口コミを増やす仕組みとは?マーケティングに活用するメリットや注意点も解説

創業手帳

集客や購買決定に重要な口コミ!増やす仕組み・手法をご紹介


口コミは集客や商品の購入、サービスの利用を後押ししてくれる大事なものです。
顧客が自分の意思で書いて拡散してくれるものであり、口コミを増やすのは難しいと思っている人も多いのではないでしょうか。
口コミを増やしたいのであれば、増やす仕組みを知り、その仕組みを構築することが大切です。
今回は、口コミを増やす仕組みや手法をご紹介します。口コミを増やし、売上げアップにつなげたい方はぜひ参考にしてください。

口コミをマーケティングに活用するメリット


マーケティングに口コミを活用するケースが増えています。口コミを使うことで、具体的にどのようなメリットがあるのかを解説します。

お店や商品・サービスなどの信頼性が高まる

口コミを活用することで、お店や会社、商品・サービスに対する世間の信頼度が高まる可能性があります。
そもそも口コミは、お店や企業側ではなく消費者が個人の意思や考えで書いているものです。
都合の良い情報ばかりではないため、口コミの対象に対する正確な情報を取得しやすいといえます。

口コミの内容にもよりますが、特に口コミの件数が多いお店や商品・サービスは、それだけ多くの人に利用されている証拠です。
そのため、顧客にとって口コミを調べることは、信頼を測るための手段となっています。

顕在顧客の購買決定を後押ししてくれる

お店やサービス、商品の情報を探す顕在顧客にとって、口コミは購買決定の後押しになることもあります。
ある調査によると、63%の生活者がSNSで購入を検討している商品の検索を行っているというデータがあります。
また、SNS利用者の半数以上は、情報をきっかけに商品を買った経験があるというデータもありました。
口コミは購買決定において大きな影響を与える要素です。

口コミで「良い」と多く書かれているものは、顧客にとって安心感を与えます。口コミの内容から不安を解消でき、お店の利用や商品購入の意思決定につながります。

お店や商品・サービスなどの認知を広められる

口コミをきっかけにお店や会社、商品・サービスを知るケースは珍しくありません。
そのため、従来のマーケティングでは取りこぼしていた顧客層にアプローチできる可能性があります。

口コミは、SNS・レビューサイト・ブログ・動画サイトなど様々なルートで拡散されているので、SNSや動画を見ていたら、たまたま気になるお店や商品が見つかるというケースも少なくありません。
特に身近な人や芸能人、インフルエンサーなどが紹介しているものとなると、人々は興味や関心を抱く傾向があり、高い宣伝効果が期待できます。

ローカルSEOの検索評価が向上する

地域に根づいたビジネスを展開するお店にとって口コミは、検索エンジンにおいて検索評価を向上させる要素です。
「Google」のレビュー・評価は、ローカル検索ランキングの上位に表示させる上で2番目に重要度の高い要素となっています。
そのため、口コミが多いほど、店舗名や地域+お店のジャンルなどで検索された時にお店のサイトや関連サイトなどが上位に表示される可能性が高まります。

検索エンジンでは、上位に表示されるサイトはアクセスが多く、下に下がるほどアクセスされる確率が減る仕組みです。
上位に表示されると、検索したユーザーの目に留まりやすくなるため、集客のアップにも期待できます。

費用対効果に優れている

口コミは、広告以上の費用対効果に期待できることもメリットです。
チラシ・看板・Web広告などは一定の効果はあるものの、多額のコストをかけた割に想像より効果が出ない場合もあります。
一方、口コミは顧客に書いてもらうものであるため、広告の出稿に比べてコストはほとんどかかりません。

口コミによって情報が拡散されれば、お店や商品などに興味を持つ人や利用する人が増え、利用者によって口コミがまた書かれるという流れが生まれるので、情報をさらに広めることが可能です。
創業して間もない企業や広告に多額のコストをかける余裕がない時に、口コミは最適な広報手段といえます。

口コミを増やすための3つの仕組み


口コミはお店や企業にとって良い効果をもたらしてくれるので、積極的に増やしていきたいところです。どうすれば口コミが増えるのか、ここでその仕組みをご紹介します。

1.看板メニューや商品・サービスを作る

口コミを増やすのであれば、お店や企業にとって看板メニューや商品・サービスとなるものを作ることが重要です。
印象に残りやすく、話題にしやすいものほど口コミは書かれる傾向にあります。そのため、お店や企業のウリとなるものが口コミを増やすためには必要です。

口コミを書かれるようにするためには、お店や商品名などを考える際は、読みやすく、言いやすいものを選ぶことも大切です。
商品名などが長すぎたり、英語表記のみや難しい漢字で読みにくかったりすると、どれほど良いお店・商品でも口コミを書くのを敬遠される傾向があります。

また、すでに看板メニューや商品・サービスがあるものの、魅力が足りないために口コミが増えない場合は、改善が求められます。
低評価の口コミやアンケートなどの内容を参考にしながら、より良い商品・サービスを改善していけば、自然と口コミも増えていくでしょう。

2.顧客に口コミの投稿を依頼する

口コミはすぐに増えるものではないので、顧客に書いてもらうように依頼するのもひとつの手段です。
依頼方法やタイミングは業種によって変わってきますが、お店や商品・サービスに好意的な顧客に、会話している流れでお願いすると自然に頼めます。
口コミ投稿を強制するものではなく、「もしできたらお願いします」というスタンスでいることもとても大切です。

ほかにも、口コミを書いてほしい旨を表記したチラシやポップを置いたり、SNSやメルマガを通じて投稿を促したりする方法もあります。
これらの方法であれば、従業員が声をかけなくても口コミを書いてもらえるきっかけを与えることが可能です。
詳しい投稿方法や投稿先のURL・QRコードを掲載しておくと、その場で投稿してもらえる可能性があります。

3.口コミを書いてもらう手段を用意する

口コミを増やしたいのであれば、投稿することにメリットを与える仕組みも必要です。
顧客の中には好意的に口コミを書いてくれる人もいれば、特に得がないからと口コミを書くこと自体に関心がない人もいます。

しかし、顧客にとって何かメリットがあれば、「書いてみよう」という気持ちは高まるはずです。
例えば、レビューを書いたらポイント還元や利用料金の割引、自社商品のプレゼントなど特典を用意することで、効率良く口コミを増やせる可能性があります。

ただ、この方法は、お店や企業にとって負担になる部分もあります。
割引やプレゼントの提供で利益がマイナスになってしまわないように注意しながら、特典を考えていくことが大切です。

口コミを増やすマーケティング手法3選


口コミを増やし、活用していくマーケティング手法はいくつもあります。ここで、代表的な口コミマーケティング手法を3つご紹介します。

1.モニターの募集

自社のWebサイト・SNS・モニター募集サービスなどを利用してモニターを集め、参加者に口コミ投稿を依頼する方法です。
基本的に口コミ投稿やアンケートへの回答を前提にモニターを募集するため、着実に口コミの件数を増やせる仕組みとなっています。

実際に商品を使ったモニターが口コミを書くため、企業発信の情報より訴求効果が高いことも魅力です。また、モニターの感想や意見は商品の改善・改良にも活かせます。

2.インフルエンサーにレビューを依頼する

インフルエンサーに商品を利用してもらい、その感想やレビューを書いてもらえるように依頼する手法です。
インフルエンサーとは、一つひとつの発言に大きな影響力を持つ人物です。
そういったインフルエンサーに口コミを投稿してもらえば、ファンが「いいね」や「リツイート」することで広範囲に情報を広められます。

また、インフルエンサーによって切り口や表現など商品の紹介方法が異なるため、企業発信では伝えきれなかった魅力を伝えられる可能性があります。
販売促進のために、レビューと一緒に商品ページのURLや見た人限定に提供するクーポンURLなどを載せてもらうのもおすすめの方法です。

インフルエンサーを探す方法について、詳しくはこちらの記事を>>
インフルエンサーを探す方法は?SNSや検索ツールなど具体的な探し方を解説

3.SNSキャンペーンを実施する

SNSでキャンペーンを実施し、口コミの投稿や拡散を促進させる手法です。
SNSでは、「アカウントのフォロー&特定の投稿のリツイートで参加」、「特定のハッシュタグでの投稿で参加」などの形で様々なキャンペーンが頻繁に実施されています。

口コミを増やしたいのであれば、特定のハッシュタグをつけて写真や感想を投稿で参加する形をおすすめします。
抽選で商品や割引をプレゼントすれば、キャンペーンへの興味も高まり、口コミ投稿を増やすことにもつながるでしょう。

口コミをマーケティングに活用する際の注意点


口コミをマーケティングに活用する場合、いくつか気をつけたいことがあるのでご紹介します。

サクラ・ステルスマーケティングに注意する

口コミを増やしたいからと、サクラやステルスマーケティングによって口コミを発信するのは避けてください。
ステルスマーケティングとは、宣伝と悟られないように口コミや体験談を発信する行為です。
口コミ代行サービスなどのサクラを利用して口コミを増やした場合、一般消費者の生の声が届きにくくなってしまいます。

サクラの場合、お店や商品・サービスなどを使わずに口コミ投稿をすることが多いため、内容に不自然さが出てしまいがちです。
閲覧者の中には不自然な口コミに不快感を持ち、お店に対しても悪いイメージを持ってしまう恐れがあるため、避けたほうが無難です。

ステルスマーケティングについて、詳しくはこちらの記事を>>
「ステマ」って何?その実態や問題点、事例についてわかりやすく紹介します!

顧客に口コミの内容を指定しすぎない

顧客に口コミ投稿を依頼する場合、その内容を指定しすぎないように気をつけてください。
顧客に無理やり書かせた口コミは、その事実が発覚した時に一般消費者から反感を買ってしまいます。

内容を指定すると、似たような文言の口コミが投稿されてしまい、それが不自然に多いと、読んだユーザーも変に感じてしまう恐れがあります。
お店や企業の信頼性を損ねないためにも、利用者のリアルな感想を書いてもらうことが大切です。

口コミに対してできる限り返信する

投稿された口コミに対して、できるだけ返信するとお店や企業に対する高感度が高まります。
口コミの件数によっては対応しきれない場合もありますが、なるべく全部の口コミに返信することを心掛けてみてください。

口コミの返信は、投稿者だけではなく口コミを見に来たほかの人にもチェックされます。
口コミの内容によっては、顧客とのやりとりの中でお店や商品・サービスの魅力をアピールすることが可能です。
また、誠実な対応に好感を持たれる場合もあり、それをきっかけに購入や利用、リピートにつながる可能性もあります。

ネガティブな口コミには誠実に対応する

口コミにネガティブな内容を書かれてしまうこともあります。そのような口コミに対しては、特に誠実な対応が必要です。

評判が下がるのを避けたいからと、安易に削除を申請したり、感情的になって反論する返信を送ったりする行為は適切ではありません。
まずは事実確認を行った上で、謝罪や改善などの旨を伝えます。そういった誠実な対応により、お店や企業の印象が良くなる可能性があります。

口コミを二次活用する場合はユーザーから許諾を得る

口コミを自社のWebサイトやECサイトのレビューなどに活用したいこともあるかもしれません。
その場合、二次活用を巡って投稿者との間でトラブルを避けるためにも、利用の許諾を得るようにします。

例えば、自社のECサイトにレビューを書いてもらえる仕組みがあれば、二次活用する場合がある旨を書き、同意のチェックや許諾の可否を選択できるボタンを押してもらった上で投稿してもらえると安心です。
また、SNSなどの口コミを活用する場合は、個別に連絡を入れて使用の許可を得てください。

法律や権利を侵害する口コミでないかチェックをする

口コミを二次活用する場合は、法律や権利を侵害する内容ではないかを確認することも大切です。
たとえ一般消費者の口コミであっても、企業側が二次使用する場合は薬機法や著作権、肖像権など様々な法律上の責任を負わなければなりません。

二次利用する際は、薬機法に違反する表現が使われていないか、第三者の著作物や肖像権を侵害する内容ではないかなどを注意深く確認することが大切です。

誹謗中傷の口コミは素早く適切に対処する

言いがかりなどの誹謗中傷に対して反論の返信を送ると、炎上を招く場合があります。
反論ではなく、虚偽であることをしっかり説明した上でサイト運営者に削除依頼を申し出てください。

誹謗中傷が拡散されると、嘘が事実として広まってしまい、収拾がつかなくなってしまう場合があります。
そのため、口コミは定期的にチェックし、誹謗中傷に対しては迅速に対応することが評判を守るためには重要です。

また、悪意を持つ人物によって、脅しや誹謗中傷を受けた際は警察や弁護士に相談してください。
投稿者の情報開示請求や法的処置など適切な対応をとり、早期に事態を収拾させることが重要です。

まとめ

インターネットやSNSが普及したことで、口コミの投稿や閲覧はより身近なものとなりました。
口コミは一般消費者にとって重要な情報源であり、口コミを増やす仕組みを作ることが集客や売上げアップにつながります。
口コミを増やす仕組みやマーケティング手法を参考に、注意点にも気をつけながら口コミをマーケティングに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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(編集:創業手帳編集部)

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