ集中することで、事業運営の安定性を確保した上で、成長を加速させるスキームを整えることです。

・今後の展望を教えてください。

より積極的な仕入れが可能となったことから、自社製品の拡充はもとより外部メーカー様も大きく巻き込み、“所有しない利用”を促進し既存事業の成長を目指します。加えて、既存事業で培った事業アセットを活用してより広大な市場機会を獲得するとともに、既存事業における競合優位性にもつなげたいと考えております。

・読者へのメッセージをお願いします。

2022年10月時点における個人向け「CLAS」の登録会員数は約18万人、法人向け「CLAS BUSINESS」の登録企業数は1,500社を突破し、32カテゴリー、1,200種類の厳選した商品がECサイトからスマホひとつで簡単にレンタル・返却・交換できます。

ぜひ創業期のオフィスづくりや、自宅でのリモートワークに活用し、より快適なワークスペースにするお手伝いができればと思います。

オフィス家具や内装はオフィスの生産性にも大きく影響してきます。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「リモートワーク手帳」では、オフィス内装の考え方や、自然の取り入れる効果など、理想的なオフィスの作り方について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ CLAS CLAS BUSINESS PaaS Product as a Service クラス サブスクリプション 家具 家電 循環型社会 株式会社 資金調達
関連記事はこちら

創業期のオフィス作りの最適解!注目の家具サブスクリプション

資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人設立の完全ガイド|設立の流れ・メリット・手続き一覧など徹底解説!
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「INDIGITAL」がインドIT人材を派遣・出向するスキーム構築を支援するサービスを4月からスタート
2022年3月14日、株式会社INDIGITALは、インドIT人材を派遣・出向するスキーム構築を支援するサービス「インド人材派遣・出向支援サービス」を2022年4月から提供開始することを発表しました。…
植物のゲノム編集プラットフォーム技術によりスピーディな種苗開発を実現する「グランドグリーン」が6.5億円調達
2024年6月21日、グランドグリーン株式会社は、総額約6億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 グランドグリーンは、環境負荷の低い種苗や迅速な種苗開発を実現するためのゲノム編集技術…
育児記録アプリ運営・育児サポートAI開発の「ファーストアセント」が資金調達
2020年1月27日、株式会社ファーストアセントは、資金調達を実施したことを発表しました。 育児記録アプリ「パパっと育児@赤ちゃん手帳」を運営しています。 赤ちゃんの行動や、身長・体重、病気、体温、予…
オンラインくじプラットフォーム「RAFFLE」などを運営する「フォッグ」が3億円調達
2024年9月24日、フォッグ株式会社は、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 フォッグは、オンラインくじプラットフォーム「RAFFLE」や、オーディションプラットフォーム「CHEER…
スマートロックなど不動産に特化したハードウェア・ソフトウェアを展開する「ライナフ」が資金調達
2022年4月28日、株式会社ライナフは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、SBIインベストメント株式会社、ちばぎんキャピタル株式会社、宮銀ベンチャーキャピタル株式会社です。 ライナフ…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集