注目のスタートアップ

次世代の作物栽培システム「宙農(そらのう)」開発の「TOWING」が1.4億円調達

company

2021年12月20日、株式会社TOWINGは、総額1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

次世代の作物栽培システム「宙農(そらのう)」を開発しています。

環境に配慮した人工土壌「高機能ソイル」を活用した次世代の作物栽培システムです。

高機能ソイルは、植物の炭などの多孔体に微生物を付加し、有機質肥料を混ぜ合わせてつくられた人工土壌です。

有機質肥料を高効率に無機養分に変換できること、約1カ月と非常に短い期間で良質な土壌をつくれること、廃棄・焼却される植物残渣の炭化物を材料にできることを特徴としています。

高機能ソイルを活用した持続可能な畑を増やすことで、環境負荷の少ない効率的な食料増産の実現を目指しています。

また、月面や火星の土をベースとした高機能ソイルを開発し、宇宙においても栽培可能なシステムの実現を目指します。

今回の資金は、自社農園の立ち上げと「宙農」の実証実験、人材採用などに充当されます。

2020年、世界では紛争や新型コロナ・異常気象などによる経済的ショックにより、少なくとも1億5,500万人もの人間が急性食糧不安に陥りました。

この食糧危機問題を解決するためには、社会的・環境的・経済的に持続可能な農業システムを構築し普及させることが必要です。

農業では畑を耕すことが常識でした。畑を耕すことで酸素を供給し有機物の分解を速め、土壌の栄養素を高めるためです。

耕作は不毛と思われていた土地における農業を可能としました。しかし耕作は土壌の劣化を招くということが、近年明らかになってきました。

また、土壌の中にある有機物が大気に放出されると、地球温暖化を加速させるという弊害もあります。

土壌学ではこういった課題を解決することを目的とした研究があり、不耕起栽培という畑を耕さない方法も生み出されました。

不耕起栽培は耕すためのトラクターを必要としないことや、風雨による土壌流出のリスクが低いことなどがメリットとなっています。

しかし土壌・気候条件が限定されることが課題となっており、世界のどこでも作物の栽培が可能となる農業システムはいまだ必要とされています。

医療や農業など、様々な社会課題が喫緊の問題として迫ってきていますが、AIなどの最新技術の台頭や、スマートフォンなどの普及により、アイデア次第で社会課題をスマートに解決できる状況となっています。「冊子版創業手帳」では、社会課題をビジネスで解決することを目指している起業家のインタビューを掲載しています。先人の思考や手法を知ることは、新たなビジネスの創造に役立つでしょう。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ TOWING アグリテック システム トーイング 宇宙 宙農 株式会社 栽培 植物 次世代 資金調達 農業 食糧危機
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

法人カード「バクラクビジネスカード」が3Dセキュアに対応し正式リリース
2022年9月21日、株式会社LayerXは、「バクラクビジネスカード」において、3Dセキュア(本人認証)に対応し、正式版としてリリースしたことを発表しました。 「バクラクビジネスカード」は、利用料無…
令和6年度「強い農業づくり総合支援交付金(先駆的モデル支援タイプ)」2回目公募
農林水産省は、令和6年度「強い農業づくり総合支援交付金(先駆的モデル支援タイプ)」の2回目公募について発表しました。 地域農業者の減少や天候不順の多発等を克服しながら国産品への需要を満たす生産・供給主…
資源循環プラットフォーム「pool」などを手がける「レコテック」が資金調達
2023年7月14日、レコテック株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 レコテックは、循環型サプライチェーンを構築するクラウドサービス「pool」、国産100%PCR材「pool resi…
飲食店の余った料理とユーザーをつなぐ「TABETE」の運営元が資金調達
株式会社コークッキングは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、伊藤忠食品株式会社などです。 飲食店や販売店にてフードロスとなる恐れのある食事を、アプリで出品・購入できるフード・…
「スカリー」が企業向け動画制作サービス「ネイティブドラマ」プロジェクトをスタート
2022年1月28日、スカリー株式会社は、「ネイティブドラマ」プロジェクトを開始したことを発表しました。 「ネイティブドラマ」は、企業のリアルなエピソードを、有名人・プロの役者・クリエイターがノンフィ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集