農業経営の交付金(ゲタ対策)・セーフティネット対策(ナラシ対策)「経営所得安定対策」

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農林水産省は「経営所得安定対策」を実施しています。

「経営所得安定対策」は、担い手農家の経営の安定に資するよう、諸外国との生産条件の格差から生ずる不利を補正する交付金(ゲタ対策)と、農業者の拠出を前提とした農業経営のセーフティネット対策(ナラシ対策)を実施しています。

また、食料自給率・食料自給力の維持向上を図るため、飼料用米、麦、大豆などの戦略作物の本作化を進め、水田のフル活用を図る水田活用の直接支払交付金(水活)を実施しています。

畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)

諸外国との生産条件の格差による不利がある畑作物を生産する農業者に対して、経営安定のための交付金を直接交付します。

米・畑作物の収入減少影響緩和交付金(ナラシ対策)

米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょの令和4年産収入額の合計が、過去の平均収入である標準的収入額を下回った場合に、その差額の9割を、対策加入者と国が1対3の割合で拠出した積立金から補塡します。

経営所得安定対策等推進事業等

農業再生協議会が行う水田収益力強化ビジョン等の作成・周知や経営所得安定対策等の運営に必要な経費を助成します。

令和6年度の主な変更点

産地交付金(国設定)助成内容の見直し

・産地交付金(国設定)の新市場開拓用米(輸出用米)に対する複数年契約について、コメ新市場開拓等促進事業で採択されたもののみが対象となります。

飼料用米の一般品種への支援の見直し

・一般品種での飼料用米の取組に対する数量払について、令和6年産は標準単価7.5万円/10a(5.5~9.5万円/10a)に引き下げられました。

畑地化促進事業(国庫)の支援単価の見直し

・高収益作物(野菜、果樹、花き等)への支援単価が畑作物と同額の14.0万円/10aに引き下げられました。

農業は、食料の供給を担う重要な産業ですが、日本の食料自給率は1965年の73%から2021年には38%まで低下し、輸入に依存する状況が続いています。この依存は、コロナ禍を通じて明らかになったように、危機時に食料供給に大きなリスクを伴うことを浮き彫りにしました。食料自給率の向上は、今や国家的な課題として認識されています。

しかし、農業は少子高齢化による労働力不足や、高齢化する農業人口、厳しい自然条件など、さまざまな問題に直面しています。農家の所得が低いことが指摘されますが、この中には他の仕事を兼業している農家や、年金を受給しながら農業を行っている農家も含まれます。

専業農家(主業農家)に限ると、1経営体あたりの所得は約420万円ですが、災害や価格高騰などの影響で収入が不安定であることが多く、特に肥料や資材価格の上昇が利益を圧迫しています。これに対抗するためには、補助金、助成金、交付金などの支援を最大限に活用することが不可欠です。

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