注目のスタートアップ

アスタチン(At-211)を用いた標的α線核医学治療を開発する「アルファフュージョン」が資金調達

company

2023年6月12日、アルファフュージョン株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、東芝エネルギーシステムズ株式会社です。

アルファフュージョンは、大阪大学と、科学技術振興機構(JST)産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA QiSS)の成果にもとづき、アスタチン(At-211)を用いた標的α線核医学治療の社会実装を目指して事業を展開しています。

標的α線核医学治療(Targeted Alpha Therapy:TAT)分野において、国内の大手加速器メーカーや大阪大学などアカデミアと連携して、アスタチン創薬応用の可能性を具体化し、世界水準で革新的ながん治療プラットフォームの構築を目指しています。

原子力関連技術や重粒子線がん治療といった分野に強みを持つ東芝エネルギーシステムズとの連携により、さらに事業を推進していきます。


アスタチンは、元素番号85の元素であり、半減期が短く強い放射能を持つという特徴があります。実験している最中に崩壊していき他の元素に変化するため、その化学的特性や物理的性質はわかっていない部分も多くあります。

同位体であるアスタチン211は細胞殺傷性の高エネルギーのα線を放出することがわかっており、がん治療での用途が期待されています。

この新たながん治療を標的α線核医学治療(Targeted Alpha Therapy:TAT)といいます。

核医学治療はβ線を利用することが一般的です。α線はβ線と比較し、エネルギーが高く、飛翔距離も短いことから、がんに対して高い殺傷能力を持ちながらも、正常な細胞への影響が小さいという特徴があります。α線を用いることで、より効果が高く、さらに患者への影響が少ない核医学治療を実現できます。

アルファフュージョンは、この標的α線核医学治療の社会実装を目指して研究開発を推進しています。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との連携・提携が重要となります。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ At-211 Targeted Alpha Therapy TAT アスタチン アスタチン創薬 アスタチン医薬品 アルファフュージョン がん治療 創薬 大阪大学 株式会社 標的α線核医学治療 標的アルファ線核医学治療 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

スマートホームカメラ「ATOM Cam」において動体を検知して自動録画しクラウドに保存する新サービスが導入
2021年3月24日、アトムテック株式会社は、「ATOM Cam(アトムカム)」において、「クラウドモーション検知 “無制限” 録画サービス」を開発導入することを発表しました。提供開始は2021年3月…
抗体遺伝子を改変して作ったオリジナル抗体「Q-body」の社会実装を目指す「HikariQ Health」が6,500万円調達
2023年1月27日、株式会社HikariQ Healthは、総額6,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 HikariQ Healthは、抗体遺伝子を改変して作ったオリジナル抗体「Q-…
カスタム・サラダ専門店運営の「クリスプホールディングス」が5億円調達
2020年2月25日、株式会社クリスプホールディングスは、クリスプホールディングスを株式移転完全親会社、株式会社クリスプおよび株式会社カチリを株式移転完全子会社とする株式移転を行い新会社として発足し、…
「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業費補助金」第2次公募
2023年8月9日、株式会社NX総合研究所は「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業(新技術を用いたサプライチェーン全体の輸送効率化推進事業)」の2次公募を開始したことを発表しました。 令和…
データ・シェアリング・プラットフォーム 「DP2」など運営の「アイディオット」が資金調達
2020年8月26日、株式会社アイディオットは、資金調達を実施したことを発表しました。 データを軸としAIやソフトなど以下のようなプロダクト開発を行っています。 ・データ・シェアリング・プラットフォー…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集