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薬局向けのオンライン事務員による処方箋入力代行サービスを提供する「プレカル」が1億円調達

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2022年5月11日、株式会社プレカルは、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。

プレカルは、薬局向け自動受付・自動入力システム「precal(プレカル)」を提供しています。

自動受付システムと、処方箋入力業務のオンライン事務員による遠隔での代行により、受付から入力業務の無人化を実現するサービスです。

入力されたデータはレセコン(2022年5月時点ではPHCのみ対応)に自動で入力されるため、受付から印刷までを大幅に効率化することができます。

今回の資金は、事業拡大に伴う全職種における採用活動の強化、「precal」の既存機能の拡張、UX/UIの向上、開発体制の強化、マーケティングに充当します。

薬局内での業務フローは、大雑把にいえば、処方箋の入力、薬の調剤・準備、薬の受け渡し、薬歴の管理というふうになっています。

処方箋の入力は薬局でもっとも大きな事務作業なのですが、事務員を配置していない薬局も多く、その場合処方箋入力は薬剤師自身が担当することになります。

処方箋の書き方は病院・医師によって異なり、そしていまだ手書きであることも多くなっています。それを電子情報にするため専用のシステムに手入力することになり、非常に大きな負担となっています。また、薬に関する情報であるため間違いが許されず、その確認のためにも時間がかかることになります。

効率化を実現するためのICTの導入も考えられますが、処方箋に多種多様なフォーマットがあるせいで、OCRで文字を読み取ったとしても適切にシステムに入力されないケースも出てきてしまいます。

近年はこの課題を解決するため、処方箋にQRコードをつけたり、電子処方箋が導入されるようになってきましたが、すべての処方箋がそれに置き換わるにはまだ時間がかかります。

プレカルは、この処方箋入力業務を効率化し事務員を不要にするため、入力代行サービス・自動受付システム「precal」を提供しています。

近年調剤薬局は、地方医療の促進と地域包括ケアシステムの構築のため、かかりつけ薬局への転換が求められています。かかりつけ薬局とは、処方箋に沿って薬を処方するだけでなく、患者の相談を受けつけ、薬学的な知見から管理・指導を行うというものです。

このかかりつけ薬局としての業務を行っていくためには、処方箋入力といった対物業務を効率化し、患者とのコミュニケーションに割くことができる時間を作り出すことが必要です。そのため、薬局内の業務効率化に向けたソリューションが数多く提供されるようになってきているのです。

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