注目のスタートアップ

月経・妊活アプリ「Flora App」などを手がける「Flora」が1.5億円調達

company

2023年12月13日、Flora株式会社は、約1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Floraは、月経管理・妊活サポートアプリ「frola app」や、女性の健康課題の解決から男性の理解に必要なすべてを提供する法人向けサービス「flora biz」、啓蒙イベント「FemCamp」などを手がけています。

「flora biz」は、女性の健康課題に対するリテラシーの向上、パーソナライズされた窓口、組織ごとの環境改善に必要なツールをひとつに集約したサービスです。

月経・不妊・更年期といった女性の健康や、男性の不妊、育児うつなど、あらゆるテーマをカバーし、パーソナル窓口で悩みを解決し、サーベイによって損失や必要な文化・制度を可視化し、すべての人が働きやすい職場づくりを支援しています。

今回の資金は、「frola app」「flora biz」の機能拡張に充当します。

とくに働く人びとの性別特有の課題を解決し、誰もが最善のパフォーマンスを発揮できる社会の実現を目指しています。


女性の社会進出、テクノロジーの進化、SNSなどの普及によって女性が自分の悩みなどをオープンに発信できる場が増えたことなどにより、近年、フェムテックという領域が発展を見せています。

フェムテック(Femtech)とは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけ合わせた造語であり、主に女性特有の健康課題をテクノロジーによって解決することを目指す領域です。

たとえば、月経は女性特有の健康課題として普遍的なものです。生理周期によって女性は身体的・精神的に不安定になってしまうものですが、このことは社会的に広く配慮されているとは言い難い状況にあります。

具体的なデータは、経済産業省が公表している資料「働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査(フェムテック産業実態調査)報告書」で確認できます。

この資料によると、月経に伴う月経痛や月経前症候群(PMS)により、働く女性の94%は仕事のパフォーマンスに影響があると回答しており、さらに45%がパフォーマンスが半分以下になると回答しています。

また、月経痛やPMSなどによる労働損失は1年間で約4,900億円にあたるとの調査もあります。

ほかにも日本は少子高齢化が深刻な課題であり、出産・育児がしやすい環境の構築が重要なテーマとなっています。とくに晩婚化が進む中で、年齢を重ねた状態での出産が増え、それに伴い不妊に悩む世帯が増加しているという課題があります。

結婚・出産・育児といったライフプランは、仕事選びやキャリア形成などにも明確に関わってくる問題であり、企業が従業員のライフプランや健康をサポートするということは、働きやすい環境の整備、生産性向上といったことにもつながる取り組みとして注目が高まってきています。

こうした背景のもと、Floraは、月経・妊活管理アプリ「flora app」の提供や、性別特有課題を包括的にサポートする法人向けサービス「flora biz」の提供により、働く人びとが最善のパフォーマンスを発揮できる環境整備を支援しています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB Flora flora app flora biz アプリ フェムテック ヘルスケア ヘルステック 不妊 健康 女性の健康 妊活 性別特有課題 月経 株式会社 生理 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

不動産業向け管理・編集SaaS「Forest」運営の「オープンルーム」が2,500万円調達
2020年2月27日、株式会社オープンルームは、2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 不動産業向け管理・編集SaaS「Forest(フォレスト)」を開発・運営しています。 物件図面の…
スマートホームサービス「SpaceCore」を提供する「アクセルラボ」が3.9億円調達
2023年7月26日、株式会社アクセルラボは、3億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、石田克史氏(ジャパンエレベーターサービスホールディングス株式会社:代表取締役会長兼社…
CO2排出量可視化・削減サービスプラットフォームを手がける「e-dash」が「三井物産」「みずほ銀行」「みずほイノベーション・フロンティ」と資本業務提携
2024年2月20日、e-dash株式会社は、三井物産株式会社、株式会社みずほ銀行、みずほイノベーション・フロンティア株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 e-dashは、企業や自…
子供向けSTEAM教材開発の「ワンダーラボ」が2.5億円調達
2020年7月29日、ワンダーラボ株式会社は、2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社小学館です。 ワンダーラボは、STEAM教育領域において、思考力育成アプリ「…
AIを活用した長時間心電図解析ソフトウェアを提供する「カルディオインテリジェンス」が4.3億円調達
2022年8月15日、株式会社カルディオインテリジェンスは、総額4億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 カルディオインテリジェンスは、AIを活用した医療機器の開発を行っています。 …

大久保の視点

ニコニコ超会議・学生ピッチ甲子園ビジネス部門優勝&1000万円獲得はウェルヘルス土井久生馬さん
2024年4月27日(土)~2024年4月28日(日)に幕張メッセでニコニコ超会議実行委員会で『ニコニコ超会議2024』が開催された。 『ニコニコ超会議20…
(2024/4/28)
「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】