注目のスタートアップ

海事産業のDXを目指す「Marindows」が6億円調達

company

2022年8月26日、Marindows株式会社は、総額6億円の資金調達を実施したことを発表しました。

Marindowsは、海洋統合デジタルプラットフォーム「Marindows」の構築を目指しています。

「Marindows」は、船員の働き方改革、船員と船舶の安全向上、船員の健康向上を実現するプラットフォームです。

船員の働き方では、船員向け業務支援端末「マリコ」を通じ、海事産業のデジタル化に必要な、労務管理アプリ・ヘルスケアアプリ・業務支援アプリを提供します。

船員と船舶の安全向上では、ネットワーク型ドラレコ「ドラコ」とポータブル電子海図「ナビコ」により、安全性の向上、船舶の見える化、保険連動・証拠保全を実現します。

「マリコ」は2022年10月以降、「ドラコ」「ナビコ」は2023年3月以降の展開を予定しています。

また、小型船の事故ゼロに向けた衛星通信サービスの普及を加速させるため、パートナー企業と共同で、静止衛星を使った海洋向け衛星電話サービス「SHIP365」を2022年8月26日から開始しています。

陸上では大容量・高速の通信インフラの整備が進み、人びとはスマートフォンなどの端末でインターネットにアクセスして情報を取得したり便利なアプリを活用したりできる環境を手に入れています。

一方で海上は、大容量の通信インフラの構築が困難でした。インフラ整備とリーズナブルなサービスの提供が遅れ、デジタル化が進まない業界となっています。

海上でよく利用されている衛星通信は月額約14万円ほどかかります。また、通信速度は最大で約400kbpsと、陸上の約1/100以下の速度しか出ません。

これではデータ量の大きな画像などのやり取りなどが難しいため、高度なデジタルツールを使うことができません。

しかし、近年のテクノロジーの進展により、安価かつ高速な衛星通信サービスが開始されています。

たとえば、テスラのイーロン・マスク氏が設立したSpaceX社が提供する衛星通信サービス「Starlink」は、基本プランが月額99ドルと既存の衛星通信よりも圧倒的に安価でありなら、通信速度の中央値も約97Mbpsと高速です。これは地上のモバイル通信とほとんど変わらない速度です。

Marindowsは、2022年7月26日にソフトバンク株式会社との資本業務提携を発表しています。

ソフトバンクは通信衛星サービスを提供する英国のOneWeb社と協業しています。Marindowsは、Onewebの次世代高速衛星通信サービスなどを活用した洋上ブロードバンドインフラの構築・普及に取り組んでいくことを発表しています。

Marindowsは、こうした次世代の高速衛星通信サービスの普及を見据え、海事産業全体をDXするために事業を進めています。

創業期はなにも導入されていないまっさらな状態なため、最新のシステムを導入するのにうってつけです。「冊子版創業手帳」では、社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらもご参考ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DX Marindows SHIP365 デジタル デジタル化 ドラコ ナビコ マリコ 内航船 株式会社 次世代 海上物流 海上輸送 海事産業 海洋産業 海運 物流 船舶 衛星通信 資金調達 通信 通信衛星
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

オンライン・キャリア・トレーニング・サービス「POSIWILL CAREER」運営の「ポジウィル」が1.5億円調達
2020年10月5日、ポジウィル株式会社は、約1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、独立系ベンチャーキャピタルのSTRIVEです。 ポジウィルは、オンライン・キャリア・…
オウンドメディア構築・運営サービス「Media LIFT」がリリース
2022年5月20日、株式会社デジタリフトは、「Media LIFT(メディアリフト)」を提供開始したことを発表しました。 「Media LIFT」は、SEOコンサルティングやコンテンツマーケティング…
「カーベース」が資金調達 業者向けオンライン中古車オークションサービス「QCA」の本登録を開始
2023年2月1日、カーベース株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 業者向けオンライン中古車オークション「QCA」を開発しています。 検査と同時に下見を実施することで、効率化を図りつつ落…
施設向けAI警備システムを提供する「アジラ」が資金調達
2022年11月1日、株式会社アジラは、資金調達を実施したことを発表しました。 これにより、シリーズBラウンド調達総額は約6.4億円となりました。 引受先は、阪急阪神不動産株式会社のCVCファンドであ…
都市型レジャー予約アプリ「FunNow」運営の「ファン・ナウ・ジャパン」と飲食店向け予約管理システム「ebica」運営の「エビソル」が業務提携
2020年10月5日、株式会社ファン・ナウ・ジャパンは、株式会社エビソルと業務提携したことを発表しました。 ファン・ナウ・ジャパンは、台湾発東アジア最大級の都市型レジャーの即時予約アプ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集