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汎コロナウイルスワクチンなど開発の「エピトマップ」が3億円調達

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2021年12月16日、エピトマップ株式会社は、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、日本全薬工業株式会社と、動物アレルギー検査株式会社です。

エピトマップは、理化学研究所人工ワクチン研究チームの研究成果を、創薬として事業化するため、2020年7月に設立された創薬ベンチャーです。

汎コロナウイルスワクチン「CoV-mMAP」や、犬用アレルギー根治治療薬「E-mab」を開発しています。

「CoV-mMAP」は、猫伝染性腹膜炎(FIP)やCOVID-19などコロナウイルスをターゲットとした、汎コロナウイルスワクチンです。

変異ウイルスに対し、副反応として懸念されている抗体依存性感染増強の回避を目指して開発しています。

「E-mab」は、B細胞からのIgE産生を直接抑制するアレルギー根治治療薬です。ヒトにも転用可能であることがわかっています。犬用抗体医薬は製造・治験に入るフェーズにあります。

日本全薬工業株式会社と動物アレルギー検査株式会社とは事業化推進契約を締結し、動物用抗体医薬品(アレルギー治療薬)の製品化を進めていきます。

2021年11月8日、日本では新型コロナウイルス感染症の水際対策についての緩和が実施されましたが、今般のオミクロン株の世界的な流行により水際対策は大幅に強化され、2021年12月31日まで外国人の新規入国は認められなくなりました。

ウイルスは自身の生存のため、環境の変化に適応するために変異を行います。

そのため、ワクチンはこの変異株に対応するように改造しなければなりません。

しかし既存のワクチン開発の懸念として挙げられているのが、抗体依存性感染増強(ADE)という副作用リスクの存在です。

ADEとは、新たなウイルスに感染した際、体内にある抗体が生体にとって悪い作用及ぼし、感染などを重篤化させてしまう現象のことです。

エピトマップの開発する汎コロナウイルスワクチンは、これら変異株の問題とADEの問題の双方を解決することを目的としたワクチンです。

すでに猫コロナウイルスを原因とする猫伝染性腹膜炎(FIP)の感染モデルでの効果検証が可能な段階にあり、今後実用化に向けて研究を続けていくようです。

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