会計ソフトを導入したい個人事業主におすすめの無料ソフト13選!できることや選び方も解説

創業手帳

会計ソフトは個人事業主が無料で使えるものもある!


会計ソフトは、個人事業主が事業を行う際も導入を検討すべきだと言われています。
しかし、初めて会計ソフトの導入を検討する場合、どのようなソフトを選ぶべきか迷ってしまうものです。
そのような時におすすめなのが、無料で使える会計ソフトです。

今回は、無料の会計ソフトでできることや個人事業主で無料会計ソフトの導入が推奨されるケース、無料会計ソフトを選ぶ際のポイント、個人事業主におすすめの無料会計ソフトと有料会計ソフトについて解説していきます。
さらに、有料会計ソフトへ切り替えるタイミングについても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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無料の会計ソフトでできること


会計ソフトは無料であっても多くの機能が備わっています。具体的には、以下のようなことができます。

データ入力など会計業務の効率化

データ入力など会計業務は、無料の会計ソフトでも問題なくできます。会計業務の効率化を第一に考えているのであれば、問題ありません。
無料であっても経費の精算など適切に処理できます。

書類の作成

書類の作成に関しても、無料の会計ソフトで問題ないと考えられます。
取引きの帳簿転記、財務諸表・決算書といった書類の作成、請求書・領収書の発行であれば、最初から有料会計ソフトを使わなくても業務を円滑に進められます。

税制への自動対応

法改正は随時行われます。改正後の法律に則るためにはリサーチが必要不可欠です。
しかし会計ソフトであれば、無料であっても税制改正への自動対応ができるケースが多いです。

個人事業主で無料会計ソフトの導入がおすすめなケース


個人事業主で無料会計ソフトの導入がおすすめなのは、以下のようなケースです。

まずは試しに使ってみたい人

無料会計ソフトは、試しに使ってみたいと考えている人におすすめです。コストをかけることなく、操作性や画面のデザインなどを確認できるためです。
有料会計ソフトであれば有償となるため、万が一合わなかった時はむだになってしまいます。
無駄な出費を減らすためにも、まずは無料会計ソフトで試してみるのが無難です。有料会計ソフトの導入を考えているのであれば、無料トライアルを利用してみてください。

小規模な事業の場合

個人事業主やフリーランス、小規模企業の場合は事業規模もそこまで大きくありません。
取引先も多くないので、無料の範囲内で利用できる機能でも問題なく会計処理できる可能性が高いです。
資金に余裕がなかったとしても、会計業務を効率化するというメリットを享受できます。

会計の知識が既にある場合

会計に関する知識を既に十分保有している場合も、無料会計ソフトで問題ないケースが多いです。
無料だと有料と比べてサポートも少ないので、会計業務に慣れていないと理解するのに時間がかかり、業務効率が低下するリスクがあります。
しかし、経理担当のスタッフがいる場合は、会計の知識がすでにあるので問題はありません。無料の会計ソフトを使うことで、業務にかかるコストを削減できます。

個人事業主が無料会計ソフトを選ぶ際のポイント


個人事業主が無料会計ソフトを選ぶ場合、以下のポイントを押さえておくと選定しやすくなります。

個人事業主向けの会計ソフトか確認する

会計ソフトには、法人向けと個人事業主向けがあります。法人と個人事業主では、作成する書類が異なります。
そのため、使いたいと考えている会計ソフトは自分自身の事業に合っているか確認することが重要です。

【法人】
  • 決算報告書
  • 総勘定元帳
  • 領収書綴り
  • 法人事情概況説明書
  • 法人税の申告書
  • 消費税の申告書
  • 地方法人税の申告書
  • 税務代理権限証書
【個人事業主】
  • 確定申告書
  • 収支内訳書
  • 青色申告決算書(青色申告の場合)

クラウド型・インストール型は自分に合ったものを選ぶ

会計ソフトには、オンライン上で利用できるクラウド型とパソコンにインストールしなければならないインストール型があります。
この2つには、それぞれ以下のような特徴があります。

【クラウド型】
  • インターネット環境があればどこにいても使える
  • バージョンアップは自動的に行われる
  • デザイン性に優れているものが多い
  • 会計業務に慣れていなくても使いやすい
【インストール型】
  • オフラインでも利用できる
  • 手動でバージョンアップしなければならない
  • 会計知識がある程度必要になる

使いたい機能があるか調べる

無料の会計ソフトの場合、機能が制限されているものもあります。制限が多ければ、必要な機能を利用できない可能性が出てきます。
それではいくら無料であっても、「導入した意味がなかった」と感じることになりかねません。
後悔しないためには、あらかじめ利用したい機能があるかどうかについて調べておくことをおすすめします。

無料期間が限られているかチェックする

会計ソフトの中には、無料期間が限られているものもあります。無料で利用できる期間に制限がない会計ソフトであれば、コストをかけずに使い続けられます。
しかし、無料で使える期間に制限が設けられている会計ソフトについては、有料プランの購入を見据えて利用するのが望ましいです。

サポートや機能はどこまで利用できるのか確認する

無料会計ソフトである場合、サポートも限られているケースが多いです。ツールを使いこなす自信がない場合は、特にサポート内容について確認しておくべきだと言えます。
機能に関しても、登録できる件数に制限があるといったパターンも珍しくありません。
無料で利用できる範囲は会計ソフトの公式サイトに記載されているので、確認してから利用するようにしてください。

個人事業主におすすめの無料会計ソフト3選


個人事業主には無料で利用できる会計ソフトがおすすめです。特におすすめしたい会計ソフトを3つピックアップしてご紹介します。

やよいの白色申告オンライン

やよいの白色申告オンラインは、初めての確定申告もスムーズに行える会計ソフトです。ずっと無料で使えます。インボイス制度、電子帳簿保存法にも対応しています。
様々な業種の個人事業主の導入実績を有している会計ソフトで、白色申告に必要な機能を網羅している点が魅力です。
白色申告に特化しているので、レイアウトは白色申告に必要な項目のみとなっています。そのため、知識がなくても操作で迷う可能性が低いです。

フリーウェイ経理Lite

フリーウェイ経理Liteは、Windowsのパソコンであれば永久無料で使える会計ソフトです。
決算書や試算表など様々な帳簿を無料で出力できます。バージョンアップにも無料で対応しています。

また、企業分析レーダーチャートや損益分岐図表などのグラフ機能も利用可能です。基本機能が充実しているので、無料版でも問題なく業務に使用できます。
ただし、Macには対応していません。

円簿会計

円簿会計は、無料でありながら高性能な会計ソフトとして知られています。Windowsはもちろんですが、Macでも利用可能です。
仕訳帳や出納帳、法人向け決算書の作成などの基本的な機能は備わっています。無料であっても機能や期間、仕訳件数の制限なしといった点も大きなメリットです。
税制改正などに対応するバージョンアップも定期的に行われているので、安心して利用できる会計ソフトだと言えます。

無料トライアルでお試しできる有料会計ソフト10選


会計ソフトの中には有料のものもあります。また、その中には無料トライアル期間が設けられているものもあります。
次は、無料トライアルでお試しできる有料会計ソフトをピックアップしてみていきましょう。

マネーフォワード クラウド確定申告

マネーフォワード クラウド確定申告は、パーソナルプランを1カ月間お試しで利用できる有料会計ソフトです。
パーソナルプランには、確定申告や請求業務で役に立つ基本的な機能が備わっています。
明細データの自動取得や自動仕訳とレポートの自動作成といった機能も有しており、より便利です。

やよいの青色申告オンライン

やよいの青色申告オンラインは、全ての機能を1年間無料で使うことができます。
トライアル期間の長さは、随一となっていて、確定申告までの一連の流れを試せるのは大きなメリットです。
日々の取引きから確定申告まで完結でき、経営状況のレポートも作成可能です。

クラウド会計ソフト freee会計

クラウド会計ソフト freee会計は、最大1カ月間のトライアル期間があります。しかしトライアル期間が終わると無料プランに移行するので、その点には注意が必要です。
無料プランだと機能が制限されてしまうという理由で有料プランを使いたい場合は、登録作業を行う必要があります。

勘定奉行クラウド

勘定奉行クラウドは、30日間の無料トライアル期間がある有料会計ソフトです。サンプルデータもあるのですぐに試せます。FAQや電話などのサポート体制も充実しています。
無料トライアル期間中であっても、専用のサポートが利用できるという点も魅力です。操作に困った時も安心です。

かんたんクラウド会計

かんたんクラウド会計は、お試し利用プランだと最大3カ月まで無料で利用できます。
比較的無料期間が長いため、慎重に試すことが可能です。他の会計ソフトと比較したい場合も安心して利用できます。
かんたんクラウド会計は、その名の通り操作も非常に簡単です。面倒な作業をせずに会計をしたい場合は、導入を検討する価値が高いと言えます。

みんなの青色申告

みんなの青色申告は、30日間のトライアル期間が設けられている会計ソフトです。クレジットカードや銀行と連携し、帳簿入力を自動的に行うので、ミスを軽減できます。
サポート体制も充実しているので安心して利用できます。

HANJO 会計

HANJO 会計は、最大2カ月間無料で使える有料会計ソフトです。
飲食店向けの会計ソフトとなっているため、飲食店を経営している方やこれからスタートさせようと考えている方におすすめです。
スマホでレシートを撮影するだけで、簡単に記帳や仕訳ができます。インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応しているので安心です。

ジョブカンDesktop 青色申告 23

ジョブカンDesktop 青色申告 23は、30日間の無料トライアルが用意されています。
初めて青色申告をする方でも簡単に確定申告ができるようになるため、使用する価値は大いにあります。
電子帳簿保存法やe-Tax、最大65万円特別控除、一般・不動産・農業にも対応している会計ソフトです。

MJSかんたん!青色申告

MJSかんたん!青色申告は、30日間の無料体験版が用意されている有料会計ソフトです。
専門知識がなくても簡単に帳簿付けが可能となっています。伝票辞書やバックアップ機能、らくらく仕訳ウィザードといった便利な機能も搭載されています。

会計王

会計王は、30日間の無料トライアル期間を利用できる有料会計ソフトです。インボイス制度や改正電子帳簿保存法にも対応しています。
インストール型ソフトならではの動作の軽さ、クラウドならではの利便性を掛け合わせることで、圧倒的な使いやすさを実現しています。

有料会計ソフトへの切り替えはいつ?


無料から有料の会計ソフトに切り替えることで、機能の制限がなくなります。
例えば、無料のままでは事業規模が拡大した時などに対応しきれなくなってしまう可能性もあるので、事業規模拡大に伴って有料会計ソフトへの意向を検討すべきだと言えます。
最後に、有料会計ソフトへ切り替えるタイミングについてみていきましょう。

事業規模が拡大させる時

個人事業主から法人成りするタイミングで会計ソフトを変更するといったケースはよくあります。
事業規模が拡大するため、これまで使っていた無料の会計ソフトだと事業規模が拡大した時に機能に物足りなさを感じてしまうことがあるためです。

法人成りしてなかったとしても、課税事業主となって消費税処理が必要になったタイミングや事業規模が拡大してより効率的な経理作業が必要になったタイミングで、乗り換えるのもおすすめです。
有料会計ソフトでは無料版では使えなかった機能を使えるようになるので、業務を効率的に進められるようになります。

機能面を充実させたい時

会計ソフトを使っていると、確定申告書や財務諸表の作成だけではなく、さらに充実した機能を取り入れたいと思うタイミングがやってくる場合もあります。
例えば、取引先やキャッシュフローの分析を行いたいといったケースが挙げられます。
無料会計ソフトだとそこまでの機能が備わっていないケースも珍しくないので、有料版への意向を考えるべきタイミングです。

法律や会計基準が変わった時

会計ソフトは、法律などに変更があった時にアップデートしなければなりません。具体的には、消費税の引き上げや会計基準の変更があった時です。
最新の処理ができるようにするためには、適切なタイミングでアップデートすることが重要です。

無料会計ソフトの場合はアップデートができない可能性もあります。また、アップデートはできたとしても、自動的に行われないといったパターンも考えられます。
一方、有料会計ソフトなら自動アップデート機能が備わっているケースが一般的です。

会計ソフトを試したい個人事業主は無料ソフトから始めよう!

会計ソフトにはいくつもの種類があり、個人事業主向けだけではなく法人向けもあります。
自分に合っている会計ソフトを見つけるのは簡単ではないので、まずは無料ソフトまたは無料トライアル期間が設けられている有料会計ソフトから使ってみるのがおすすめです。
無料であれば自分に合っていないと感じた時に、すぐ他に移行しやすいでしょう。

会計ソフトの導入では補助金が使えるケースもあります。是非最新の『補助金ガイド』をお読みいただき、うまく補助金などを活用して導入をご検討ください。

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(編集:創業手帳編集部)

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