創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2024年5月22日「令和5年度大学発ベンチャー実態等調査」結果(速報)が発表
経済産業省は、「令和5年度大学発ベンチャー実態等調査」の結果(速報)を取りまとめ、発表しました。
大学発ベンチャーは、大学等における革新的な研究成果をもとに、経済社会にイノベーションをもたらす担い手として期待されています。
この調査は、大学発ベンチャーの設立状況を定点観測するとともに、事業環境やニーズ等を調査し、その成長に寄与する要因等を分析することで、今後の政策展開に活用するため実施しています。
2023年10月時点での大学発ベンチャー数は4,288社と、2022年度に確認された3,782社から506社増加し、企業数及び増加数ともに過去最高を記録しました。
近年、大学などの研究機関の研究成果や技術シーズを基にしたビジネスが産業界から注目を集めています。
こうした科学的発見や革新的なアイデアによって社会にインパクトを与える技術は「ディープテック」と呼ばれます。ディープテックへの注目が高まっている背景には、SDGs(持続可能な開発目標)の推進があり、社会課題の解決に向けた関心が高まっていることが大きな要因のひとつです。
社会課題は根深く、解決が難しいものも多いですが、大学が持つ革新的な技術はこれらの課題を解決する可能性を秘めています。
一方で、アカデミアは研究者のキャリアについて大きな課題を抱えています。たとえば、大学院の博士課程を修了後、大学や研究機関で任期付きの職に就いているポストドクター(ポスドク、博士研究員)は、不安定な立場にあり、その能力を十分に発揮できていないという問題があります。
本来、ポスドクは研究者として経験を積んだ後、大学や研究機関で正規の職員として研究を続けたり、民間企業の研究職に就くことが一般的です。しかし、日本では国の方針により大学院の定員が大幅に増加した一方で、大学や研究機関のポストが増えず、民間企業も博士人材の採用に消極的であるため、就職できない博士課程修了者が増加しています。
大学発ベンチャーは、こうした研究者にとって新たなキャリアの選択肢として重要な存在であり、今後さらにその裾野が広がることが期待されています。
創業手帳では起業を目指す方などを対象に無料で専門家の紹介を行っています。起業にあたって不安や相談したいことなどがある起業家の方はぜひご活用ください。
また、起業家や専門家の生の声をもとに記事化した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」や、資金調達に特化した「資金調達手帳」も無料で発行しております。ぜひご活用ください。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | トレンド |
---|---|
関連タグ | 大学発スタートアップ 大学発ベンチャー 大学発ベンチャー実態等調査 実態調査 |
トレンドの創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2022年7月26日、カムイファーマ株式会社は、総額6億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 カムイファーマは、旭川医科大学とサッポロホールディングス株式会社から「プロバイオティクス…
経済産業省関東経済産業局は、令和5年度「飲食サービス業の競争環境整備に向けた商慣行実態調査」の調査結果概要版を発表しました。 この調査は、長年にわたる取引形態・慣行等による労働生産性向上に課題をもつ飲…
2024年9月12日、Symbiobe株式会社は、総額8億円の資金調達を実施したことを発表しました。 今回の資金調達により、累計調達額は約10.7億円となりました。 Symbiobeは、海洋性紅色光合…
2022年7月26日、株式会社アルガルバイオは、総額5億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アルガルバイオは、藻類の研究・開発・生産・販売を行う東京大学発ベンチャーです。 藻類ライ…
2023年7月26日、株式会社サムライインキュベートは、運営するSamurai Incubate Fund 7号投資事業有限責任組合より、株式会社OPTMASSに出資したことを発表しました。 OPTM…
大久保の視点
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…