創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2022年9月26日電気自動車のファブレスメーカー「ASF」が12.5億円調達
2022年9月22日、ASF株式会社は、総額約12億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
引受先は、コスモ石油マーケティング株式会社、JA三井リース株式会社、東京貿易グループのCVCファンドなどです。
ASFは、電気自動車(EV)の普及促進のため、2020年6月に設立されたファブレスメーカー(工場を持たないメーカー)です。
電気自動車の企画・開発・製造・販売や、バッテリーリースとエネルギーソリューション事業を展開しています。
今回の資金は、軽自動車規格の貨物用EV車両をより多くの顧客に届けるための体制構築に充当します。
—
世界的な気候変動への対策として、ガソリン車から電気自動車(EV)への転換が推進されています。
たとえば、EU(欧州連合)は、2035年以降、ハイブリッド車を含むガソリン車の新車販売を事実上禁止にするという方針を明らかにしています。
また、日本では「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」によりEV戦略について具体的な数値を示し、乗用車は2035年までに新車販売で電動車100%にすることを掲げています。
一方で、2021年の国内の新車販売台数の割合としては、EVが0.9%、PHV(プラグインハイブリッド)も0.9%であり、欧米・中国・米国と比べると低い水準となっています。
国内でEVが普及しないのは、充電インフラの整備が遅れていることや、車両価格が高価であることが理由であるといわれています。
物流などビジネスでEVを利用する場合は、一度に複数台購入することになるケースがほとんどであるため、1台あたりの価格は非常に重要です。
EVの原価において大きな割合を占めているのがリチウムイオンバッテリーのコストです。
今後バッテリーのイノベーションなどによってコストが下がることが予測されますが、現状バッテリーのコストダウンを実現しているのは中国企業です。
ASFは、日本のファブレスメーカーとして企画・開発を行い、生産を中国の工場に任せることでコストダウンを図っています。
また、2020年6月に佐川急便とは配送用の軽商用EVバンの共同開発を発表しており、2021年4月に試作車を公開しています。
企業の大きな成長には戦略的な資金調達が欠かせません。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | ASF EV エネルギー バッテリー ファブレスメーカー リース 株式会社 資金調達 電気自動車 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2022年1月4日、ヒラソル・エナジー株式会社は、合同会社PVSQマネジメントと、業務提携契約を締結したことを発表しました。 ヒラソル・エナジーは、東京大学発のIoT技術「PPLC-PV」(電流型電力…
2021年3月25日、株式会社ビヘイビアは、総額約3,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 整理不要の情報共有ツール「Nerve」を提供しています。 Wiki形式の情報共有ツールで、手軽…
2024年4月19日、クレプシードラ株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 クレプシードラは、空間音響技術「Re:Sense(リセンス)」や、音声プラットフォーム「…
2022年8月5日、株式会社フィナンシェは、総額約7億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 フィナンシェは、トークン型のクラウドファンディング「FiNANCiE(フィナンシェ)」や、…
2021年11月9日、株式会社シェアリングエネルギーは、「シェアでんき」と「Tesla Powerwall」をパッケージ提供する新サービスを発売することを発表しました。 シェアリングエネルギーは、太陽…
大久保の視点
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…