注目のスタートアップ

レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」を運営する「エブリー」が24億円調達

company

2022年8月8日、株式会社エブリーは、総額24億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、加藤産業株式会社と旭食品株式会社です。

レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」や、ファミリー向け動画メディア「MAMADAYS」、ビジネスパーソン向け動画メディア「TIMELINE」を運営しています。

「DELISH KITCHEN」は、2015年から開始しているレシピ動画メディアです。

プロが監修する5万本以上のレシピを、3,000万人以上のユーザーへと届けています。

2018年からは食品スーパー向けにレシピ動画を配信できる店頭サイネージの提供を開始しています。2022年8月現在、1,800店舗以上、設置台数5,500台以上となっています。

今後、リテールメディアとして店頭サイネージのさらなる拡大と店外での接点を創出する小売アプリの開発・導入を推進していきます。

店頭サイネージでは、AIカメラやビーコンと連携して店内の行動データを取得し、実際の視聴者層や視聴維持率などをもとに売上拡大に向けた改善の提案を行います。

小売アプリでは、「DELISH KITCHEN」のアセットを最大限に活かしながら、ネットスーパー、Webチラシ、クーポン、ID連携を基本機能として備えたオープンプラットフォームによるサービスの提供を行います。

実店舗ビジネスでは、ECの拡大やコト消費への転換などにより、以前までの販売手法を続けていては業績が伸びないという状況が課題となっています。

さらにコロナ禍によってEC利用が増え、生鮮食材を取り扱うスーパーマーケットにおいてもネットスーパーなどの利用が拡大しています。

そのため、実店舗に訪れた顧客の購買欲を掻き立てたり、オンラインのユーザーを実店舗へ誘導したりするような取り組みが必要です。

そこで注目されている施策のひとつにリテールメディアがあります。

リテールメディアとは、小売業者が持つ会員基盤を活用し、消費者の購買データや行動データを広告配信に利用するビジネスモデルのことです。

リテールメディアでは、店頭・フロアでの行動データ、ECサイトやアプリから得られるデータなどさまざまな顧客データを統合することで、顧客への最適な広告の配信を実現します。これにより小売業者は広告配信という新たな収益を得ることができます。

このリテールメディアが必要とされているのは、小売業が新たな収益源を求めているという理由だけでなく、Webの世界では顧客ごとに最適な広告配信を実現するために必要だったサードパーティCookieという技術がプライバシー保護の観点から世界的に規制の流れとなっており、新たな手法が求められていることが理由です。

エブリーは、このリテールメディアの領域において、店頭サイネージを活用したサービスを展開しています。

広告収入という新たな収益の創出だけでなく、店頭サイネージによる広告やレシピの配信などにより売上の最大化を実現することを目指しています。

消費者の購買行動の変化やプライバシーの問題などにより、オンライン・オフライン共にPR・マーケティング手法の大きな変革が必要となっています。「冊子版創業手帳」では、創業期でも低コストで実施できるネットを活用したPRノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DELISH KITCHEN エブリー スーパー スーパーマーケット メディア リテールメディア レシピ 動画 小売 小売業 広告 店頭サイネージ 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

インナーケア活動サポート分析サービスを手がける「PITTAN」が資金調達
2023年8月29日、株式会社PITTANは、資金調達を実施したことを発表しました。 PITTANは、分析化学の技術をベースに、 “理想の自分”の実現に不可欠なインナーケア活動サポート分析サービスを手…
看護師マネジメント・ソリューション提供の「エピグノ」が1億円調達
2020年4月21日、株式会社エピグノは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ナース・マネジメント・ソリューション「エピグノ病棟ナース」を提供しています。 在籍する看護師のスキルなどの…
NFT発行を中心にコミュニティ運営や演出を行う「Apas Port」が設立 2,350万円調達
2023年7月20日、株式会社Apas Portは、会社の設立と、2,350万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Apas Portは、NFT発行を中心にコミュニティ運営や演出を行う、Web3…
採用DXサービス「harutaka」 面接動画のAI解析による面接品質改善サービス「harutaka BI」正式提供開始
2023年7月18日、株式会社ZENKIGENは、提供する「harutaka(ハルタカ)」において、新サービス「harutaka BI(ビジネスインテリジェンス)」の提供を開始することを発表しました。…
システムマネジメント事業を主軸とするMSP事業者「アイティーエム」が「テリロジーホールディングス」と資本業務提携
2023年5月25日、アイティーエム株式会社は、株式会社テリロジーホールディングスと、資本業務提携を締結したことを発表しました。 アイティーエムは、さくらインターネットグループの事業会社で、MCSSP…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集