注目のスタートアップ

家具のサブスクリプションサービスを展開する「ソーシャルインテリア」(旧社名:subsclife)が22億円調達

company

2022年3月18日、株式会社ソーシャルインテリアは、総額約22億円の資金調達を実施したことを発表しました。

家具・家電のサブスクリプションサービス「サブスクライフ(subsclife)」、家具のオフプライスマーケット「サブスクライフ オフプライス」、オフィス構築支援事業を展開しています。

「サブスクライフ」は、家具・家電のサブスクリプションサービスです。月額料金で、好きな期間家具・家電を利用できるサービスです。選んだプランの期間を過ぎると、購入・継続・返却のいずれかを選ぶことができます。

ブランド家具やデザイン性の高い家具を手軽な料金で利用できることを特徴としています。

今回の資金は、「サブスクライフ」・「サブスクライフ オフプライス」のシェア拡大、家具の循環型社会づくりの実現に向けた施策の加速に充当されます。

家具・家電のサブスクリプションサービスは、初期費用が安いことや、処分費用がかからないこと、模様替えのハードルが下がることなど様々なメリットがあります。また、家具・家電の廃棄の削減にも資するため、循環型社会の実現のためにも社会実装が望まれています。

プリント合板など安価な素材を使った家具は耐用年数が短く、10年程度で買い替えるというサイクルが主流になっているといいます。アンティーク家具などでは100年モノなどもあることを考えれば、家具は長く使うことができ、それが結果的に経済的であるかもしれません。また家具を長く使うことができれば廃棄が減り環境負荷も低減します。

しかし、私たちのライフスタイルとしては家具を長く使うということは難しいという課題があります。親元を離れて暮らす人が多く家具を受け継ぐことができないというケースもあれば、仕事の都合上引っ越しが多く、その都度間取りに合わせた家具を買うというケース、また部屋の雰囲気を替えるために家具のデザインを変更するというケース。様々な理由で家具が買い替えられています。また、このように家具の買い替えペースが早いため、安価な家具が求められているという事情もあるでしょう。

しかし、家具のサブスクリプションサービスは、こういった課題を一挙に解決する可能性を秘めています。

家具のサブスクは、職人の手によって作られた耐久性もデザイン性も高い家具を安価に利用することができます。不必要になったら必要とする別の人に利用してもらうことができます。部屋の模様替えや引っ越しなども気軽に行えるようになりますし、利用していた家具をサービス側に返却するだけなので、廃棄の手間もかかりません。

一方で、すでに安価な家具が市場に出回っている現在では、利用期間・月額と安価な家具の購入金額を比較した際、安価な家具のほうがコストがかからないということになってしまいます。また、多くの家具のサブスクリプションサービスはまだ取扱商品数が少ないため、ニーズにマッチした家具を提供することができていません。

こういった課題から個人への家具のサブスクリプションサービスの普及には大きなハードルがあります。

ソーシャルインテリアは、社名をSDGs・ESGを意識したものに変更するなど、SDGsやESGに大幅に舵を切って「subsclife」を普及させていく方針です。この方針が吉と出るのか注目が必要です。

株式会社ソーシャルインテリアのコメント

このニュースを受けまして、株式会社ソーシャルインテリアよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

さらなる事業成長のための人材の採用、認知拡大の広告活用をメインとしております。

・今後の展望を教えてください。

いいものをつくっているメーカー様とともに、当社ビジョンである「よいものが、循環する社会へ」の実現を目指して参ります。そのために、不要家具の2次・3次活用の認知促進、企業のESG対応の一つである不要家具の再活用に注力してまいります。

・読者へのメッセージをお願いします。

2016年創業より、たくさんのパートナー様のご支援のもと、事業が順調に伸びております。家具のサブスク、オフプライス事業を基盤に、業界に革命を起こすべく、さらに尽力して参ります。企業のESG対応、またスタートアップの成長に伴う移転を初期導入コストを下げてご支援も可能です。お役に立てることがございましたらお気軽にお問合せいただけましたら幸いです。

オフィス家具のひとつであるオフィスチェアは、生産性の向上において費用対効果が高いとされています。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「総務手帳」では、オフィスチェアの効果について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ SDGs subsclife サブスクライフ サブスクリプション ソーシャルインテリア 家具 循環型社会 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
起業の仕方サムネイル
起業の仕方を大解剖!初めての素人でも失敗しない起業の6つのステップと手順とは?
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

VRイベント「バーチャルマーケット」の開催やVRエンジン提供などXR事業を展開する「HIKKY」が5億円調達
2022年2月8日、株式会社HIKKYは、5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社メディアドゥです。また、2021年11月15日に65億円の資金調達を発表しています。 HIK…
「エイチ」と「ボルテックス」が資本業務提携 「VORT AI assist」を共同リリース
2023年8月22日、株式会社ボルテックスは、株式会社エイチと資本業務提携を締結したことを発表しました。 今回の提携により、エイチが提供する「叡知AI assist」のサービス群をベースにした「VOR…
マウスピース型歯科矯正サービス「DPEARL」を展開する「フィルダクト」が1.5億円調達
2022年6月23日、株式会社フィルダクトは、総額約1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 フィルダクトは、透明マウスピース型の歯科矯正サービス「DPEARL(ディパール)」を運営…
PDF書込みソフト「AxelaNote」展開の「TransRecog」が資金調達
2019年11月29日、株式会社TransRecogは、資金調達を実施したことを発表しました。 Windows用PDF書込みソフト「AxelaNote(アクセラノート)」を開発・提供しています。 注釈…
マーケティング領域特化のSaaS型AIサービス「COGNIROBO Cloud」提供の「コグニロボ」が8,500万円調達
2020年8月31日、コグニロボ株式会社は、総額8,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 マーケティング領域に特化したSaaS型AIサービス「COGNIROBO Cloud」を開発・提供…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集