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グローバルVC「Antler Japan」が医薬品流通プラットフォーム「Yap-cloud」を開発する「Yap」に出資

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2024年2月27日、グローバルベンチャーキャピタルAntlerの日本法人Antler株式会社は、Yap株式会社に出資したことを発表しました。

Yapは、医薬品流通管理BPO「Yap-BPO」の提供と、医薬品流通プラットフォーム「Yap-cloud」の開発を行っています。

「Yap-BPO」は、製薬企業の流通管理に付帯する業務をDXし、正確な情報を医療機関やHCP(医療従事者)に提供することを目的としたBPOサービスです。

「Yap-cloud(ヤップ・クラウド)」は、医薬品業界に新たな医薬品流通の形を提供する独自プラットフォームです。2024年夏頃のβ版リリースを目標に、複数パートナー企業と開発しています。


少子高齢化に伴う医療費の増大への対策として、政府は薬価抑制政策を実施しています。これにより、製薬業界は売上減少に直面し、厳しい状況に置かれています。そのため、新たな市場を開拓する必要性から、製薬業界では新薬の開発がますます重要となっています。近年では、バイオ医薬品などの革新的な製品が登場し、新薬開発が活発化していますが、その一方で創薬の難易度も増しています。

このような状況下で、製薬業界は創薬にリソースを集中させるために、DXなどによる業務効率化を推進しています。

その中でもデジタル化が遅れている領域が医薬品の流通管理です。

医薬品の流通管理においては適正使用のための管理が求められます。また、最新の治療法の進化に伴い、管理が必要な品目が増加しているという課題を抱えています。

医薬品の流通管理プロセスでは、医療機関からの発注を受けた特約店(卸)が製薬企業の流通管理担当に納品の可否を確認し、施設や医師の要件を考慮して判断します。納品が不可の場合は、MR(医療情報担当者)が医療機関と調整し、再度判断を行います。

このプロセスは複雑であり、卸との連絡にはしばしばFAXが使用され、非効率な業務となっています。

Yapは、この医薬品流通管理の課題に対処するため、「Yap-BPO」を導入し、製薬企業のDXに貢献することを目指しています。

さらに新たな医薬品流通を実現する独自プラットフォームの開発も進めており、さらなるDX・流通改善に貢献していくとしています。

事業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
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