STANDING OVATION 荻田 芳宏|「服の着回しコーデをシェアする」タンスの肥やしをエンターテイメントに!?ファッション系シェアリングエコノミーの旗手・XZ(クローゼット)

創業手帳
※このインタビュー内容は2017年03月に行われた取材時点のものです。

スマホの中にソーシャル・クローゼットをつくり、ファッション体験のエコシステムを創る

(2017/03/02更新)

シェアリングエコノミーが世の中の潮流となり、人・物・場所など使わないものをシェアするシェアリングエコノミー系企業が注目を浴びています。場所のシェアがスペースマーケット(参照:重松社長インタビュー)、人手のシェアがランサーズ(参照:ランサーズ秋好社長インタビュー)・クラウドワークスなどがあります。

今回取材したのは、タンスの肥やしをアプリでシェアするXZ(クローゼット)を運営している、株式会社スタンディングオベーション代表の荻田芳宏さん。

同社はApp Storeで「コーデ」と検索すると1位にきたり、アプリダウンロードは30万を達成、アイテム登録数が160万点を突破したりと、知名度を着々と上げてきています。その中でも特筆すべきは、そのコミュニティの活性ぶり。ヘビーユーザーが自分達のコーデを毎日のように投稿したり、参加者同士の交流も盛んです。「朝イチ」などのテレビや、メディアにも盛んに取り上げられています。

今回は代表の荻田さんに、アプリユーザーのコミュニティづくりのコツ、これからの展望などについて取材しました。


xz

ーXZ(クローゼット)はどんなサービスでしょう?

荻田:スマホアプリで、いわゆるタンスの肥やしになっている服を有効活用できる、コーディネートのアイデアを交換するコミュニティアプリです。

ーこれからどんな展開を目指していますか?

荻田:XZを中心にしたファッションのエコシステムを創りたいですね。リリースして2年ほどでサービスとしては着実に成長してきました。これをビジネスとして大きなものにしたいです。今後、コーディネートを起点にしたアイデア交換による手持ち服の有効活用の先に、リアルな服の交換・売買や買取サービスなどもスタート予定で、ビジネスとしてはチャンスに溢れています。
クローゼット・コミュニティ機能を外部提供する第一弾として、大手出版社との業務提携も決定し、クローゼットの中身を分析するデータビジネスの需要ニーズも高いです。

ーコミュニティづくりは大変ですよね。どうやったらうまくいくんでしょうね。

荻田:アプリの中でのコミュニティ創りは健全なヒエラルキーがコツかもしれないですね。
持っている服は、一軍、二軍、三軍みたいな区分けを誰もが持っているのではないでしょうか。
一軍は手放せない服、二軍は休眠資産、三軍は不要で捨てるか売ってしまうもの。
私たちは、二軍を一軍にするような集合知が集まる仕組みを創りたいですね。
また自分にとってはニ軍だけれど、誰かにとっては一軍のアイテムを、ソーシャル・コーディネートを通じて、ユーザーのクローゼットをマッチングして、適材適所に再配置するのもエンターテイメントとして楽しんでいただきたいなと思います。

ーなぜ起業しようとしたのですか?

荻田:新卒で博報堂に勤めていたのですが、起業しようと思っており、その後ネットベンチャーに参画してBtoCのサービスを立ち上げて、役員をやらせてもらっていました。
その時から、生活に根ざした、衣食住にまつわるサービスをやりたいな、思っていました。

ーどういう世界をこれから創りたいですか?

荻田:世界に1つの大きなソーシャル・クローゼットを形成して、スマホで持ち運べるライフスタイルを創りたいですね。
今までファッション産業は、ずっと作り手本意な状況だと思いますが、ユーザー本位のファッション体験を実現したいと思っています。

ー創業メンバーはどう集めましたか?

荻田:役員陣は、前職からのつながりで一緒にやろうということで、相談・共感しながら一緒に立ち上げました。前職の時のエンジニアにもジョインしてもらいました。

ー大変だったこと、嬉しかったことは?

荻田:創業は常に大変ですよね(笑。嬉しかったことはサービス内のQ&Aコーナーで、ユーザーからのリアルに密着した生の声を拾えたりして、ファッション生活になくてはならないサービスだと実感できるのは嬉しいです。
流行のファッション情報を発信するという今までのメディアではなく、生活に寄り添い溶け込むパートナーとして、役立っている感を感じられと嬉しいです。

ー創業者に一言お願いします!

荻田:創業にあたっては不安も感じ、一歩踏み出す勇気が必要かもしれません。でも、チャレンジするからこそ、「応援」してくれるサポーターが生まれ、会社も事業サービスも前に進みます。
今は、日本でもスタートアップを応援してくれる気運が高まっている良いコンディションです。
起業することで、事業によるマーケット創出や新しい価値創造を体現できるダイナミズムは、創業者にしか味わえない醍醐味です!

Kaizen Platformm須藤氏インタビュー
須藤憲司氏インタビュー| 「人」を軸にした、Kaizen Platform流 ”オープン経営”

(取材協力:株式会社スタンディングオベーション/荻田芳宏)
(編集:創業手帳編集部)

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