創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2024年1月31日令和6年能登半島地震に伴う「雇用調整助成金」の特例措置

厚生労働省は、令和6年能登半島地震に伴う「雇用調整助成金」の特例措置を講じています。
令和6年能登半島地震に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対し、「雇用調整助成金」の特例措置を講じています。
要件緩和
(1)生産指標の確認期間を3か月から1か月に短縮します。
通常、販売量、売上高等の事業活動を示す生産指標の最近3か月間の月平均値が、前年同期と比べ10%以上減少している事業所であることを必要としていますが、この比較期間を最近1か月とします。
(2)最近3か月の雇用量が対前年比で増加していても助成対象とします。
通常、雇用保険被保険者および受け入れている派遣労働者の雇用量を示す雇用指標の最近3か月の平均値が、前年同期比で5%を超えかつ6名以上(中小企業事業主の場合は10%を超えかつ4名以上)増加している場合は助成対象となりませんが、その要件を撤廃します。
(3)地震発生時に事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象とします。
通常、生産指標等を前年同期と比較するため、雇用保険適用事業所設置後1年未満の事業主は対象となりませんが、本特例においては、2024年1月1日時点において事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象とします。その場合、(1)の生産指標は地震発生前の指標と比較します。
計画届の事後提出を可能とします。
通常、助成対象となる休業、教育訓練(休業等)または出向を行うにあたり、事前に計画届の提出が必要ですが、計画届の提出日が2024年3月31日までの間である場合は、計画届を事前に提出したものとみなします。これにより、2024年1月1日以降に開始された休業等や出向についても遡及して助成対象となります。
特例対象期間
2024年1月1日から2024年6月30日の間に開始した休業等または出向が対象となります。
「雇用調整助成金」は、経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図るための休業・教育訓練・出向に要した費用を助成する制度です。
コロナ禍においては多様な業界において雇用を維持するための助成金として活用され、認知度の高い助成金となっています。
要件としては、「売上高・生産量などの指標が最近3か月の月平均値が前年同期に比べて10%以上減少していること」「雇用保険被保険者数・受け入れている派遣労働者数による雇用量を示す指標が一定以上増加していないこと」などがありますが、被災事業者はまだ被災して間もなく、前述の直近3か月の月平均値の要件から漏れる可能性が高いことや、被災からの復旧のために労働者を増加させているケースもあることから後者の要件があると申請できないという可能性があります。
今回の特例措置は、こうした要件が緩和されており、令和6年能登半島地震による被災事業者が活用しやすくなっています。
起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「補助金ガイド」では、専門家に監修してもらいながら、創業手帳が実際に補助金申請を行った経験をもとに補助金・助成金のノウハウを解説しています。
また、日々更新される補助金・助成金の情報を、個人に最適化してメールでお知らせする「補助金AI」も運営しています。こちらもご活用ください。
ほかにも、資金調達のノウハウを集めた「資金調達手帳」も無料でお送りしています。ぜひご活用ください。
| カテゴリ | 制度改正 |
|---|---|
| 関連タグ | 令和6年能登半島地震 助成金 特例措置 被災 雇用調整助成金 |
制度改正の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
農林水産省は、令和6年度「みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業のうちスマート農業の総合推進対策のうち農林水産業におけるロボット技術安全性確保策検討」の公募について発表しました。 ロボット技術…
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2024年度「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」(新エネ中小・スタートアップ支援制度)の公募について発表しま…
令和6年度「水産物輸出加速化連携推進事業」のご案内です。 水産物の更なる輸出拡大の加速化に向けて、生産・加工・流通・輸出等のバリューチェーン関係者が連携して重点課題の解決に資する商流・物流構築への実証…
公益財団法人東京都中小企業振興公社は「一時支援金等受給者向け販路開拓サポート助成事業」について発表しました。 一時支援金等(※)を受給した都内中小企業の、販売促進の取り組みに助成金を交付します。 助成…
2025年11月20日、経済産業省は、令和7年11月18日大分市佐賀関の大規模火災に関して、大分県大分市に災害救助法が適用されたことを踏まえ、被災中小企業・小規模事業者支援措置を行うことを発表しました…
大久保の視点
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…

