くるみん助成金とは?助成金を活用し、更なる働きやすい環境を作ろう

創業手帳

子ども・子育て支援に積極的に取り組んでいる事業主は必見です!

くるみん助成金
くるみん助成金は、「従業員のために子育て支援に取り組みたい」とお考えの事業主を支援する制度です。

くるみん認定、プラチナくるみん認定を取得していれば意外とシンプルな手順で申請できるので、ぜひ検討してみて下さい。

くるみん助成金の全体像、申請手順などの他、申請時に見落としがちな注意点も一緒に確認しましょう。

創業手帳では、「補助金ガイド」という起業家・経営者の方々が今使える補助金、助成金についてまとめたものを作成しています。無料でお届けしますのであわせてご活用ください。

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くるみん助成金とは

まずはくるみん助成金の目的、金額などをわかりやすく解説します。

くるみん助成金の目的

くるみん助成金は、少子化対策の一環として国が実施している制度です。大きく分けて2つの目的があります。

  • 子育て支援に取り組む中小企業へ、経費助成というかたちで支援する
  • 「くるみん認定」、「プラチナくるみん認定」※を取得する中小企業を増やす

※「くるみん認定」、「プラチナくるみん認定」は、子育て支援に取り組む企業であることを社会に示せる制度です。詳しくは次の章で紹介します。

くるみん助成金の金額

くるみん助成金の金額は、上限50万円です。一律で決まった金額が交付される制度ではない点に、ご注意ください。

くるみん助成金の実施期間、申請受付期間

くるみん助成金の実施期間は、令和3年10月1日〜令和9年3月末です。

年度※ごとに申請を受け付けているため、必ず最新の申請受付期間を確認しましょう。最新の申請受付期間は、「くるみん助成金ポータルサイト」で確認できます。

※年度とは国の事業年度のことで、4月1日〜3月31日です。

例えば令和3年度の申請受付期間は、令和3年12月1日〜令和4年2月15日となっています。

また、くるみん助成金は予算上限に達した時点で申請受付が終了となります。くるみん助成金の申請対象となるまで数年間の時間が必要なので、申請を検討中の方はすぐに着手するのがおすすめです。

では次に、くるみん助成金の申請対象となる条件を紹介します。

くるみん助成金の対象事業主とは|「くるみん認定」or「プラチナくるみん認定」が必須


くるみん助成金の対象となるのは、以下の事業主です。

  • 「くるみん認定企業」or「プラチナくるみん認定企業」
  • 社会保険に加入していて、事業主拠出金※を納付している
  • 労働者数300人以下の中小企業事業主
  • くるみん認定企業の場合、くるみん認定の際に提出した行動計画終了日が、くるみん助成金で定められた期間であること
  • プラチナくるみん認定企業の場合、プラチナくるみん認定を受けた日がくるみん助成金で定められた期間であること

※事業主拠出金は国が子育て支援のために事業主から徴収していて、事業主は厚生年金保険料と一緒に納付しています。(厚生年金保険料は事業主と従業員が折半していますが、事業拠出金は事業主が100%負担しています。)

くるみん助成金の申請よりも、「くるみん認定」、「プラチナくるみん認定」のほうがハードルが高いイメージなので、早速内容を紹介します。

くるみん、プラチナくるみん認定基準

くるみん、プラチナくるみん認定を取得するためには、10項目以上の基準をクリアする必要があります。一部を紹介します。

  • 「雇用環境を整備する」という旨の2年以上5年以下の行動計画を策定
  • 行動計画を達成
  • 一定割合の男性労働者、女性労働者が育児休業を取得
  • 残業や休日出勤の数が一定以下 など

くるみん、プラチナくるみん認定のメリット

令和3年10月1日時点でくるみん認定企業は3708件、プラチナくるみん認定企業は465件です。

「ハードルが高いくるみん、プラチナくるみん認定を取得する必要があるのか?」と疑問を持つ方もいらっしゃると思いますが、主に以下のメリットがあります。

  • 企業情報発信の際に、くるみん、プラチナくるみん認定マークを公表できる
  • 「認定マークのある企業=雇用環境が整備されている企業」なので、リクルートに役立つ
  • 雇用環境整備の行動計画を実施することで、離職率を下げる効果が期待できる
  • 雇用環境維持ができる人的、経済的体制が整った企業であるという社会的な認知を得られる

特にリクルートや離職に関しては、事業主共通の悩みかと思います。高いレベルで雇用環境整備に取り組み続けることは「長期的な人的資源の確保が期待できる」という意味で、企業に大きなメリットがあるのではないでしょうか。

くるみん、プラチナくるみん認定の制度改正について

令和4年4月1日からくるみん、プラチナくるみん認定の基準が改正となり、よりハードルが高くなります。

例えば

  • くるみん認定:男性の育児休業等取得率を現行7%以上から10%以上に改正 等
  • プラチナくるみん認定:男性の育児休業等取得率を現行13%以上から30%以上に改正 等

他にも複数の改正点があるので、申請時期に見合う最新資料を確認しながら書類を作成して下さい。

くるみん、プラチナくるみん認定についての問い合わせ先は最寄りの労働局なので、不明点は問い合わせをしながら申請を進めるのがおすすめです。

くるみん助成金の交付対象となる4つの取り組みを確認

くるみん助成金の事業
くるみん助成金の対象事業主に当てはまることがわかったら、次に以下4つの取り組みに当てはまる事業を計画&実施する必要があります。(単体で実施するか、複数を組み合わせるかなどは事業主の自由です)

  • 労働者の育児休業等の取得促進
  • 労働者の子育て支援
  • 労働者の業務負担軽減、所定外労働の削減など
  • 上記3つの他、労働者が仕事と家庭を両立するための取り組み

それぞれイメージしやすいよう、具体的な事業や交付対象経費の例を紹介します。

労働者の育児休業等の取得促進

労働者が育児休業を取得しやすい体制を整えるために、以下のような事業例が考えられます。

  • 育児休業代替え要員として派遣スタッフと契約
  • パート社員を雇用
  • 職場復帰時のOJT研修導入 など

例えば派遣スタッフと契約する場合、派遣会社へ支払った経費が、くるみん助成金の交付対象経費となります。

労働者の子育て支援

労働者の子育て支援については、以下のような事業例が考えられます。

  • 時間外労働の制限、短時間勤務実施などのために、社会保険労務士に社内規定の改定を依頼
  • 社内で子育て支援に関する研修会を実施
  • 労働者が利用する保育園、ベビーシッターなどの費用を補助する制度をつくる など

例えば社内で子育て支援に関する研修会を実施する場合、講師への謝金や研修会の資料づくりにかかった費用などが、くるみん助成金の交付対象経費となります。

労働者の業務負担軽減、所定外労働の削減など

労働者の業務負担削減等については、以下のような事業例が考えられます。

  • 派遣スタッフやパート社員などを増員
  • 「ノー残業デー」のような制度を実施
  • 社内システムが自動的にシャットダウンするツールを導入
  • 在宅勤務やテレワークを促進するため、在宅勤務手当の支給制度を実施

例えばテレワーク促進を実施する場合、在宅勤務手当自体がくるみん助成金の交付対象経費となります。

上記3つの他、労働者が仕事と家庭を両立するための取り組み

育児休業取得等、子育て支援、業務負担軽減等の他に仕事と家庭の両立ができる取り組みとして、以下のような事業例が考えられます。

  • 有給休暇取得促進に取り組む
  • 仕事と家庭の両立に悩む労働者のために、定期的にコンサルタントに相談できる機会をつくる
  • 会社独自に出産見舞金の支給制度を実施(社会保険の出産見舞金とは別)

例えば有給休暇取得促進に取り組む場合、社内に周知するためのパンフレット作成費用等が、くるみん助成金の交付対象経費となります。

紹介してきたような事業の他に「独自のアイディアがある」、「助成対象となるか知りたい」などの疑問は、以下の場所に問い合わせが可能です。

一般財団法人 女性労働協会 くるみん助成金事務局
電話:03-6453-7020(平日9時半~17時、平日12時~13時を除く)
メールアドレス: info@kuruminjosei.jp

電話問い合わせでは丁寧に回答してくれるので、不明点がある場合はぜひ活用しましょう。

くるみん助成金申請の流れ

くるみん助成金申請の流れ
くるみん助成金申請の流れは、大きく分けて2つに分かれています。

  • 実施する事業を申請して審査を受ける
  • 事業を実施して経費を報告し、助成金を受け取る

「申請=交付」ではない点に注意し、まずは審査を受けるまでの流れを確認しましょう。

    「くるみん認定」or「プラチナくるみん認定」取得

    書類をそろえて、WEBか郵送で申請

    くるみん助成金事務局が申請を受付し、メールで申請IDを通知

    くるみん助成金事務局が審査

    「助成決定通知書」or「不決定通知書」が届く(書類不備がなければ、申請からおおむね10日程で通知書が届きます)

「助成決定通知書」が届いたら、いよいよ計画した事業を実施します。事業実施から交付までの流れを確認して下さい。

事業実施

すべての事業が終了したら、1ヶ月以内or完了報告書締切日※のどちらか早い日までに、完了報告書を提出

※完了報告書締切日は、年度ごとに決められています。

くるみん助成金事務局が、完了報告書を審査

くるみん助成金事務局が交付額を決定して「交付額確定通知書」を送付

「交付額確定通知書」を受け取ったら、おおむね10日以内に「請求書兼口座振替依頼書」を提出

くるみん助成金事務局が助成金を振り込み(「請求書兼口座振替依頼書」の受領後、1ヶ月以内)

くるみん助成金申請で見落としがちな9つの注意点

注意点
最後にくるみん助成金に関する資料の中から、申請時に見落としがちなポイントもピックアップしました。

書類不備や締切日の間違いは、助成金の審査や交付額に影響します。ぜひご確認下さい。

①助成金交付額は企業側が決められない

助成金の交付額は、くるみん助成金事務局が行う審査で決定します。書類不備で減額になる等のケースもあるため、不備が無いようにしっかり確認しましょう。

②助成金の振込先は事業主名義の口座に限る

助成金の振込先は、事業主名義の口座のみです。個人名義の口座は認められない点にご注意下さい。

ただし個人事業主で、個人名義の口座しか持っていない場合もあると思います。その場合の対処法を事務局に電話で問い合わせしたところ、「個人事業主名の口座であれば、個人名義でもOK」とのことでした。

③助成金返還請求をされないよう注意

以下の場合は、助成金返還を請求されます。複数年に渡って助成金を受け取っている場合、過去の分も返還が必要になるためご注意下さい。

  • くるみん認定、プラチナくるみん認定が取り消しとなった
  • 虚偽や不正の内容で申請をした
  • 事業所が著しい違反をした(企業運営に関わる法律違反等)

④締切日は必着日

申請締切日、完了報告締切日は、必着日です。郵送で申請や完了報告をする場合、消印日では無い点にご注意下さい。

ちなみに令和3年度の申請締切日は令和4年2月15日、完了報告締切日は令和4年3月4日です。

⑤書類提出方法はWEB、郵送のみ

くるみん助成金の提出書類は、すべてWEBか郵送で提出します。窓口に直接提出できない点に、ご注意下さい。

⑥提出書類のコピー保管をお忘れなく

提出書類は一切返却されません。すべての書類をコピー保管しておきましょう。

⑦対象経費は税抜きで計算、備品費は50万円未満(税抜き)

くるみん助成金の交付額は、税抜きで計算されます。また備品単体が50万円以上の場合は、交付対象経費とならない点にご注意下さい。

⑧申請した事業が実施できなくなったら、すぐに報告

申請した事業が実施できなくなったら、すぐに女性労働協会に報告しましょう。報告をしないと、「申請書類の内容が虚偽」と判断されてしまう可能性があります。

過去に受け取った助成金も含めて返還を請求されないよう、速やかな報告が大切です。

⑨くるみん助成金に関する書類は5年間保存

実施した事業の帳簿、経費の証拠書類など、すべての書類は5年間の保存が必要です。

まとめ

くるみん助成金の全体像を解説してきました。

「くるみん認定」、「プラチナくるみん認定」という条件がありますが、労働者の雇用環境を整備するという点でも、企業の社会的なブランドイメージ向上という点でもメリットがある制度です。

また子育て支援に関する取り組みには、何かしらの経費支出が避けられません。今回の情報を参考に、ぜひくるみん助成金活用を検討してみて下さい。

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また創業手帳別冊版「補助金ガイド」では、今起業家に本当に役立つ補助金・助成金について詳しく解説しています。こちらも無料でお届けします。あわせてご活用ください。

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