いつどこに提出するの?法人設立における税務署への提出書類

届け出書類の種類や提出先、提出時期や作成方法などを詳しく解説

(2020/04/26更新)

株式会社・合同会社の設立登記をした後、2か月以内に税務署・地方税事務所にも法人の設立届を出すことが法律で定められています。
税金関係、社会保険関係、銀行関係など、設立からしばらくの間は届け出が多く生じます。中でも設立からできるだけ早く済ませておきたいのが国税・地方税の届け出です。

そこで、効率よくこれらの届け出が済むように、「どんな届け出をしなければならないか」「書類の書き方」「届け出先はどこか」「手数料などはいるのか」など、すぐに使える知識をまとめました。

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届け出先と必要書類の入手方法

税金関係の届け出は、国税と地方税の2種類があります。
どちらに関しても法人設立届出書は、おおむね2か月以内に提出することが必要です。

ただし、地方税に関しては、地域によって期限が異なる場合(東京23区における提出期限は15日以内など)があります。管轄の地方税事務所を事前に調べて確認しておきましょう。

また、法人設立届出書の様式も、地域によって違います。そのため、事前に設立地の所属する地方税事務所のWebサイトから様式をダウンロードすることをおすすめします。

地方税の法人設立届出書には以下の書類が必要となります。
・法人設立届出書の添付書類:登記簿謄本・定款の写し・株主名簿 

比較的提出書類の少ない地方税の届け出は、管轄による違いもあるため直接問い合わせすると効率が良いでしょう。

一方、国税の届け出書類は、種類も多く必要書類の添付も必要となります。
法人設立時必要な書類の一式は、最寄りの税務署でもらうことができます。作成した書類の提出先は、本店所在地を管轄する税務署となります。
書き方に関しては、記載事項が書類の裏やタックスアンサー(国税庁のHP内)で案内されています。基本的にはこれらの書類・Webサイトを参考にすれば、各書類が作成できるようになっていますが、いくつか注意点や作成のポイントがあります。

国税への届け出書類作成時の注意点と届け出のメリット


国税への届け出書類として、任意提出も含めて紹介します。提出時に少し手間はかかりますが、会社経営をしていくうえで行っておいたほうがいい届け出もあります。それぞれの届け出のメリットや書類作成時に気を付けてほしい注意点をみていきます。

法人設立届出書

法人設立届出書は、会社設立から2ヶ月以内に提出する必要があります。

添付書類:記簿謄本・定款の写し・株主名簿・設立時貸借対照表・設立趣意書  
*設立趣意書は、必要かどうかを事前に管轄税務署に問い合わせることをおすすめします。

設立届は、e-Taxからダウンロードすることが可能です。
e-Taxダウンロード

記載事項の注意点
① 事業年度については、第1期と第2期が異なる場合は双方とも記載します。
② 電話番号は、携帯電話でも構いません。
③ 消費税の新設法人に該当することになった事業年度の開始日
資本金1000万円以上の場合、設立年月日を記載。その他は空欄で構いません。
④ 届出税理士欄は、自分で記載した場合、空欄にしておきます。

株主名簿と設立時貸借対照表の作り方
① 株主名簿には、株主の住所、氏名、払い込み資本金の額と株数を書きます。
② 設立時貸借対照表には、負債の部に資本金を資産の部に払い込み(予定)の普通預金を書いておきます。その他、借入金がある場合は負債の部、現金または普通預金として記載しておきます。この2項目は必須です。  

青色申告承認申請書

青色申告承認申請書の提出は任意ですが、会社を設立してから3ヶ月以内、または最初の事業年度の末日までに提出する必要があります。青色申告は白色申告と比べて記帳を複式簿記で行うなどの面倒なことは確かです。しかし、発生した損失(赤字)を9年間繰り延べできたり、色々な法人税額の控除を受けられたりなど、税金上のメリットがとても大きいです。

給与支払事務所等の開設届出書

株式会社は、役員や従業員の人件は費用(損金)として認められます。税金対策の上でも大きなメリットですので、必ず届出するようにしましょう。社長・役員にしか給与を支払わない場合でも届ける必要があります。事務所開設後、第1回給与支払日までに届け出の必要がある点に注意です。

源泉所得税の納期の特例についての届出書

会社は、社員の給料から所得税等を毎月控除して納付する必要があります。給与の支給人数が常時9人以下の場合は、この届け出により原則毎月行う源泉徴収税の支払いを半年分まとめて行うことができます。

消費税新設法人届(等)

1000万円以上の資本金の場合は必要です

その他

棚卸資産の評価方法について、第一の事業年度終了後、法定の方法と異なる方法を選択する場合には減価償却方法の変更のために届け出が必要です。法定の方法をとるか否かは、業態によっても異なるため税理士に相談しましょう。

国税・地方税の届出 よくある質問まとめ

書式はどこにありますか?

国税は、税務署・e-Tax コーナーに書式があります。
地方税は、地方税事務所のHPでダウンロードできます。

届け出先はどこの税務署・地方税事務所になりますか?

ここから管轄を検索してください
国税庁ホームページ
地方税 各県のホームページの都道府県税コーナーに管轄地域の案内があります。会社の所在地によって管轄の事務所が違うので、管轄事務所を事前に調べておきましょう。「東京都 地方税事務所」のように、お住まいの都道府県と地方税事務所でGoogle検索すると、管轄地域が出てきます。

印鑑は何を使えばいいですか?

届出書自体に押印するのは、代表者の個人の認印でも可能ですが、今後申告書作成に利用する印鑑と同じ印鑑を使うのが好ましいでしょう。
法人の場合は、法人実印と決めておくのが安全・確実です。
また、定款を窓口で提出する際は、ホチキスなどで製本の上、実印による割り印を求められることがあります。窓口で作り方を教わりながら提出するのが確実です。

届け出は、e-Tax システムからできますか?

国税の場合、e-Taxの開始届出を事前に済ませておけば可能です。e-Taxの利用開始には、法人の場合、管轄の登記所で電子証明書を発行してもらいます。
法務省ホームページに案内が出ています。最初の手続を済ませると、その後が大変便利ですので、ぜひ済ませておきましょう。
地方税の場合は各都道府県税のeLTAX窓口で受け付けるかどうかの確認が必要です。

届出に費用はかかるのでしょうか?

届出自体にはかかりませんが、登記簿をとるときの手数料はかかります。
また、届出の準備をする際、e-Taxの電子証明書を用意する場合は、発行手数料がかかります。

忙しくて仕方がないのですが、なるべく早く、確実に済ませる方法を教えてください。

設立の際に、税理士さんにお願いをして設立を手伝ってもらっている場合は、税理士さんに頼むとこれらの書類も準備してもらえます。お金はかかりますが、時間の心配はいりません。
他にも出費なしで、なるべく早く済ませる方法があります。e-Taxだけで提出が済んでしまう地方はこの方法が一番早いのですが、それ以外でしたら、以下の方法をお試しください。
まず、登記簿謄本2通と、株主名簿2通、定款の写しをA4判で2通、法人の実印を用意します。税務署・地方税事務所の相談コーナーで書き方を教えてもらいながらその場で書類作成を行い、確認してもらってから提出します。
この方法で一気に提出まで行えば不備の心配もありませんし、スムーズに届け出を終えることができます。

そのほか、わからないことは管轄の税務署・地方税事務所に問い合わせ、確実に届出ができるようにしておきましょう。

税務署への届け出はスピーディーに

国税、地方税とも、法人の設立届は設立後2か月以内に行うことが必要です。地方税の場合、この期間が短くなることがありますので、管轄の地方税事務所のホームページで確かめておきましょう。

様式はすべて国税庁・地方税事務所のホームページで取得することができます。最寄りの税務所・地方税事務所で一式もらってくるのも確実でおすすめです。

記載の仕方については、ポイントや注意点をこの記事でまとめてありますが、届出書や国税・地方税のホームページにも案内があるので、これに従って記入を進めるとよいでしょう。

時間がない場合は、e-Taxの利用など、工夫して届出を行うようにしましょう。窓口に行って指導してもらいながら書類を作成するのも、時間と手間が省けて確実な方法の一つです。

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