注目のスタートアップ

医療機関向けスマートフォンサービスを展開する「フロンティア・フィールド」が10億円調達

company

2022年6月8日、株式会社フロンティア・フィールドは、総額10億円の資金調達を実施したことを発表しました。

医療機関のDXを実現するスマートフォンサービス「日病モバイル」を開発・提供しています。

携帯電話会社の設備から医療機関内の設備に専用回線によって直接接続する閉域ネットワーク上で動作するモバイルサービスです。

セキュリティを担保した状態で、ナースコールや電子カルテとの連携、チャット機能、指定したメンバーのみ共有できるカメラ機能、ビデオ通話カンファレンス機能、緊急通報機能を利用することができます。

スマートフォン端末・4G/LTE・5G回線・アプリケーションを包括して提供します。

2022年3月末時点で、全国の19病院に導入されています。2022年12月までに40病院、2024年末までに300病院、60,000回線の導入を計画しています。

今回の資金は、「日病モバイル」のマーケティング活動、新規機能開発、エンジニア人材の採用、新規事業の立ち上げなどに充当します。

スマートフォンが普及し、医療機関でも医療従事者によってモバイル端末が積極的に利用されはじめています。

医療機関でのモバイル端末は、医療従事者間のコミュニケーションや、業務効率化に役立つアプリケーションの利用などで活用されています。

また、医療機関にとっては通信環境の高品質化も大きなことです。画像などデータ量が大きなデータも気軽にやり取りできるようになったため、さらに業務のデジタル化が進むこととなりました。

一方で、医療従事者がスマートフォンによって医療情報を日常的に取り扱ったり、業務に活用するにはセキュリティの課題を解決しなくてはなりません。

医療機関では扱う情報は、個人情報保護法のなかでも、もっとも守らなくてはならない重要な情報のひとつと位置づけられています。

もしこれがハッキング・ウイルス・人為的なミスなどによって流出してしまうと、患者や関係者に大きな損害を与えてしまいます。

また外部からの攻撃によってシステムが使えなくなってしまえば、医療そのものに支障が生じてしまいます。

たとえば、2021年10月には、徳島県つるぎ町立半田病院がサイバー攻撃の被害に遭い、電子カルテや会計などのシステムがダウンし、患者データが利用不可能になりました。これにより急患や新規患者の受け入れ停止や手術の延期などが余儀なくされてしまいました。

こういった医療機関のサイバー攻撃は年々増加しており、医療機関では高度な情報セキュリティ対策が求められています。

適切なセキュリティの構築ができず顧客や社会に損害を与えてしまうと大きな損失となるため、事業活動・成長に必須のものと位置づけて取り組んでいくことが重要です。「冊子版創業手帳」では、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期に実施できるセキュリティ対策について詳しく伺っています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ DX コミュニケーション サービス スマートフォン セキュリティ ネットワーク モバイル モバイル通信 医療機関 情報セキュリティ対策 株式会社 資金調達 電子カルテ
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

キャンプ場や宿泊施設の開発・運営などを手がける「R.project」が不動産の保有賃貸業・投資開発事業を展開する「ヒューリック」と資本業務提携
2023年5月31日、株式会社R.projectは、ヒューリック株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 R.projectは、遊休施設を活用した合宿事業、子会社である株式会社Rec…
高齢者認知症・軽度認知障害を早期検知するAIエンジン開発の「ジョージ・アンド・ショーン」が7,000万円調達
2021年7月7日、ジョージ・アンド・ショーン株式会社は、7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、西日本電信電話株式会社です。 ジョージ・アンド・ショーンは、ライフログを活用…
企業・自治体のデジタル・トランスフォーメーションを支援する「INDUSTRIAL-X」が資金調達
2020年8月14日、株式会社INDUSTRIAL-Xは、資金調達を実施したことを発表しました。 企業や自治体のデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に必要なあらゆるリソースを最適かつワンスト…
日本とフランスで日本酒/SAKEを製造する「WAKAZE」にエッグフォワードの出資×コンサルティングの「GOLDEN EGG」で追加出資
2023年2月8日、エッグフォワード株式会社は、出資×コンサルティングで支援する「GOLDEN EGG」スキームで、株式会社WAKAZEなど数社に追加出資を決定したことを発表しました。 WAKAZEは…
金融教育FinTechサービス「ABCash」展開の「ABCash Technologies」が12億円調達
2022年3月30日、株式会社ABCash Technologiesは、総額約12億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ABCash Technologiesは、個人向けのお金のパーソナルトレ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集