注目のスタートアップ

セキュリティ診断サービスやWebエンジニア向けセキュリティ学習プラットフォーム「KENRO」提供の「Flatt Security」が2億円調達

company

2021年10月18日、株式会社Flatt Securityは、総額約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

システムに情報漏洩やデータの改竄につながるような脆弱性がないかを調査する「セキュリティ診断」や、Webエンジニアのためのセキュアコーディング学習プラットフォーム「KENRO(ケンロー)」を提供しています。

「KENRO」は、実際にWebアプリを攻撃して学ぶ“ハッキング演習”と、コードを書いて脆弱性を修正する“堅牢化演習”をつうじて、開発現場ですぐに活かせるセキュリティ知識を学ぶことができるオンライン学習プラットフォームです。

今回の資金は、海外市場を念頭においたプロダクトの立ち上げの加速に充当されます。

Webアプリとは、Webブラウザ上で動くアプリケーションのことを指します。

Googleが提供するスプレッドシートなどはわかりやすい例でしょう。また、ECサイトなどのカート機能などもWebアプリであるといえます。

Webアプリと対比されるものとしては、PCやスマートフォンにダウンロード・インストールするネイティブアプリがあります。

しかしネイティブアプリは開発・更新にコストがかかることから、そこまで複雑でないアプリならばWebアプリで十分であるという考えが広まってきています。

また、Googleが発表した、PWA(プログレッシブウェブアプリ)という、Webアプリでもネイティブアプリのような使用感を与えることができる技術も注目されており、PWAを実装したことで成功したサービスもいくつも登場しています。

このようにWebアプリはいたるところで利用されており、デジタル時代では重要なもののひとつです。

しかし、Webアプリはセキュリティの問題と無縁ではいられません。

サイバー攻撃は年々増加しており、2020年には警察庁が確認したサイバー攻撃は1日平均で6,506件にものぼりました。

情報漏洩は企業に損害を与えるだけでなく、個人情報が漏洩した場合は賠償責任を負います。そのためセキュリティ対策はしっかりとしなくてはなりません。

Webアプリでは不具合や開発時の些細なミスが脆弱性となり、攻撃されてしまうことがあります。

そのため定期的なセキュリティ診断を行うのですが、脆弱性があると判断される割合が多いため、そもそも開発時点でセキュリティのことを意識した安全なWebアプリを開発する、セキュアコーディングが重要となってきています。

しかし多くのWebエンジニアはセキュアコーディングを学ぶ機会がなかったことが多いため、セキュアコーディングの学習プラットフォームのニーズが高まっています。

適切なセキュリティの構築ができず顧客や社会に損害を与えてしまうと大きな損失となるため、セキュリティ対策はコストと捉えるのではなく、事業活動・成長に必須のものと位置づけ、投資と捉えることが重要だと経済産業省は示しています。「冊子版創業手帳」では、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期に実施できるセキュリティ対策について詳しく伺っています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Flatt Security KNERO Web エンジニア ケンロー セキュア・コーディング セキュリティ プラットフォーム 学習 株式会社 脆弱性 診断 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

蚕由来タンパク質を用いたヒト・動物用の経口ワクチンを開発する「KAICO」が2.9億円調達
2024年1月19日、KAICO株式会社は、総額2億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 KAICOは、蚕でつくったタンパク質抗原を用いて、ヒト用・動物用の経口ワクチンを開発していま…
プロダクトセキュリティ関連事業を展開する「Flatt Security」が10億円調達
2024年2月13日、株式会社Flatt Securityは、2024年2月29日付でGMOインターネットグループ株式会社よる約10億円の増資を受けるとともに、GMO-IGが既存株主から発行済株式の6…
iPaaS「ActRecipe」を提供する「アスタリスト」が資金調達
2022年10月26日、アスタリスト株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 また、2023年1月1日に、アクトレシピ株式会社に社名を変更する予定であることも発表しました。 アスタリストは、…
小売業界DXの「フェズ」が11.5億円調達
2021年10月13日、株式会社フェズは、総額約11億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 逆算型OMOプラットフォーム「Urumo OMO」や、データ可視化による小売事業者の売上げ…
クラウド型タクシー配車システム提供の「電脳交通」が2.2億円調達
2020年1月31日、株式会社電脳交通は、総額約2億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 クラウド型タクシー配車システムを開発・提供しています。 また、地域交通の課題解決への取組みの…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集