注目のスタートアップ

風況観測・シミュレーション・解析事業展開の「レラテック」が「豊田通商」と資本業務提携

company

2022年4月14日、レラテック株式会社は、豊田通商株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

レラテックは、高度な風況観測・シミュレーション・解析技術を有しており、風況調査とそのコンサルティングサービスを展開しています。

豊田通商は、ドップラーライダー(風況観測機器)やその燃料電池の販売を行い、風況観測におけるプロバイダーとしてサービスを展開しています。

今回の提携により、レラテックが展開する風況観測事業において、効率性と確実性を高めて機器調達ができるようになります。また豊田通商は、解析技術を含む風況観測サービスの提案と、ハードウェアとコンサルティングサービスを連携した事業展開が可能となります。

レラテックは神戸大学初の研究開発型ベンチャー企業です。気象工学のバックグラウンドを持っており、その知見とネットワークを活かして風力発電のための風況コンサルティング事業を展開しています。

風力発電は、太陽光発電と違って夜間でも発電可能であることや、環境負荷の低さが注目されており、欧州では主流の再生可能エネルギーのひとつです。

国内においても風力発電の普及については考えられているのですが、国内は欧州よりも風が弱く、また季節によっても風況が大きく変化することから、あまり風力発電に向かない土地であるといわれていました。

また、洋上(海の上)は比較的風が安定しているのですが、国内の海は深く、洋上風力発電所の設置も困難であると考えられていました。

しかし、近年の洋上風力発電所開発の進展により、浮体式という、海の上に浮かべた浮体の上に風車を立てるという方式が実現されました。これにより通常の風車よりもコストはかかりますが、国内の沖合でも風力発電所を設置することが可能となったのです。

浮体式の洋上風力発電はコストがかかるため、より風が強い場所に狙って設置しなくては建設コストを回収することはできません。そのため、特定の場所の風の吹き方である風況を調査・観測する技術の重要性が高まっています。

近年になってドップラーライダーという風況を観測できる技術/装置が高性能化・小型化されたこともあり、観測に関する環境が大きく変化しています。

風力発電は国による推進もあり大きな発展が見込める領域です。今後様々なプレイヤーの参入が目立つようになってくるでしょう。

研究開発には多くの資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、融資だけではなく、ベンチャーキャピタルから出資を受ける方法や、クラウドファンディングを成功させる方法など、資金調達に関するノウハウを紹介しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ コンサルティング シミュレーション ドップラーライダー レラテック 株式会社 洋上風力発電 観測 解析 豊田通商 資本業務提携 風力発電 風況
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

小説出版プラットフォームを手がける「BookBase」が3,500万円調達
2023年4月7日、株式会社BookBaseは、3,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社マイナビです。 BookBaseは、CtoC小説(電子書籍)販売プラットフォー…
スタートアップ向けのM&A支援事業や採用支援事業などを展開する「ソーシング・ブラザーズ」が「SBIホールディングス」と資本業務提携
2023年2月10日、ソーシング・ブラザーズ株式会社は、SBIホールディングス株式会社と、資本業務提携を締結したことを発表しました。 ソーシング・ブラザーズは、スタートアップM&A事業、スタートアップ…
メタバースクリエイターに特化したプロダクション事業を展開する「メタバースクリエイターズ」が約1.1億円調達
2024年8月26日、株式会社メタバースクリエイターズは、総額1億1111万円の資金調達を実施したことを発表しました。 メタバースクリエイターズは、メタバースクリエイターに特化したプロダクション事業を…
「寝かせ玄米」をD2Cで展開する「結わえる」が8.7億円調達
2020年4月23日、株式会社結わえるは、総額8億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 製造から販売まですべての工程を自社で行うD2Cで「寝かせ玄米」を販売しています。 「寝かせ玄米…
採用管理システム「sonar ATS」を提供する「Thinkings」が16.2億円調達
2022年7月26日、Thinkings株式会社は、総額16億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Thinkingsは、採用管理システム「sonar ATS(ソナーエーティーエス)…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集