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2022年10月18日小規模コーヒー農園向けにスペシャルティコーヒーの生産・精製するための機器・知識などを提供する「GOOD COFFEE FARMS」が資金調達

2022年10月17日、GOOD COFFEE FARMS株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。
GOOD COFFEE FARMSは、世界中のコーヒーの小規模農家に向け、スペシャルティコーヒーの生産・精製に必要な機器・知識・マーケットアクセスを提供し、つくられたコーヒーを日本・世界のロースター・消費者に直接届けています。
小規模農家でも導入できる自転車式の脱穀機の提供や、日本式ビニールハウスでの乾燥プロセスの導入により、サステナブルで環境負荷の低い方法を提供しています。
今回の資金は、コロンビアなど新規生産国での生産拡大に充当します。
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全日本コーヒー協会「日本のコーヒー需給表」によると、国内のコーヒーの消費量は年々増加を続けており、1996年に約35万トンだった消費量が、2018年には約47万トンへと成長しています。
さらに、日本は世界のコーヒー消費量において4%を占め、EU、アメリカ、ブラジルに次ぐ消費量であるため、世界的にも大きな市場規模といわれています。
近年は、アメリカを中心にスペシャルティコーヒーが流行しています。国内でもスペシャルティコーヒーを提供するカフェや、取り扱うロースター(焙煎所)も増えています。
スペシャルティコーヒーとは、生産から消費まで徹底した品質管理が行われている高品質なコーヒーのことです。
コーヒーは需要の拡大に伴い、大量生産大量消費のモデルによって流通するようになっていきました。これに伴い世界的にコーヒー価格が低迷し、零細のコーヒー農園は十分な利益を得られない状況に置かれていました。
スペシャルティコーヒーは、コーヒーに美味しさやオリジナリティ、サステナビリティなどの付加価値を持たせ、さらにコーヒー農園と直接取引をすることで生産者にも利益を還元することを目指した新たなコーヒーのあり方です。つまり、コーヒー豆の持続的な生産・流通を実現するための仕組みといえます。
一方、スペシャルティコーヒーを実現するには、コーヒーの生産から消費まで把握する必要があるのですが、小規模農家では、複数の農家が生産したコーヒーを一箇所にまとめ、大規模な機会で精製するというプロセスが多く、トレーサビリティや適切な報酬が支払われないことなどの問題を抱えていました。
GOOD COFFEE FARMSは、この状況を改善するため、自転車式の脱穀機の開発・提供をはじめ、現在は日本だけでなく、欧州・韓国・台湾でも生豆の卸販売を展開しています。
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