注目のスタートアップ

日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」を運営する「Clear」が資金調達

company

2025年3月3日、株式会社Clearは、資金調達を実施したことを発表しました。

今回の資金調達により、累計調達額は24.4億円に達しています。

Clearは、日本酒ブランド「SAKE HUNDRED(サケハンドレッド)」と、日本酒専門Webメディア「SAKETIMES(サケタイムズ)」を運営しています。

今回調達した資金は、主に「SAKE HUNDRED」の事業拡大に活用します。

具体的には、海外進出を強化するため、グローバル領域を担う人材・CxOの採用強化、各国でのペアリングイベントなどリアルプロモーションの実施、海外におけるメディアアプローチなどのPR活動を進めます。


国税庁の「酒のしおり(令和6年6月)」によると、日本の酒類販売(消費)数量は、1994年に965.7万kLでピークを迎えた後、減少傾向が続き、2022年には782.8万kLにまで減少しました。この背景には、少子高齢化による成人人口の減少があり、今後も酒類消費量の減少が予想されています。そのため、アルコール飲料業界ではこうした状況への対応が重要な課題となっています。

とくに厳しい状況にあるのが清酒です。清酒の消費量は、1973年度にピークの177万kLを記録しましたが、2021年度には40万kLとピーク時の3割以下にまで減少しています。普通酒の需要が減少する一方で、純米酒や純米吟醸酒といった高品質な清酒の需要は増加しており、消費者のニーズが多様化し、高品質志向へとシフトしていることがうかがえます。

また、日本酒の海外市場での評価は非常に高く、輸出量と輸出金額は年々増加しています。日本酒造組合中央会によると、日本酒の輸出金額は2009年の約71億円から2021年には約401億円にまで拡大しました。輸出先としては、金額ベースでは中国が1位、数量ベースではアメリカが1位となっており、日本酒の人気は世界的に広がりつつあります。

こうした流れの中で、Clearは、日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」を通じ、種麹メーカーとの協業によってオリジナル種麹を開発し、ラグジュアリーな日本酒を国内外に届けています。

これまでの日本酒市場は、洋酒と比べると圧倒的に価格の多様性が乏しく、とくに高級な日本酒が少ない状況にありました。

Clearは、高付加価値で高単価な日本酒を開発・販売することで、市場において高価格帯の日本酒を定着させ、海外の富裕層などにも日本酒が選択される世界をつくることを目指しています。

企業・事業の大きな成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業などとの提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ Webメディア アルコール ブランド 嗜好品 日本酒 株式会社 清酒 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

BtoC事業者向けマーケティング支援を展開する「プラススイッチ」が融資により1億円調達
2024年8月30日、株式会社プラススイッチは、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 この資金調達は、西武信用金庫、日本政策金融公庫などからの融資によるものです。 プラススイッチは、toC向…
マッチングアプリ「with」「Omiai」を手がける「エニトグループ」が86.5億円調達
2023年4月26日、株式会社エニトグループは、第三者割当増資とデットファイナンスにより、総額86億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 エニトグループは、2023年2月に、マッチン…
マウスピース型歯科矯正サービス「DPEARL」を展開する「フィルダクト」が1.5億円調達
2022年6月23日、株式会社フィルダクトは、総額約1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 フィルダクトは、透明マウスピース型の歯科矯正サービス「DPEARL(ディパール)」を運営…
見た目や味を変えずに料理・食材を柔らかくする調理機器「DeliSofter」を提供する「ギフモ」が2.5億円調達
2022年4月21日、ギフモ株式会社は、総額約2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ギフモは、パナソニック企業内のビジネスアイデアを事業化するために設立されたスタートアップです。…
Web集客支援サービスや福利厚生クラウドを手掛ける「施策ぱっと」が資金調達
2022年11月30日、株式会社施策ぱっとは、資金調達を実施したことを発表しました。 中小企業向けWeb集客支援サービス「施策ぱっと」の提供や、福利厚生クラウド「福利ぱっと」の開発を行っています。 「…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集