事業再構築補助金 第9回はどうなるの?スケジュールや注意点を解説
事業再構築補助金の第9回実施においての注意ポイントや、今までの採択結果を発表!第10回以降についても簡単にご説明します。
中小企業庁より、事業再構築補助金 第9回の公募について正式な発表が行われました。
詳細な公募要項などはまだ未公表となりますが、現時点で確定している情報をお伝えしていきます。
長引く新型コロナウイルス感染症による影響とあわせて、物価高騰の影響を受けている企業は少なくありません。
事業再構築補助金のような国の支援制度は他にも多くあります。
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この記事の目次
事業再構築補助金 第9回実施における注意点
事業再構築補助金第9回について、現段階で決まっていることとしてはスケジュールが確定しています。
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- 公募開始:2023年1月中下旬予定
- 応募締切:2023年3月中下旬予定
- 採択発表:調整中
ここで注意が必要なことは、「第8回公募で応募される場合、第9回公募での応募はできない」ということです。
理由としては、第9回公募の応募締切は第8回公募の採択発表以前になる予定のためということがHP上では記載されています。
第8回の公募申請期間は2022年12月16日(金)から2023年1月13日(金)までとなり、過去の傾向をみても、採択結果が出るまでには約2ヶ月ぐらいかかっています。
事業再構築補助金では、1事業者につき支援を受けることが出来る回数はグリーン枠を除いて1回に限られているため、このような対応となりますのでご注意ください。
事業再構築補助金 第8回のおさらい
事業再構築補助金第8回では、「最低賃金枠」においての要件見直しが注目されていました。
具体的には、
・最低賃金枠の最低賃金要件の期間変更
・最低賃金枠の製品等の新規性要件の緩和
などといった部分に変更が加わっています。
以前、事業再構築補助金の申請を検討されていたけど、申請対象のハードルが高く諦めていた方は、今一度、変更ポイントなどを確認し、今のうちに第8回においてご自身が対象なのか対象外なのかを把握しておくことをおすすめします。
事業再構築補助金 第7回までの採択結果
事業再構築補助金の第7回の採択結果は以下のようになります。
応募件数 | 採択件数 | 採択率 | |
---|---|---|---|
通常枠 | 9,292 | 4,402 | 47% |
大規模賃金引上枠 | 11 | 5 | 45% |
回復・再生応援枠 | 2,144 | 1,338 | 62% |
最低賃金枠 | 162 | 131 | 81% |
グリーン成長枠 | 543 | 217 | 40% |
緊急対策枠 | 2,980 | 1,652 | 55% |
合計 | 15,132 | 7,745 | 51% |
※複数の企業で連携している申請は構成員数に関わらず1件としてカウント
この結果から、「最低賃金枠」については非常に高い採択率となっていることがわかります。
また、過去の採択率については以下のとおりとなります。
応募件数 | 採択件数 | 採択率 | |
---|---|---|---|
第1回 | 22,231 | 8,016 | 36% |
第2回 | 20,800 | 9,336 | 45% |
第3回 | 20,307 | 9,021 | 44% |
第4回 | 19,673 | 8,810 | 45% |
第5回 | 21,035 | 9,707 | 46% |
第6回 | 15,340 | 7,669 | 50% |
第7回 | 15,132 | 7,745 | 51% |
第1回から見ていくと、採択率は上昇傾向であることがわかります。
事業再構築補助金では、事業計画策定について認定支援機関と協力をしながら進めることが必須となっていますので、ご自身とあった認定支援機関を見つけることも、採択のポイントとなります。
事業再構築補助金 第10回以降の傾向について
2022年12月2日、令和4年度第2次補正予算が成立し、事業再構築補助金については、令和5年度も引き続き継続することが予定されています。
令和4年度第2次補正予算で成立した内容を反映した公募については、2023年3月下旬頃開始予定と告知されています。
では、どのような変更が加わるかについて簡単に見ていきます。
成⻑枠の創設
現状、通常枠としていた枠が「成長枠」という名前に変更し、今まで申請要件としてあげられていた売上⾼減少要件が撤廃されます。
成⻑分野に向けた⼤胆な事業再構築に取り組む事業者に対する⽀援という方向に変更していくことになります。
グリーン成⻑枠の拡充
今までハードルが高いイメージのグリーン成長枠ですが、要件を緩和した類型(エントリー)を創設し、より申請しやすくなります。
⼤幅賃上げ・規模拡⼤へのインセンティブ
⼤胆な賃上げを行う場合は、成⻑枠・グリーン成⻑枠の補助率を引上げ、中⼩企業等からの卒業に取り組む場合についても、インセンティブ(補助率・補助上限の引き上げ)を措置するとのことです。
産業構造転換枠・サプライチェーン強靱化枠の新設
市場規模の縮⼩により、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者を重点的に⽀援する産業構造転換枠、海外で製造する製品・部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に資する取組を⾏う事業者を⽀援するサプライチェーン強靱化枠が新設されます。
「回復・再⽣応援枠」と「緊急対策枠」を統合し、「物価⾼騰対策・回復再⽣応援枠」を新設
第9回までと同様に、コロナや物価⾼等により依然として業況が厳しい事業者に対しての⽀援を継続し、また要件についても一部緩和される方向です。
⼀部申請類型における複数回採択を可能
事業再構築補助⾦では、原則として、グリーン成長枠以外については1事業者につき採択は1回に限っていますが、これに加え、産業構造転換枠及びサプライチェーン強靱化枠についても、⼀定の条件下で過去採択された事業者の再申請・採択を認める方向になっています。
以上のように、第10回以降は多くの点で変更が加わることが予想されるため、こちらについても早めに情報をつかむことが重要となります。
まとめ
未だ多くの事業者が新型コロナウイルス感染症による影響とあわせて、ロシア・ウクライナ情勢や円安による物価高騰の影響を受けている状況の中、事業再構築補助金のような国からの支援をうまく活用することで、経営を軌道に乗せている事業者も多くいます。
補助金・助成金の情報については、該当事業者にたいしてお知らせが届くわけではないため、まずは情報を自らで収集することがポイントとなるでしょう。
是非、この記事も情報収集のひとつとしてご活用頂ければと思います。
(編集:創業手帳編集部)