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大型蓄電池の製造・販売や電気運搬船の開発を手がける「パワーエックス」が27.1億円調達

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2023年8月17日、株式会社パワーエックスは、総額27億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

パワーエックスは、大型蓄電池の製造・販売、EVチャージステーションのサービス展開、電気運搬船の開発・製造を手がけています。

今回の資金は、蓄電池製品の研究開発や、岡山県玉野市に建設中の国内最大級規模の蓄電池工場「Power Base」の設置費用などに充当する予定です。

「Power Base」は2023年8月15日に、モジュール工場の建物部分が竣工し、今後製造設備の導入を進め、年内の試験稼働開始を目指しています。


持続可能な開発目標(SDGs)の推進により、世界規模で再生可能エネルギーへの移行が進められています。

再生可能エネルギーは、太陽光、風力、バイオマス、水力、地熱など、多様な種類が存在しますが、国際的には太陽光発電と風力発電が主流となっています。

国内においては、広大な平坦地の利用が限られることから、大規模な太陽光発電設備の展開には一定の課題があります。同様に風力発電についても、国内の風の弱さや台風などの災害対策の課題から、その普及が遅れていました。

しかしながら、近年の技術革新により、発電効率が向上し、さらには地震や電力不足といった問題、政府のFIT・FIP制度の導入により、国内でも再生可能エネルギーの導入が大きく進んでいる状況にあります。

ただし、太陽光発電と風力発電の普及には未だ課題が存在します。その中でもとくに重要なのが、蓄電池のコスト問題です。

太陽光発電や風力発電は時間や季節によって発電量が変動し、需要と供給のバランスを取ることが難しいことから、電力を蓄えて必要な時に利用できる蓄電池が不可欠です。

しかしながら、蓄電池のコストは高額であり、現在の国内の蓄電池システムは、導入コストが導入しない場合よりも高くつくため、経済的なメリットを十分に享受できるストレージパリティを達成していません。

この課題に対し、パワーエックスは大規模な蓄電池製造工場の建設と高性能で価格競争力のある国産蓄電池の製造に取り組んでいます。これにより、日本市場の平均価格を1/3に引き下げ、国内産の蓄電池によるストレージパリティの達成を目指しています。

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