注目のスタートアップ

タンパク質の網羅的解析技術「AIプロテオミクス」の実用化・社会実装を推進する「aiwell」が資金調達

company

2022年7月29日、aiwell株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社レバレッジと、株式会社メタセクォイア・デザインです。

aiwellは、国立東京工業大学発のベンチャー認定企業です。

タンパク質の網羅的解析技術「AIプロテオミクス」の実用化・汎用化・社会実装の推進と、自宅でも病院と同精度の血液検査が可能な微量採血キット「aiwell care」を展開しています。

「AIプロテオミクス」は、ヒト・動物のタンパク質のデジタル画像(プロテオミクス画像)をもとにタンパク質の変異をAIによって判断し、生物の予兆や変化を発見する技術です。

これにより、創薬現場におけるバイオマーカー候補の早期探索や、物質の効果効能のエビデンス取得が実現されます。

将来的には、AIプロテオミクスの技術を健康診断前の一次スクリーニングとして導入することで最適な精密検査の選定を実現し、診断コストを削減することを目指しています。

また、最終的には、どこでも簡単に検査でき、病気・怪我などを早期発見できるセンサー技術として社会実装することを目指しています。

今回の資金は、AIプロテオミクスに関する研究事業の拡大、AIプロテオミクス技術の実用化のさらなる推進に充当します。

ほぼすべての生命活動においてタンパク質(プロテイン)は重要な役割を担っています。

プロテオミクスとは、この生命活動において重要なタンパク質の構造・機能を総合的に研究する学問です。

生物の身体の状態によって生体内のタンパク質の種類・状態は常に変化しています。もしこの全タンパク質の状態を把握できれば、身体の状態をも把握することができます。

プロテオミクスではタンパク質の状態を画像化する技術が確立されていましたが、これまでの技術では画像化に手間がかかるため、研究などでしか利用されていませんでした。

しかし東京工業大学はこの画像を簡単に取得できる技術の開発に成功しています。そしてaiwellは、この技術によって得られる画像ビッグデータをAIによって解析するAIプロテオミクス技術を実現しています。

AIのタンパク質の画像データの学習が進むことで、判断可能な健康状態が増加します。そのためaiwellは、海外の機関と提携しタンパク質の提供を受けたり、一般の人びとからタンパク質を得るため微量採血キット「aiwell care」を展開しています。

医療の領域など、革新的な技術を開発・実用化するには豊富な資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、ベンチャーキャピタルから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ AI タンパク質 予防 技術 早期発見 株式会社 解析 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

AI・自然言語処理技術を活用して開発・コンサルティング・サービス提供を行う「pluszero」と「アップセルテクノロジィーズ」が資本業務提携
2023年6月28日、アップセルテクノロジィーズ株式会社は、株式会社pluszeroと、資本業務提携を行ったことを発表しました。 pluszeroは、AI・自然言語処理技術を活用して開発・コンサルティ…
バーチャルオフィスやオンラインイベントに活用できるバーチャル空間提供の「oVice」が1.5億円調達
2021年5月11日、oVice株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 バーチャル空間「oVice(オヴィス)」を開発・提供しています。 見下ろし型の平面の空間にア…
クラウド物流管理ソリューション「MOVO」と物流DXコンサルティング「Hacobu Strategy」を展開する「Hacobu」が「商工組合中央金庫」からの融資により3億円調達
2023年7月31日、株式会社Hacobuは、株式会社商工組合中央金庫からの融資により3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Hacobuは、クラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)…
訪問看護・介護のDXを推進する「CareMaker」が資金調達
2025年4月9日、株式会社CareMakerは、資金調達を発表しました。 CareMakerは、訪問看護ステーション「くるむ」事業を通じて培った現場の知見を活かし、業界に特化したSaaS「CareM…
​ウェブインバウンド・越境EC支援の「ジグザグ」がECサイト構築プラットフォーム展開の「ecbeing」と業務提携
2022年8月18日、株式会社ジグザグは、株式会社ecbeingと、業務提携契約を締結したことを発表しました。 また、「ecbeing」とのサービス連携を開始したことも併せて発表しています。 ジグザグ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集