無料&簡単!起業アイデアが出てくるツール・診断10選
ツールを使って多角的にアイデアを考えよう
「起業したいけれど、やりたいことが浮かばない…」
そのような時に頼れるのが、簡単に使える“診断ツール”や“発想支援ツール”です。
本記事では、無料で使える起業アイデア発掘ツールを厳選して10個ご紹介します。
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この記事の目次
起業アイデアを診断・可視化するツールの活用メリット
ツールがなくても自分のアイデアだけを武器にして起業すればいいと考える人もいるかもしれません。
しかし、起業アイデアを診断・可視化するツールは想像している以上のメリットがあります。
ツールを使うことで、どういった活用メリットがあるのかまとめました。
主観から離れて客観的なヒントが得られる
起業アイデアを形にする時に重要なのが客観的な根拠を持つことです。
起業アイデアは自分で立ち上げるため、ついつい愛着や思い入れが強くなり主観に偏ってしまいがちです。
診断・可視化ツールを使えばデータやロジックに基づいて分析してくれるため、市場性・独自性・競合との差別化といった多角的な観点で客観的に見直しができます。
客観的にビジネスの課題や将来性を把握することにより、事業の改善や方向転換するためのヒントが得られます。
自分の適性や価値観を再発見できる
起業は「何を」やるかよりも、「誰が」やるかが重要です。同じビジネスであっても誰がやるかによって方向性や成功の可否が変わります。
しかし、自分で自分の適性や価値観を知るのは困難です。
診断ツールでは、過去の経験や思考傾向を分析して自身の強みや価値観を数値や言語化して再発見できます。
自分の適性や価値観を知ればビジネスアイデアとの相性や、どのような働き方・ビジネスモデルが自分に合っているかが明確になるでしょう。
診断ツールがあれば自己理解が深めてより納得感のある起業プランを構築できます。
AIやデータに基づいた新しい視点が得られる
AIやビッグデータを活用したツールでは、過去の成功・失敗事例や市場動向をもとに、アイデアの強みやリスクを自動で分析できます。
自分では気づかなかったニッチな市場や新たなターゲット層、差別化ポイントなどが浮かび上がるので、アイデアのブラッシュアップに効果的です。
データによる定量的な裏付けは、説得力のある事業計画の構築にも不可欠です。金融機関や利害関係に事業の計画をプレゼンする時にも役立ちます。
おすすめの起業アイデアツール・診断10選
起業アイデアを生み出すためのツールには様々な種類があります。それぞれ得意分野が違うので、性質を理解して適したものを選択してください。
おすすめの起業アイデアツール・診断を紹介します。
フェーズ1:何をやるか決まっていない/アイデアの種がほしい人向け
「起業したいけど何からはじめればいいのかわからない」、「アイデアが膨らまない」といった人は起業アイデアを生み出すサポートをしてくれるツールを活用してみてください。
どういったツールがあるのか以下で紹介します。
ChatGPT(発想補助・業種提案)
ChatGPTは、AIとの会話形式でアイデア出しや課題解決をしてくれるツールです。
難しい用語を使わなくても、起業の方向性や対象顧客、業種アイデアなどを自然言語で広げてくれます。
具体的には、「趣味を活かしたビジネスアイデアを教えて」といった問いかけに対しても、業種や顧客層、提供価値などを含む具体的なアイデアを提案してくれます。
また、ChatGPTは、深掘りの質問を重ねていくことで、自分の関心や強みに合った方向性を見つけていくことが可能です。
思考の壁打ち相手としても優秀なので、ゼロからアイデアを形にしたい人には非常に役立ちます。
MBTI性格診断 × ビジネス提案
MBTI性格診断は、プライベートで自己理解を目的に使ったことがある人もいるかもしれません。
MBTI診断は、16タイプの性格傾向をベースにして適性や成長をための指針を得られるツールです。
つまり、起業に応用すればどのような業種やビジネススタイルが自分に合っているかを知る手がかりになります。
例えば、「外交的で人と接するのが得意」なタイプには接客業やコミュニティ型ビジネスが向いているかもしれません。
一方で「内向的で集中力が高い」タイプにはリサーチやオンライン中心のビジネスがフィットするといった形です。
MBTI性格診断は、どのような業種やビジネススタイルが自分に合っているかを判断する手かかりになります。
人材採用や人事配置にも役立つツールなので、起業した人も積極的に活用を検討してみてください。
ジョブ型診断(キャリア・強み系)
ジョブ型診断は、自分の働き方の傾向や得意分野の理解を助けるツールです。
キャリアコンサルティングなどでも用いられ、厚生労働省が様式を定めたジョブ・カードなどがあります。
ジョブ型診断は、思考特性・行動傾向・スキル適性などをもとに、自分の得意な役割や価値発揮のスタイルを可視化するために使われています。
アイデアを起点するよりも、「自分はどのような働き方に向いているのか?」「どのような分野で成果を出しやすいのか?」といった視点から起業を考える人には、ジョブ型診断がおすすめです。
例えば「人を支えるのが得意」であるならコーチングやパートナー型ビジネスが適しているといった形で、ビジネスのイメージに発展させていくことで起業アイデアにつながります。
起業AI
「起業AI」は、簡単な質問に答えるだけで、自分に合った起業アイデアを自動提案してくれる無料ツールです。
起業家や専門家の会員も多い創業手帳が作成していて、無料で利用可能です。
起業したいがビジネス知識が不足していて不安に感じる人も、起業AIならビジネスの疑問や悩みに素早く回答してくれます。
創業手帳の無料会員登録をすると、起業AI以外にも補助金・助成金を探す起業家におすすめのマッチングシステム「補助金AI(ほじょアイ)」の機能も利用できますので、起業初期だけでなく資金調達のステップでも役立ちます。
フェーズ2:ある程度アイデアはあるが、方向性を整理・検討したい人向け
起業アイデアは、ある程度アイデアができても「どのように発展させるか」、「実現するためにどうすればいいのか」といったフェーズで行き詰ることがあります。
ここではビジネスの方向性を整理、検討したい人に向けたツールを紹介します。
SWOT分析テンプレート(自分の棚卸し用)
SWOT分析は、ビジネスの要素を「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の4象限に分けて、内面(自分自身)と外部環境(市場や競合)を整理するフレームワークです。
起業アイデアの実現性を高めるには、自分のリソースやスキルがどのようなチャンスに結びつき、どのようなリスクがあるのかを把握しなければいけません。
特に、ひとりでの起業や小規模ビジネスでは、自分の棚卸しが事業の土台となります。
SWOT分析なら自分とビジネスの現状を整理するだけにとどまらず、具体的な経営戦略やアクションプランまで落としこむことができます。
STP分析フレーム(市場×顧客)
STP分析は、マーケティングの基本である「Segmentation(市場の細分化)」「Targeting(ターゲット選定)」「Positioning(立ち位置の明確化)」の3ステップで構成されたフレームワークです。
STP分析によって、顧客ニーズと市場への効果的なアプローチ方法が明確になります。
起業アイデアはあるがまだ漠然としている時にはSTP分析を使って「誰に」「何を」「どのように」届けるかを明確にしてみてください。
ビジネスの立ち位置を見極めて、他社との差別化や商品設計、サービス展開を考える段階で役に立つフレームワークです。
ビジネスモデルキャンバス(アイデア整理)
ビジネスモデルキャンバス(BMC)は、9つの要素で事業モデルを視覚的に整理するフレームワークです。
要素は、顧客セグメント、提供価値、チャネル、収益構造などでそれぞれを一覧で把握することで、ビジネスの全体像が把握しやすくなります。
ビジネスモデルキャンバスはアイデアを整理して可視化できるため、事業の方向性を再確認したりピボット(方向転換)の判断をしたりする時にも役立つ方法です。
起業アイデアをまとめている段階で、あれもこれもと手を広げて事業計画が複雑になりすぎていることがあります。
そういった場合には簡潔にビジネスを把握できるツールを使うと関係者がビジネスへの認識を共有しやすくなります。
フェーズ3:アイデアはあるが、実現性や需要を確認したい人向け
ビジネスアイデアを形にする時に、本当に実現できるか、ニーズはあるのかと不安になることはよくあります。
ここからは、実現性や需要を確認したい人に向けたツールを紹介します。起業してから新事業を展開する時にもぜひ活用してください。
Googleトレンド(需要調査)
Googleトレンドは、特定のキーワードが「いつ」「どこで」「どのくらい」検索されているかをグラフで調べられる無料ツールです。
自分のビジネスアイデアに関するキーワードをGoogleトレンドに入力すれば、世の中の関心度やトレンドの変化を把握可能です。
例えば、「サウナ 起業」「グルテンフリー お菓子」といったキーワードを設定するとどれだけの人が興味を持っているのか、さらに需要の高まりや季節変動、地域差といったヒントにつながります。
Googleトレンドは、アイデアを市場にぶつける前に簡易的なニーズ検証として活用できる優秀なツールです。
地域で絞り込んだり、期間を設定したり、ターゲティングや広告にも応用できます。
note・Pinterest(実例収集)
自分のアイデアがほかの人が思いついたものでないか、前例はないのか気になる人も多いはずです。他人のアイデアや実例を調べるならnoteやPinterestが便利です。
noteでは、様々な体験談が寄せられていて、起業やスモールビジネスの記録が豊富に公開されています。
これから起業するにあたってリアルな成功・失敗の声は貴重な情報になるでしょう。
Pinterestでは、ビジュアル中心に商品の見せ方やブランドづくりのアイデアが紹介されています。
商品やサービスを市場に出す時のイメージを膨らませるのに役立つツールです。
noteとPinterestは実際に「やっている人」のリアルな情報です。まだ、起業のイメージつかめていない人も現実感あるビジネス像が見えていきます。
フェーズ4:手を動かして考えたい人向け(ワーク・発散型)
起業はただ頭の中で考えているのではなく、手を動かすことも大切です。ここでは手を動かしながら考えたい人に向けたツールを紹介します。
起業する仲間と取り組むことでより起業アイデアが広げることにも役立つでしょう。
アイデア出しカード・付箋法(アナログ系)
アイデア出しカードや付箋は、アイデアを紙に手書きで書く方法です。
アナログに感じられるかもしれませんが、紙に書くと思考を可視化できるため整理、分析しやすくなります。
書き出すことで頭の中が整理されるだけでなく、新たな連想や発想も促進される点も魅力です。複数人でアイデアを出し合う形のブレインストーミングとしても使われています。
付箋を使って文字に書き出すことで意見交換やアイデアの組み合わせが生まれやすくなります。
紙や付箋に書く機会は減りつつあるかもしれません。しかし、手を動かすことによってデジタルツールでは得にくい直感的な気づきや創造力が刺激されます。
ツールはきっかけ。次は「行動」に移そう
起業アイデアを生み出すためのツールはたくさんあるので自分に合ったものを選択できます。ただし、ツールはあくまできっかけです。
「アイデアから行動へ」ステップを進める方法について紹介します。
小さくはじめる:副業・スモールビジネスでテスト
起業アイデアがまとまったら、副業やスモールビジネスとして小規模に試してみてください。
副業やスモールビジネスは、失敗してもリスクが限定的なため、気軽にチャレンジできるのが魅力です。
いきなり本格的に起業するより初期投資やリスクを抑えつつ、実際の顧客の反応や課題をリアルに把握できます。
小規模でも行動に移すことでアイデアの改善点や市場のニーズを具体的に掴めるので、ビジネスの成功率を高めるにも有効な策です。
事業化を見据える:補助金や事業計画の検討へ
ビジネスをスタートして、小さな成功や検証を重ねたら、次は事業化を見据えた具体的な計画を立ててください。事業化する時に課題となるのが資金です。
公的な補助金や助成金の活用も視野に入れ、資金面の支援を活用します。その際に重要なのが事業計画書です。
事業計画書の作成は金融機関や投資家への説得材料になるだけでなく、自身のビジネスを客観的に見直す良い機会です。
まとめ|ツールを使えば、起業の一歩目は誰でも踏み出せる
起業アイデアが思いつかないからといって起業に向いていないわけではありません。
むしろアイデアが思いつかないのは自然なことです。
起業で悩んだ時には、ツールを活用して視野を広げてみてください。ツールによって情報を整理すると起業の一歩を踏み出すヒントが見つかります。
ぜひ、今回紹介したツールを試してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)