注目のスタートアップ

サブサハラアフリカの小規模農家向けに農業資材のファイナンスと農業のDX促進を展開する「Degas」が10億円調達

company

2023年1月13日、Degas株式会社は、総額約10億円の資金調達を実施したことを発表しました。

Degasは、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠以南地域)の小規模農家向けに、テクノロジーを活用した農家ファイナンス事業を通じ、高品質な農業資材の提供から営農指導、集荷・貯蔵・販売を一気通貫で提供しています。

ファイナンスにあたっては、所属する60人以上のフィールドエージェントが農家データを収集・解析し、独自の与信判断アルゴリズムに則って行っています。

さらに、収穫したトウモロコシにはQRタグを付与し、袋単位でのトレーサビリティを確保しています。

今回の資金調達により、リジェネラティブ農業(環境再生型農業)とバイオ炭の施用を通じた二酸化炭素の吸収と、それに伴うカーボンクレジットの創出という脱炭素事業に進出します。

約15,000軒が参画する農家ネットワーク「Degas Farmer Network」、これまで蓄積してきたデータ、農業手法、テクノロジーなどを活用し、アフリカ最大のカーボンクレジット創出を目指します。


2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)では、「飢餓を終わらせ、食料安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」が目標として掲げられています。

2021年の世界の栄養不足人口は、約7億人〜約8億人と推計されており、その蔓延率は9.8%となっています。

コロナ禍は各国間・国内の格差を悪化させ、世界の飢餓はさらに上昇しています。

また、2030年時点においても6.7億人がいまだ飢餓に直面していると予測されています。

世界の栄養不足人口割合ランキングにおいては、トップ10のうちアフリカ諸国が6か国ランクインしており、さらにもっとも栄養不足人口割合が高いのは中央アフリカ共和国であり、その割合は59.6%となっています。

サブサハラアフリカにおける飢餓の主な要因は紛争や気候変動であるため、これらの課題を解決するためには先進国による支援が必要となります。

近年は、SDGsの推進やESG投資によりアフリカにおいても社会課題を解決する事業に資金が流れるようになってきています。

食糧危機など大きな社会課題を解決するためには、政府やNGOなどの取り組みだけでなく、ビジネスにより持続的に利益を上げられる仕組みを構築することも重要です。しかし社会課題解決型ビジネスはビジネスとして成立させるために大きなハードルがあります。「冊子版創業手帳」では、社会課題の解決を目指すさまざまな起業家のインタビューを掲載しています。先人がどのように困難を乗り越えてきたかを知ることは、ビジネスの成長につながるはずです。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DX アフリカ カーボンクレジット サブサハラアフリカ ファイナンス リジェネラティブ農業 小規模農家 株式会社 環境再生型農業 脱炭素事業 資金調達 農家 農業 農業資材
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

QB第ニ号投資事業有限責任組合(QB2号ファンド)及びWUV1号投資事業有限責任組合(WUV1号ファンド)がダイアモンド半導体デバイスを開発する「Power Diamond Systems」に出資
2023年3月15日、早稲田大学ベンチャーズ株式会社は、QBキャピタル及びNCBベンチャーキャピタルが共同で運営する、QB第ニ号投資事業有限責任組合(QB2号ファンド)及び、早稲田大学ベンチャーズ株式…
DXソリューションを一気通貫で提供する「ROUTE06」が2億円調達
2020年5月18日、株式会社ROUTE06は、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 外部ベンダーやオフショア開発に頼らず、社内のプロダクト・マネージャー、エンジニア、デザイナーなどのチ…
応援型アートプラットフォーム「IMAJIN(仮)」を開発する「Porro」が資金調達
2022年7月1日、株式会社Porroは、資金調達を実施したことを発表しました。 Porroは、応援型アートプラットフォーム「IMAJIN(仮)」を開発しています。 月額メンバーシップを通じ、熱心なフ…
カスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズを展開する「カラクリ」が10億円調達
2023年2月8日、カラクリ株式会社は、総額約18億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 カラクリは、AIチャットボット「KARAKURI chatbot」や、チャットボットの内容を…
ホームセキュリティサービスやスマートタウン向け統合サービスなどを展開する「Secual」が資金調達
2022年7月20日、株式会社Secualは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社横浜銀行と株式会社デジタルガレージが共同で設立した投資ファンド「Hamagin DG Innov…

大久保の視点

ニコニコ超会議・学生ピッチ甲子園ビジネス部門優勝&1000万円獲得はウェルヘルス土井久生馬さん
2024年4月27日(土)~2024年4月28日(日)に幕張メッセでニコニコ超会議実行委員会で『ニコニコ超会議2024』が開催された。 『ニコニコ超会議20…
(2024/4/28)
「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】