ベジタブルテック 岩崎 真宏 | 「野菜は最強のインベストメント(投資)である」の著者に聞く!野菜投資の方法とは

創業手帳
※このインタビュー内容は2023年04月に行われた取材時点のものです。

忙しいビジネスパーソンや起業家こそ、野菜を積極的に摂取するべき


野菜を取りたいのは分かっているがなかなか取れないという悩みを抱えている起業家やビジネスパーソンも多いと思います。

そんな野菜を粉末にして手軽に取れるようにしているのが、医学博士でありながらスタートアップのベジタブルテックを創業し、起業に身を投じた岩崎真宏さんです。

そんな岩崎さんが「野菜は最強のインベストメント(投資)である」という著者を出されました。軽く面白い感じで栄養や野菜について学べる一冊となっています。健康のために時間を使える時間の余裕がある人向けというより、ビジネスパーソンや起業家など時間の余裕がない人でもできる現実的な方法になっている点も特徴です。

そんな「野菜は最強のインベストメント(投資)である」著者である岩崎さんにお話を聞きました。

岩崎 真宏(いわさき まさひろ)
ベジタブルテック株式会社 代表取締役
医学研究者、病院管理栄養士として国内外での研究・論文発表、学会賞受賞など多くの実績を持つ。健康管理や疾病予防、スポーツのための栄養サポートを提案し、多くの医療従事者や運動指導者と協力して質の高いヘルスケアサービスの開発と普及に取り組む。栄養を切り口とした多業種連携を行う。

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計200万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら
この記事のシリーズ一覧
ベジタブルテック 岩崎 真宏|栄養学とテクノロジーが融合した「粉野菜」で野菜を身近に

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野菜を切り口にした栄養のオモシロさを届けたい


大久保:ご著書「野菜は最強のインベストメント(投資)である」を読ませていただきました。なぜこのような本を書かれたのでしょうか。

岩崎:ほとんどの人が野菜が体にいいことを知っているのになぜ食べれていないかというミステリーを知ってもらい、野菜を食べようというきっかけ、野菜を切り口にした栄養のオモシロさを知ってもらいたいと思い書こうと考えました。

大久保:どのような人に読んでほしいですか。

岩崎:特に忙しく働くビジネスワーカーの方々に読んでいただきたいですね。野菜をしっかり食べることで今より体と脳がもっと活性化でき、もっと良い仕事、もっと楽しいプライベートにすることができるからです。

大久保:文章が面白いですよね。読んでもらうためにどんな工夫をしたのか教えてください。

岩崎:学術的な内容を堅苦しく書くのは面白くないので、読者が興味をもって楽しく最後まで読んでもらえるようにこだわりました。少年ジャンプの漫画のように担当編集が付いてくださり、書き手の独りよがりにならないように読者の気持ちでさまざまな意見や提案をいただきながら作り上げました。

日本人の野菜不足の現状とは

大久保:現代の忙しい起業家やビジネスパーソンの健康や栄養上の問題を教えてください。

岩崎:仕事ではいかに効率化するかを考えることが多いと思いますが、栄養管理まで効率化しようとしてサプリメントや加工食品を簡単に選んでしまう判断は最大の注意点といえます。

食べたものが体の部品になるので、食べるものの品質は体の品質そのものに直結します。

起業やビジネスで他社や他者より結果を残そうと走り続けるには体のスペックを高め、維持することも大切になります。栄養学がわからない場合は「この食品を自分の体の部品にしていいか?」を判断基準にすることから始めるのもいいと思います。

大久保:アメリカ人は肉食で、日本人はアメリカ人に比べれば野菜を食べていて健康的、というイメージは割りと日本人は共通で持ってるかなと思います。でも今は野菜の摂取量が日米で逆転としたという話も著書にありました。日本人ってそんなに野菜不足なんでしょうか。

岩崎:年間の野菜消費量は昭和43(1968)年から減少が続き、令和元年はピーク時の124.3kgに比べて約3割少ない90.0kgとなり、アメリカより少ない状況になっています。

日本は糖質の摂取量も減少し、脂質の摂取量が増加しています。魚の摂取量は減少し、肉の摂取量が増加しています。つまり食事内容が欧米化してきました。

アメリカは今でも低糖質・高脂肪食で肉食ですが、野菜に関しては健康の危機感から野菜摂取量を増やす教育が学校でも重視され、今では日本より野菜の重要性を理解している人が多く、特にビジネスワーカーでも日本人より健康意識と野菜摂取量が多い状況になっています。

なぜ「野菜は最強の投資」なのか


大久保:ご著書のタイトルにもなっていますが、なぜ野菜は最強の投資なのでしょうか。

岩崎野菜投資は健康においてノーリスク・ハイリターンだからです。お金の投資に置き換えたらだれもが実践するはずです。

逆に野菜投資をしなければハイリスク・ノーリターンです。健康は資本で、お金より大事です。医療では治る病気のほうが少ない現実と、健康はお金で買うことはできない現実を考えると、できるだけ早期に投資を始めることをおすすめします。

大久保:野菜はそんなに体に良いのですね。

岩崎:はい。さまざまな研究報告から野菜はあらゆる健康問題に効果的であり、肥満や生活習慣病、感染症の重症化リスク、老化、がん、認知症、精神疾患の予防や改善につながることが報告されています。

ところが、未だに野菜不足は健康管理の課題となっています。

わかりやすい体調不良だけでなく、日々の「今日は体の調子がなんか良くない」とか「なんとなく頭がぼーっとする」「なんか気分が上がらない」なども野菜不足が原因の場合があります。

野菜の摂取で注意したい点やオススメの方法

大久保:逆に野菜の摂取で注意しないといけないことはありますか。

岩崎:野菜ジュースの種類にもよりますが味を美味しくするために果物を使用しているものは糖質が多く糖尿病患者ではNGと指導されます。肥満もない健康な人が食事の際に1本飲むくらいなら注意するほどでもありません。

サラダはドレッシングの脂質に注意が必要で、けっこう高カロリーになる場合があります。沢山サラダを食べようと思うとそれなりの量のドレッシングもいっしょに食べることになるので、高カロリーサラダになっている可能性には注意したほうが良いと思います。

大久保:ほかに読者に伝えたい野菜や健康にまつわるオススメやノウハウがあれば教えてください。

岩崎:野菜の特定の成分のみで健康管理を促すよりも、複数の成分をいっしょに摂る方が相乗効果で健康効果も高いことが最近の研究で分かってきました。

成分を抽出するより、野菜をそのまま食べることや、色の違う野菜を組み合わせることが推奨されています。種類の違いや色の違いは野菜に含まれるさまざまな栄養成分を一度に摂れるからです。

大久保:起業家など忙しい人が予算と時間をあまりかけずに野菜を手軽に取るおすすめの方法をいくつか教えてください。

岩崎:手軽さで言えば、どんな野菜もみじん切りにして炒めてチャーハンにしてしまうのが簡単です。例えば、たまねぎだけでもOKです。3個で100円前後で買えます。たまねぎの成分には体脂肪の燃焼を促すものが発見されており、加熱しても効果が失われません。

また、小松菜1束を適当に切って炒めてポン酢で食べるだけでも簡単に1食分の鉄分が手に入ります。3束で100円前後です。

簡単な料理すらできない場合は、私がベジタブルテックで製造している野菜を丸ごとパウダーにしてカプセルにギュッとつめた「飲む粉野菜」をオススメします。6粒でサラダ1皿分の野菜がとれて、収穫後の栄養がそのまま残っているので簡単に野菜が摂取できます。「飲む粉野菜」は忙しいビジネスワーカーの健康管理のために作ったので、野菜摂取における料理の手間や、ドレッシングや糖質などのカロリーの心配もありません。

心身の健康社会の実現のために「野菜投資」を始めよう


大久保:「飲む粉野菜」は仕事が忙しい方に大変便利ですよね。ベジタブルテックの起業の経緯や今の展開なども教えてください。

岩崎:栄養で心身の健康社会の実現に貢献するため栄養学を学びました。未だに解決しない野菜不足を解決するために野菜を食べて健康なひとが増えることを目指し、農家と連携してベジタブルテックを起業しました。

健康と農業は循環し、この循環を活性化することでより心身の健康と豊かな食生活につながると考え、観えた一つの提案が「野菜投資」です。野菜投資で健康になることをビジネスワーカーや子どもたちにも伝えるため食育イベントを全国で展開していきます。各地域や企業内の健康課題に合わせた企画を自治体や企業と連携して展開していきます。

大久保:最後に読者に向けて一言お願いします!

岩崎:どんな野菜に投資するかは自由です。好きな野菜、食べやすい野菜、思い出の野菜などから野菜投資をはじめてみてください!


野菜は最強のインベストメントである 岩崎 真宏 フローラル出版
全人類が必要な「野菜」の摂りかたと、なぜ必要かがわかり、無性に野菜が食べたくなる一冊です。

冊子版創業手帳では、農業や予防医療に関わる起業家のインタビューを多数掲載しています。無料で届きますので、web版と合わせてご覧ください。

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