注目のスタートアップ

AI検索・エージェントプラットフォームを開発・提供する「Felo」が15億円調達

company

2025年7月9日、Felo株式会社は、総額約15億円(1000万米ドル)の資金調達を発表しました。

引受先は、インド・東南アジアを中心にユニコーン企業を多数輩出する「PeakXV」、韓国の金融グループ「Mirae Asset」のベンチャーキャピタル部門です。

Feloは、AI検索・エージェントプラットフォーム「Felo(フェロ)」を開発・提供しています。

非英語圏でも高精度な情報検索と活用を可能にするAIエージェントです。

2024年7月に、日本やアジア言語に強みを持つAI検索エンジン「Felo Search」をローンチしています。さらに、2025年5月に、検索エンジンにAIエージェント機能を搭載し、専門家レベルの高品質なレポートや分析を自動生成できるプロダクト「Felo Enterprise」をローンチしています。

今回調達した資金は、検索エンジンの高精度化、製品ポートフォリオの強化に活用します。


情報化が加速度的に進展する現代社会において、情報は企業の戦略的判断から我々の日常的な選択に至るまで、あらゆる意思決定に関わる重要な要素となっています。したがって、必要な情報を的確に収集する検索能力も、現代を生きるうえで欠かせないスキルの一つといえるでしょう。

しかし、現在の情報社会では、情報があらゆる場所に分散・散逸しており、検索効率が大きく低下しています。これはWeb上の情報に限らず、企業や組織内の情報検索にも同様の課題が見られます。

多くの企業では、膨大な資料やデータベースが蓄積されているにもかかわらず、情報が適切に整理されていないために、必要な情報を見つけ出せないケースが少なくありません。こうした状況は、意思決定や業務の遂行に悪影響を及ぼし、ひいては組織全体の生産性の低下につながっています。

このような課題を解決するためには、情報の効果的な活用と、ナレッジの共有が不可欠です。知識を個人の中に留めるのではなく、組織全体で有効に循環させ、活用していく仕組みを構築する必要があります。

Feloは、単なる検索効率化ツールにとどまらず、情報の整理・思考の支援・アウトプットの促進までを包括的に担う「検索3.0」の概念を提唱し、それを実現するためのサービスとプロダクトを展開しています。

英語圏での利用を前提としたサービスが多い中、Feloは日本語に最適化された設計を特徴としており、その点が国内ユーザーからの高い支持を集める理由となっています。

Felo株式会社のコメント

このニュースを受けまして、Felo株式会社よりコメントが届きました。

Felo株式会社
Feloは、日本市場に特化したEnterprise AIアプリケーションのリーディングカンパニーとして、これからも企業のイノベーション創出と業務基盤の高度化を支援していきます。  

所在地:東京都千代田区丸の内1丁目5−1 新丸の内ビルディング10階
設立年月:2024年7月16日

・今回の資金調達の目的は何ですか?

今回の約15億円の資金調達は、事業強化に向けた5つの主要な目的で活用されます。

エンタープライズ向け検索エージェントおよび生成AIプロダクトの開発加速、日本市場の更なる拡大と韓国・台湾等グローバルマーケットへの本格展開、AI agent研究開発への継続投資、UI/UXを含むプロダクトデザインの大幅強化、そしてトップAI人材の採用によるR&Dチームの拡充等、採用の拡大を進めてまいります。

・今後の展望を教えてください。

Feloは「Search the world in your own language.」というミッションのもと、「検索3.0」の実現を目指します。

従来のキーワード検索や単純なAI検索を超えて、プレゼンテーション資料や各種レポート等の多様なアウトプットを数分で生成し、検索行動を知的生産活動へと進化させます。

また、日本市場での更なる拡大に加え、重点エリアとして韓国・台湾等のグローバルマーケットへの本格展開を推進し、非英語圏の情報を十分に活用できるAIエージェントの開発を通じて、グローバルな知識の公平性を実現していきます。

・読者へのメッセージをお願いします。

AI分野での起業は、日々多くの変化があり刺激に満ち溢れています。

インターネット黎明期の波と同じくらいの大きなチャンスがあると感じており、皆さんにもFeloを通じ最先端の技術に触れていただければ嬉しいです。

AIを日常生活で活用し、皆さんの暮らしをより良くしていきましょう。

現在、この革新的なビジョンを共に実現していただける営業・エンジニアの方々を積極的に募集しております。技術的な差別化と市場のタイミング、そして何より解決すべき課題の本質を見極めることの重要性を共有し、日本発のAI業界を一緒に盛り上げていければと考えています。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ AI BtoB アジア インド エージェント ナレッジマネジメント レポート 日本 東南アジア 株式会社 検索 検索エンジン 自動生成 資金調達 韓国
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

電力卸売業の「エナジーグリッド」が「名古屋銀行」と20億円のコミットメントライン契約を締結
2023年8月4日、エナジーグリッド株式会社は、名古屋銀行と20億円のコミットメントライン契約(期間1年)を8月4日付で締結したことを発表しました。 エナジーグリッドは、全国の新電力会社に対し、価格上…
株式投資型クラウドファンディング「Unicorn」1号案件の「スポットツアー」の資金調達を5分で達成
株式会社ユニコーンは、「Unicorn」の第1号案件としてスポットツアー株式会社の株式の募集を2019年7月22日に行い、目標募集額の5,000万円を達成したことを発表しました。 この目標金額は、わず…
サラダ・ボウル専門店運営の「WithGreen」が2.3億円調達
2020年3月6日、株式会社WithGreenは、総額2億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 サラダ・ボウル専門店「WithGreen」を運営しています。 顧客のその日の気分・体調…
ドローン販売やトレーニングなどドローン事業展開の「Drone Future Aviation」が1億円調達
2020年1月28日、株式会社Drone Future Aviationは、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、Drone Fundです。 海外のドローン「Griff」「YAPE…
就労移行ITスクールや障害者雇用クラウドを展開する「LOGZGROUP」が1億円調達
2024年6月25日、LOGZGROUP株式会社は、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 LOGZGROUPは、就労移行ITスクールや障害者雇用クラウドの展開により、IT職種分野での障害…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集