TikTokビジネスアカウントの作り方と成功事例を紹介!|起業家こそ活用して認知度UPを目指そう

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TikTokビジネスアカウントを起業家に勧める理由とは?作り方や企業事例、運用のコツも解説


数あるSNSの中でも、今急成長しているのが「TikTok」(ティックトック)。2016年にスタートした後発のSNSながら、2021年には世界の月間アクティブユーザー数が10億人を達成しました。動画を手軽に加工して投稿できる点が受け、日本でも若年層を中心に人気が高まっています。

TikTokをビジネス活用しようとビジネスアカウントを作る企業も増えていますが、まだ他のSNSほど多くはありません。起業家やスタートアップから見れば、TikTokはまだ競合が少なく、ビジネスチャンスがあるとも言えます。

これからTikTokのビジネスアカウントを作ってマーケティングに取り組むなら、早めに動きたいところです。ここでは、初めてTikTokのビジネスアカウントを作成する方に向けて、メリットや実際の作り方、すでに実践している企業の事例などをまとめました。

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この記事の目次

TikTokビジネスアカウントとは


ビジネスアカウントとは、企業やブランドごとにPR目的で運用するアカウントのこと。TikTokの場合、誰でも無料でビジネスアカウントを作成することができます。

日本での月間アクティブユーザー数は、約1,700万人と言われるTikTokですが、YouTube(6,500万人)やTwitter(4,500万人)と比べるとまだ少ないのが現状です。

こうなるとTikTokのビジネスアカウントを作る利点は少ないようにも見えますが、実はTikTokには他のSNSにはないビジネス上のメリットがいくつかあります。

TikTokでビジネスアカウントを作る前に、まずはTikTokならではのメリットを知っておきましょう。

TikTokビジネスアカウントを作る3つのメリット

動画の撮影や加工がアプリ上で簡単にできる

YouTubeの場合、編集ツールを使ってクオリティの高い動画を作り込むのが一般的。ビジネスアカウントで載せる動画のクオリティを維持するには、どうしても手間とコストがかかってしまいます。

一方TikTokは短時間(1分程度)の動画が主流です。そのため撮影から加工、アップロードまでスマホアプリで手軽に行うことができます。予算の限られる起業家やスタートアップにとって、ビジネスアカウントの運用負担が比較的少ないと言えます。

なおTikTokの人気に対抗しようと、YouTubeも60秒の短い動画を掲載できる「ショート動画」を開始しました(日本では2021年に開始)。しかし現状は、TikTokの人気がまだまだ続いている状況です。

フォロワー以外にも認知拡大の機会が多い

YouTubeなどのSNSでは、フォロワーに対してPRをするのが主流。つまりビジネスアカウントを立ち上げたら、まずフォロワーを多く集める必要があります。

しかしTikTokの場合、フォローしていない人の動画も「おすすめ」としてユーザーに自動的に表示される機能があります。つまりフォロワーがまだ少ない起業家やスタートアップのビジネスアカウントでも、おすすめ機能を通じて幅広いユーザーに動画が表示されるというわけです。

拡散性が高く「TikTok売れ」という現象も起こる

TikTokではアーティストなどが載せた動画を、他のユーザーが真似をして動画にするということがよく起こります。この真似によって広がる「ネットミーム(※)」も、TikTokに多く見られます。

ネットミームは口コミに近いため、広告っぽさが少ない点がメリット。自社の商品やサービスがTikTok上でネットミームになりトレンドになれば、高いPR効果が期待できます。実際にTikTokでネットミームによって商品が話題となり、売上が大きく伸びる「TikTok売れ」という現象もあるほどです。

※ネットミームとは、インターネットを通じて、人から人へ「模倣」によって広がっていく行動や物のこと。

TikTokのビジネスアカウントと個人アカウントの違い

TikTokのアカウントは、「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」の2種類があります。ビジネスアカウントには個人アカウントにはないメリットも多いため、TikTokを使うならまずはビジネスアカウントを作成することをおすすめします。

カテゴリーを登録できる

ビジネスアカウントが「どんなジャンルに属しているのか」というカテゴリーの登録が可能。登録したカテゴリーに関心のあるユーザーへ、動画が表示されやすくなるというメリットがあります。

分析機能が使える

TikTokビジネスアカウントの場合、TikTokのデータ分析ツールが利用できます。このツールでは、動画の平均視聴時間や完了率のほか、いいねやコメント、フォロワーの数などもチェック可能。こうしたデータを定期的に分析するためにも、ビジネスアカウントを作成したいところです。

商用利用OKな楽曲のみ利用できる

TikTokでは、動画にさまざまな音楽をつけて投稿するのが一般的。ビジネスアカウントの場合、TikTok上で商用利用が認められている音楽のみ利用できます。利用できる楽曲に制限はありますが、楽曲利用に関するトラブルを防ぐことができます。

TikTokビジネスアカウントの作り方


TikTokでは、以下の2ステップで簡単にビジネスアカウントを作成することができます。なおTikTokアプリだけではなく、パソコンのブラウザ経由でもアカウント作成が可能です。

手順1:個人アカウントを作成する

メールアドレス(または電話番号)や生年月日を登録して、まず個人アカウントを作成します。アカウント名はビジネスアカウントにふさわしいものにしておきましょう。

手順2:ビジネスアカウントに切り替える

アカウントの設定画面から、「ビジネスアカウント」をONにします。このとき、カテゴリーを登録することができます。

TikTokのビジネスアカウントで認証バッジを取得するには?

他のSNSと同じように、TikTokにも公式であることを表す認証バッジ(アカウント名の後ろにつく青色のチェックマーク)があります。

TikTokでビジネスアカウントを運用する上で、信頼性を高めるためにも認証バッジを取得したいところです。しかしTikTokではTikTok側で認証バッジを付与するかどうかが判断され、その基準もオープンになっていません。実際にフォロワーの多いTikTokビジネスアカウントでも、認証バッジが与えられていないアカウントも数多くあります。

そのため、まずはTikTokビジネスアカウントの名称や自己紹介欄に「公式」であることを載せておきましょう。

TikTokビジネスアカウントの成功事例


いち早くTikTokビジネスアカウントを活用して、成果を上げている企業もあります。ここでは代表的な2社の事例を紹介します。

事例1:思わず真似をしたくなるクリエイター動画で拡散した「サントリービアボール」

他のユーザーの真似をした動画が増えることで拡散される「ネットミーム」をTikTokで仕掛けたのが、サントリーのアルコール飲料ブランド「ビアボール」です。

このブランドではTikTokで人気の高いクリエイターを起用した動画を制作して、TikTokビジネスアカウントで発信しました。この動画が人気を集め、他のユーザーもアレンジを楽しむ動画を次々と投稿するようになりました。

単純においしさを訴求するのではなく、他のユーザーに「自分もやってみたい」と思わせたところが「ネットミーム」につながったポイントだと思われます。TikTokの特性を生かした事例と言えるでしょう。

事例2:若者の採用活動につなげるためTikTokを活用するタクシー会社「三和交通」

タクシー会社「三和交通」のTikTokビジネスアカウントでは、2人の中年男性が音楽にあわせて踊る動画を発信。コミカルな動きが話題を集め、これまで馴染みのなかった若年層の認知拡大につながったそうです。

三和交通の狙いは、実は採用活動。高齢化が進むタクシー業界に危機感を持ち、若年層への認知度を上げる狙いでTikTokに取り組んでいると言います。

なおTikTokは若年層への認知度向上だけではなく、社内の雰囲気を伝える効果もあります。TikTok動画で三和交通の役員や社員が楽しそうに踊る動画を載せることで、「自由で楽しく、働きやすい職場」というイメージが自然と伝わるというわけです。

TikTokビジネスアカウントを運用するコツ


TikTokは他のSNSと異なる点が多く、同じ手法でビジネスアカウントを運用してもなかなかうまくいきません。TikTokの特性を生かして運用するのがコツです。

TikTokならではのユーザー属性を意識する

TikTok利用者の平均年齢は約34歳と言われていますが、他のSNSと比較すると10代の利用者が多い点が大きな特徴です。TikTokのビジネスアカウントを運用する上でも、こうした若年層のトレンドを意識したいところです。

なお、「TikTokユーザーはコンテンツ(音楽・ゲーム・スポーツなど)への支出金額が他のSNSユーザーより高い」というデータもあります。こうしたユーザーの特性を考えると、TikTokビジネスアカウントを運用するには、従来のビジネス感覚とは異なる新しい発想で取り組む必要があるでしょう。

おすすめに掲載されやすいような活動をする

TikTokが他のSNSと大きく違う点のひとつが、上述したようにフォロワー以外のユーザーにもおすすめとして動画が載るということ。少なくとも数百人のユーザーにはおすすめとして表示される仕様になっています。

つまりTikTokビジネスアカウントで成果を出すためには、より多くのユーザーのおすすめに掲載されることがポイントになってきます。

おすすめに表示されやすいのは、やはり「いいね」やコメントが多くつき、ユーザーの評価が高い動画。評価を得るには動画のクオリティも大切ですが、使う楽曲や動きにトレンドを取り入れることも、TikTokでは重要です。

またTikTokでは、投稿直後の新しい動画の方がおすすめに載りやすいと言われています。そのためアクセスする人が多い時間帯を選んで投稿することが大切。TikTokでは一般的に通勤通学の時間帯や土日などにユーザーのアクセスが多いと言われており、こうした時間帯を選んで動画を載せることも検討したいところ。なおパソコンでは、動画の投稿予約が可能です。

TikTokのビジネスアカウントを作成するときの注意点


「TikTokのビジネスアカウントを使ってみたいけれど、慣れていないし不安もある」という方も多いかもしれません。ここでは、特にTikTokのビジネスアカウントで気を付けるべき注意点を解説します。

海外のTikTokに対する動きをウォッチする

TikTokは中国の企業が運営しているというのも他のSNSと大きく異なる点でしょう。そのため、一部では「取得した個人情報を中国政府へ提供しているのではないか」と疑う声もあります。特に海外ではこの点を危惧していて、インドでは実際に2021年にTikTokの利用が禁止となりました。アメリカでも、一部の州でTikTokの事業を禁止する法律が成立しています。

2023年7月時点で、日本国内のTikTok利用が禁止されるという動きはありません。ただし今後は海外の動向によって、日本の状況が変わってくる可能性もあります。そのため、世界のTikTokに対する動きは、できるだけウォッチしておきたいところです。

セキュリティを重視した設定にする

話題になりやすいTikTokですが、一方で炎上やトラブルにつながりやすい一面もあります。動画の内容とあわせて、ビジネスアカウントの設定についてもセキュリティを重視したものになっているかチェックしておきましょう。

動画に余計なものが映り込まないようにする

気軽に動画撮影や加工ができるTikTokの場合、動画を社内で撮影する機会も多いでしょう。そのため、機密事項に関わるものが映り込まないよう、配慮する必要があります。

動画の内容についても、面白さやインパクトを意識しすぎると不適切な動画になってしまう可能性が高まります。動画をアップロードする前に、社内の複数メンバーでチェックするなど、トラブルを防ぐ対策をしておきましょう。

他のユーザーが動画をダウンロードできない設定にする

ビジネスアカウントで投稿した動画を、他のユーザーがダウンロードできると二次利用されてしまう恐れもあります。TikTokのビジネスアカウントの「プライバシー設定」において、ダウンロードができない設定にしておくことをおすすめします。

TikTokのプライバシー設定には、他にも1対1のメッセージのやり取りができる人を制限することもできます。こうした設定を事前に確認しておくと、より安心してTikTokビジネスアカウントを運用できます。

まとめ

新たなマーケティング手法として注目されるTikTok。「TikTok売れ」など、ビジネスアカウントで成果を上げている企業も出てきました。TikTokは動画の制作や加工も手軽ですし、ビジネスアカウントも2ステップですぐ作成できるため、参入しやすいのも魅力です。起業家やスタートアップにとって、チャンスの多いSNSマーケティング手法と言えるかもしれません。

ただしTikTokは他のSNSと異なる点が多いため、他のSNSと同じ運用ではうまくいきません。TikTokの特性を理解して、しっかり対策した上で取り組むのがポイントです。

なお創業手帳では、起業家の方に向けてマーケティングやPRのノウハウを提供しています。ぜひプロのアドバイスをご活用ください。
「SNS使い方 ガイド&チェックシート」も無料での提供ですので、ぜひお気軽にあわせてご利用ください。

(※本記事で紹介している機能や料金などは2023年7月時点のものです)

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(編集:創業手帳編集部)

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