注目のスタートアップ

コーヒー専門ECプラットフォーム「Heirroom」を運営する「Oriental Coffee Ventures」が「オイシックス・ラ・大地」CVCから資金調達

company

2024年7月4日、株式会社Oriental Coffee Venturesは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、オイシックス・ラ・大地のCVCである「Future Food Fund」です。

Oriental Coffee Venturesは、コーヒー専門ECプラットフォーム「Heirroom(エアルーム)」や、クリエイティブコーヒーブランド「Lonich,(ロニック)」、コーヒー生豆・関連器材の輸入卸、焙煎豆の卸売事業「ホールセール」を展開しています。

「Heirroom」は、スペシャルティコーヒーを扱う事業者のみ出店していることを特徴とするコーヒー専門ECプラットフォームです。

各ブランドの個性的なスペシャルティコーヒーや、最先端のコーヒー機器を取りそろえています。

2024年6月にはフィリピンでテストローンチを実施しています。また、8月に韓国でのサービスローンチを予定しており、グローバルにサービスを展開していく計画です。


全日本コーヒー協会「日本のコーヒー需給表」によると、国内のコーヒー消費量は年々増加しており、1996年の約35万トンから2022年には約43万トンへと拡大しています。

さらに、日本は世界のコーヒー消費量の4%を占めています。これは、EU、アメリカ、ブラジルに次ぐ消費量です。このことから、日本は世界的にも大きなコーヒー市場を持つ国とされています。

近年のコーヒー市場の動向として、アメリカを中心にスペシャルティコーヒーが注目されています。国内でも、スペシャルティコーヒーを提供するカフェや、それを取り扱うロースター(焙煎所)が増加しています。

スペシャルティコーヒーとは、コーヒー豆の生産から消費まですべての段階で、一貫した体制・工程・品質管理が行われている高品質なコーヒーを指します。

コーヒー業界は大量生産・大量消費のモデルによって価格が低迷し、零細のコーヒー豆農園は十分な利益を得られないという状況に陥りました。この状況の救世主となったのがスペシャルティーコーヒーです。

スペシャルティコーヒーは、コーヒーに美味しさやオリジナリティといった付加価値を与え、生産者にも利益を還元することを目的としています。つまり、コーヒー豆の持続可能な生産・流通を実現するための仕組みとしても注目されています。

こうしたスペシャルティコーヒーは、流通量が少ないため、多くのロースターは自社のECサイトのみで販売するケースが目立ちます。

Oriental Coffee Venturesは、こうした状況下で、世界各地のスペシャルティーコーヒーを取りそろえたコーヒー専門ECプラットフォームを展開し、出展者の販路拡大を支援しています。

株式会社Oriental Coffee Venturesのコメント

このニュースを受けまして、株式会社Oriental Coffee Ventures 代表取締役 丸山 伶介氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

コーヒー専門ECプラットフォームであるHeirroomは、ローンチから順調にユーザー数も増加し、出店者並びに消費者の双方からの確かな需要を確認できました。今後一層スピード感を持ってサービスの拡充・拡大を実現する為に、食品EC・通販業界のリーディングカンパニーであるオイシックスグループ様からサポートを頂くことで、Heirroomをより早く、またより良いサービスにすべく、この度資金調達を実施いたしました。

・今後の展望を教えてください。

まずは既存機能やUI/UXの改善と本格的なマーケティング活動を行なってまいります。並行して、国内の商業施設様などと提携し、オフラインの場でも小規模ロースターの販路を広げていきたいです。フィリピンではテストローンチ済、近々韓国でのローンチも控えているので、アジア全域で一気に、且つ地道に広げていければと思っています。

・読者へのメッセージをお願いします。

Heirroomと弊社Oriental Coffee Venturesをどうぞよろしくお願いいたします。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB ECプラットフォーム Future Food Fund Heirroom Lonich OCV Oriental Coffee Ventures アジア エアルーム グローバル コーヒー スペシャルティコーヒー ホールセール ロニック 嗜好品 専門 株式会社 焙煎豆 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

飲食店情報サイトを運営する「ぐるなび」が「オプティム」と資本業務提携
2022年12月21日、株式会社ぐるなびは、株式会社オプティムと、資本業務提携契約を締結することを発表しました。 ぐるなびは、飲食店情報サイト「ぐるなび」の運営や、予約・顧客管理、接客(メニュー注文・…
スマートフォン向けOS「SUNBLAZE OS」開発の「アメグミ」が5,300万円調達
2019年11月13日、株式会社アメグミは、総額5,300万円の資金調達を実施したことを発表しました。 前回の4,100万円の資金調達と合わせて9,400万円となります。 アメグミは、スマートフォン向…
AIで学習を個別最適化する「atama+」提供の「atama plus」が51億円調達
2021年7月21日、atama plus株式会社は、約51億円の資金調達を実施したことを発表しました。 AIで学習を個別最適化する「atama+(アタマプラス)」を全国の塾・予備校に提供しています。…
サブサハラアフリカの小規模農家向けに農業資材のファイナンスと農業のDX促進を展開する「Degas」が10億円調達
2023年1月13日、Degas株式会社は、総額約10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Degasは、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠以南地域)の小規模農家向けに、テクノロジーを活用した農家…
YouTube分析ツール「TUBERS」など提供の「クリエイターニンジャ」が資金調達
2021年12月16日、クリエイターニンジャ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 YouTube分析ツール「TUBERS」や、YouTubeマーケティングプラットフォーム、YouTube…

大久保の視点

IVSの進化・IVS京都2024現地レポート&島川敏明代表インタビュー
今年のIVSは何が違うのか スタートアップの代表的なイベントである「IVS(アイブイエス)」が、7月4日から6日まで京都市で開催されました。IVSの中で実施…
(2024/7/6)
「IVS2024 LAUNCHPAD KYOTO」優勝は物流自動化のRENATUS ROBOTICS安藤 奨馬さん:賞金1000万円獲得!
日本最大級のピッチコンテスト「IVS2024 LAUNCHPAD KYOTO」が2024年7月5日(金)に開催されました。 優勝(スタートアップ京都国際賞)…
(2024/7/5)
5/30史上初の野音起業フェス優勝は!宇宙ビジネスのBULL宇藤 恭士さん
2024年5月30日、創業手帳主催で野音起業フェスを実行しました。 ショートプレゼン大会「ライトニングトーク東京」を開催いたしました。 このイベントは、オン…
(2024/5/30)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】