実例から学ぶ!人気の起業アイデアランキング【職種別】
「起業したいけど、何をすればいいのか分からない」「ほかの人はどのような起業をしているんだろう?」
そのような方のために、実際に起業した人の事例をもとに、人気の起業ジャンルを職種別に紹介します。
“人はどうやって起業しているのか”のリアルを知ることで、自分に合った道が見えてきます。
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最近人気の起業トレンド 傾向とは
起業は、その時代の社会動向や景気の影響を避けることはできません。ここでは、起業トレンドを見ていきます。
現在どのような人が起業しているのか、どのような起業ジャンルが選ばれているのか傾向を知っておいてください。
個人スキル・副業起点が主流に
社会環境の変化が近年スピーディーさを増しています。トレンドはインターネットを通じて世界中にすぐに拡散され、消費されるようになりました。
起業においても、社会が変化し続けるからこそ時代や景気の変化に負けない基盤を築くために自分自身の稼ぐ力が重視される傾向があります。
個人スキルがあれば、社会が変化しても会社や組織に依存することなく自分の意思でフリーランスとして独立して起業する道も選択可能です。
近年は自分のライフスタイルや価値観を尊重しながら働きたいと考える人は増え続けています。
将来的な起業を視野に入れながら副業を起点として将来的には起業を視野に入れているといった人が増加傾向にあります。
「初期費用を抑えたビジネス」が選ばれている
近年の起業の傾向として、初期費用をできるだけかけないコンパクトな体制の起業が増えています。
これはITツールやサービスの発展によって、費用を大きくかけなくても起業に関わる設備をそろえられるようになったことが理由と考えられます。
さらに、モノや場所などを共有するシェアリングエコノミーの普及によって、初期の設備費用を抑えやすくなりました。
インターネットが普及したことで、低コストでも世界中に商品やサービスを提供できるようになったため、費用を抑えていても世界に向けたビジネス展開が可能です。
初期費用を抑えたビジネスが可能になり、より多くの人が起業にチャレンジしやすい土壌になったといえます。
女性・若者層の起業家が増えている
起業に挑戦しやすくなったことで、女性や若者層の起業家は増加傾向にあります。
女性や若者層は「やりたいことを仕事にしたい」「ワークライフバランスを確立したい」という思いが強く起業に結び付きやすい点が理由です。
加えて、自分の裁量で働くことができることや自分の実力で高い所得も得られるといった点を魅力に感じた人も多いでしょう。
昔であれば大企業に就職さえしてしまえば定年まで働いて人生安泰という考え方が一般的でした。
しかし、ビジネス環境が目まぐるしく変わる中で終身雇用は絶対ではありません。
そのため、自分の力で稼ぐために起業に至る女性や若者も多くいます。こうした流れを受けて女性や若者向けの起業支援プログラムも提供されるようになりました。
資金調達や起業に向けた相談サポートも実施されています。
職種別!人気の起業アイデアランキングと事例
起業と聞くと、どうしても大がかりなものをイメージしてしまうかもしれません。
しかし、実際には大きな事業に取り組んでいる人でも、はじめの一歩はほんの小さなビジネスであったケースはよくあります。
ここではすぐにはじめられる人気の起業アイデアをランキングで紹介します。事例とともにまとめているので起業する時の参考にしてください。
1.IT・Web系|個人スキルを活かして収益化
IT・Web系の仕事はシステムやサービス、アプリケーションなど多岐にわたり、多くの専門家が関わっています。
専門性を求められるため、個人スキルを活用して起業しやすい分野です。
IT・Web系のスキルとして具体的には、プログラミング、Webデザイン、動画編集、ライター、SNS運用代行などが挙げられます。
実際にWEB関係の会社やビッグデータの解析会社にで働いた経験、プログラミングのスキルを活かしてアプリ開発をして成功した事例は多くあります。
ある家計簿アプリは身近な人に使ってもらえて生活に根差したサービスを生み出したいという思いから生まれ、1,000万DLを達成しました。
ほかにも、副業としてWeb制作に関わり、会社員時代に月収70万円を達成して起業した事例があります。この事例では初めの起業では失敗して、起業時の仲間と解散しました。
しかし、その後にノウハウや忍耐力を武器に再度起業して個人事業主として年収1,000万円を達成しました。
そこからより収入を増やすためにブログに着手して現在も成長を続けています。
IT・Web系での起業は、そもそも個人スキルがないから無理とすぐに諦めてしまう人もいるかもしれません。
しかし、専業主婦からWebデザインスキルを学びWEBデザイナーとしてIT起業をした事例もあります。
未経験からでもスキルを獲得してIT・Web系での起業は可能です。
最近はオンラインで学ぶ方法も一般的になり、時間や場所の制約がある人もスキルを身につけやすくなっています。
まずは知識や経験に不安がある人も、スキルアップの一歩を踏み出してみてください。
2.教育・コンサル系|知識と経験を“教える”ビジネスに
専門の学校に通ったり、独学したりして保有している知識は資産といえます。これらの知識は、人に教えたり、コンサルティングしたりすればマネタイズが可能です。
例えば、資格講師やキャリアコンサル、子ども向け学習支援、専門性が高いビジネスコンサルなどが挙げられます。
実際に、転職エージェントとしての経験を経て国家資格キャリアコンサルタントを取得した事例があります。
この事例では資格取得後にフリーランスとして独立し、個人のキャリア相談事業を展開しました。
起業することによって企業や組織のしがらみがなくなってより幅広い支援を提供できるようになるといった、起業したからこそ提供できる価値も生まれています。
3.美容・ライフスタイル系|女性に人気の“自宅起業”
自宅を活用した企業として美容・ライフスタイル系の企業があります。ネイルサロンやエステ、フィットネススタジオなどを自宅ではじめる形です。
自宅サロンやオンラインレッスンであれば、必要最小限の設備で済むため開業費用も抑えられます。
SNSでファンを増やしていけば、将来的に規模を大きくすることも可能です。
ある自宅エステサロンでは、様々なメニューを提供するよりも「痩身」に絞った施術が人気を集めました。
リピーター獲得のための施策としてコースの提案も行うようになり、月商90万円を達成した事例です。現在もリピーター獲得、月商100万円に向けて歩みを続けています。
美容・ライフスタイル系の起業はどのように集客するかがカギとなります。ネイルサロンを起業した事例では、初期集客を徹底したことが成功につながりました。
開業前は忙しく、なかなか集客施策に取り組むのは困難かもしれません。
しかし、この事例ではオープン前から新規オープンのチラシや地域広告、情報誌への掲載で認知度を高めたことが成功につながりました。
4.飲食・フード系|小さくはじめてファンを獲得
私たちの身の回りにある食品は、ビジネスとしても身近なテーマです。飲食・フード系の仕事には、お弁当・スイーツの製造販売、キッチンカー、間借りカフェなどがあります。
飲食やフード系で地域密着やSNS映えを活用した集客が成功した例は多くあります。
飲食・フード系の仕事は、規模を大きくすればコストも増大するため、最初は小規模・限定的にスタートすることがポイントです。
モバイルオーダーを使って人件費を削減する手法は、人手不足による機会ロスを減らし人件費を減らすために有効な手段です。
あるキッチンカーの事例では、出店データを細かく分析したことが成功に貢献しました。
出店場所の飲食店とのデータ比較や時間別の売れ行きなどを分析してトライ&エラーを繰り返して最適化する手法です。
また、小さな飲食店は売上げが伸びにくく仕入れコストが高くなることから、日々のランニングコストをどれだけ抑えるかが重要です。
ある事例では客単価が少ない時でも利益を確保できるようにモバイルオーダーを導入しました。
モバイルオーダーの導入によって人手不足が原因の機会ロスをなくして、人件費も抑えられました。
5.物販・EC系|初期投資を抑えてはじめやすい
販売の仕事はビジネスの基本ともいわれ、商品を売って代金を受け取るシンプルさが初めての起業にも適しています。
古着やハンドメイド・輸入雑貨の販売、転売ビジネス、オリジナルブランド立ち上げなど、物販・EC系の仕事は千差万別です。
ショッピングカート機能があるプラットフォームを使えば、小規模からオンラインショップが開設できます。
キャンドル販売やオンラインレッスンを手がけた事例では、Instagramでプロモーションを効果的に活用しています。
半年で黒字化に成功し、はじめ600人だったフォロワーは現在1万人を超えました。
また、お孫さんのために手作りしていたベビーアイテムが人気となってインターネットショップ開業につながった事例もあります。
身近な人への思いやりが商品開発につながった事例です。
このインターネットショップではお客様の声を掲載し、お客様の声を参考にした商品も生み出されています。
今ではメディアにも紹介され実店舗ができるほど人気のショップに成長しました。
自分に合う起業ジャンルを見つけるために
起業ができるジャンルは幅広く、実際にスモールステップから起業を成功させた事例はたくさんあります。
しかし、自由度が高いからこそ自分に合う起業ジャンルを見つけることに難航してしまうケースもあるかもしれません。
ここでは、自分に合う起業ジャンルを見つけるためにできることをまとめました。
①自分と似た属性・スキルの人を参考にする
起業ジャンルに迷った時には、自分と似た属性、スキルの人がどのような企業をしているのか事例を調べてみます。
自分と似た属性とは具体的には、経歴やスキル、ライフステージなどです。
同じ業種の会社で勤務経験があったり、仕事や介護と仕事を両立していたり、様々な視点で自分と似た事例を探してみます。
特にSNSやnote、起業インタビュー記事は参考になる事例の宝庫です。その人の過去から現在の流れや起業内容や動機を観察して自分と比較してみてください。
起業と聞くと、自分とはかけ離れた働き方に思ってしまう人でも、自分でも「できそう」と感じる事例に出会えれば企業が一気に現実的になります。
②小さく試してフィードバックを得る
起業しようとしている業種が自分に合うわからない時には、小さい規模で試してからフィードバックを得るようにします。
起業するからといきなりオフィスや人材をそろえてスタートするのではなく、副業やモニター募集、SNSでの発信といった小さなテストを重ねていくようにしてください。
小さくても実際に自分が携わることで向き不向きや自分の新しい一面に気が付くことがあります。
小規模で試す時には、実際にお金や感謝の言葉をもらえるか、相手にとって価値があるかどうかも大切です。
初めは思ったようなビジネスにならないのが当然です。何度もテストを繰り返しながら自分にフィットする形に磨きあげていくようにします。
③成功事例を「再現可能性」で見極める
成功事例は、ただ内容を見るのではなく、これから起業する立場で見極めるようにします。
事例を読む時は、「その人だからできたのか?」「自分でも再現できそうか?」という視点で見ることが大切です。
成功事例で資金力・人脈・発信力などが成功の決め手になっている場合、自分が同じように取り組んでも成功しているかどうかを考えます。
例えば自分の土地で飲食店をはじめるようなケースは、そもそも土地がなければ成立しません。
土地がないからこそ、新しいエリアを開拓できると考えてエリア選定をするようにします。
自分が置かれた現在地や使えるリソースを比較して、どの部分なら真似できるのか、どこに工夫が必要かを見極めるようにしてください。
まとめ|「他人の事例」は、自分の未来のヒントになる
起業する時に「起業のイメージがつかめない」、「起業ジャンルを選べない」時には他人の成功事例を参考にしてください。事例から学べることはたくさんあります。
初めからうまくいかなくてもトライ&エラーを繰り返して成功した例や、資金や環境が厳しくても工夫で乗り切った例はビジネスを続ける上で役立ちます。
さらに他人がどのようなきっかけで、どのように起業したのかを知ることで、自分にとってのリアルな起業像が見えてきます。
気になる事例があった時には、どうして成功できたのか、自分に真似ができるかまで深掘りしてみてください。
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(編集:創業手帳編集部)