注目のスタートアップ

AIを活用して薬剤耐性菌問題の解決を目指す「GramEye」がNEDO研究開発型スタートアップ支援事業(STS)に採択

company

2022年3月30日、株式会社GramEyeは、NEDOの2021年度「研究開発型スタートアップ支援事業/シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援(STS)」に採択されたことを発表しました。

また、NEDO STS認定ベンチャーキャピタルであるDEEPCOREから資金調達を行ったことも発表しました。

GramEyeは、AIとロボティクス技術を使い、薬剤耐性菌問題の解決に取り組んでいます。具体的には、適切な抗菌薬を選ぶために行う感染症検査である「グラム染色」をAIとロボティクスによってアップデートし、より迅速かつ正確な検査結果を反映するシステムの構築を進めています。

今回の資金は、グラム染色工程を自動化・迅速化・デジタル化するAI・ロボティクスソリューション開発、開発体制の強化に充当される予定です。

薬剤耐性とは、微生物が自分に対し何らかの作用を持った薬剤に対して抵抗性を持つことです。細菌が原因の感染症にかかった際には抗生物質などの抗菌薬を用いることになりますが、これにより薬剤耐性菌が出現してしまうことになります。

この薬剤耐性菌が世界中で増えており、感染症の予防や治療が困難になるケースが増加していることが大きな課題となっています。GramEyeはこれを薬剤耐性菌問題と呼んでいます。

米国では年間3.5万人以上、欧州では年間3.3万人以上が薬剤耐性菌が原因で亡くなっていると推定されています。日本では、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性腸球菌、多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターが問題となっています。

薬剤耐性菌を増やさないためには、無闇な抗菌薬の使用を避けること、適切に抗菌薬を使用することが必要です。なぜなら、必要のない抗菌薬を服用することで、体内にいる細菌がその抗菌薬への耐性を持つ可能性が高くなるからです。

GramEyeは、適切な抗菌薬の使用を支援するため、適切な抗菌薬を選ぶために行う感染症検査であるグラム染色をテクノロジーによってアップデートすることを目指しています。

研究開発型のビジネスは、資金調達が非常に重要です。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI GramEye NEDO グラム染色 ロボティクス 感染症 抗菌薬 株式会社 薬剤耐性菌 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

子供向けオンライン読書教育の習い事サービス「ヨンデミーオンライン」提供の「Yondemy」が1億円調達
2021年11月9日、株式会社Yondemyは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 子供向けオンライン読書教育の習い事サービス「ヨンデミーオンライン」を提供しています。 5〜15歳を対…
AIを活用した次世代電話カスタマーサポートツールを開発する「StyleAI」が2,000万円調達
2023年10月27日、StyleAI株式会社は、総額2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 StyleAIは、AIを活用した次世代の電話カスタマーサポートツール「CSNext」を開発…
「canonica」が「NOVIC」と提携しブライダル事業者向けに「Web招待状システム」を提供開始
2021年5月19日、株式会社canonicaは、株式会社NOVICと提携し、「Web招待状システム」をブライダル事業者向けに提供・運用サポートを開始したことを発表しました。 「Web招待状システム」…
自治体・企業のEV導入をトータルサポートする「REXEV」が「鈴与商事」と資本業務提携
2023年6月5日、株式会社REXEVは、鈴与商事株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 REXEVは、法人・自治体のEV導入をトータルサポートする「Flemobi(フレモビ)」、…
“考える”を習慣化するマネジメントプラットフォーム「哲学クラウド」を提供する「ShiruBe」が資金調達
2024年10月17日、株式会社ShiruBeは、約3000万円のの資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、立命館ソーシャルインパクトファンド投資事業有限責任組合(運営:プラスソーシャルイン…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集